244【マンスリーマンション】京都市から回答 令和6年、1か月未満の違法「民泊」267施設すべて営業中止・撤退 では福岡は?

竹下昌成

竹下昌成

テーマ:賃貸経営実務



244【マンスリーマンション】京都市から回答 令和6年、1か月未満の違法「民泊」267施設すべて営業中止・撤退 では福岡は?


■ 京都市から回答 まず結論

京都市から、
質問状への回答が届きました。

今回の回答で確認できた主な内容です。


・267施設の中に、
「7日以上」「1週間以上」など、
1か月未満の利用を募集していた施設

→ ある


・267施設の中に、
分譲マンションの一室を利用した施設

→ ある


・京都市の
「住宅の貸付期間が1か月未満の場合は旅館業」
という取扱いは、
京都市独自の基準なのか

→ いいえ

旅館業法及び国の通知等を踏まえたもの


・契約名称が
「定期建物賃貸借契約」であっても、
実際の利用期間その他の営業実態によって
旅館業に該当する場合があるのか

→ はい


・京都市が267施設を確認する際、
インターネット上の募集サイト等も
調査したのか

→ はい


なかなか興味深い回答です。


■ なぜ京都市に質問状を送付していたのか?

僕の物件は福岡市です。

それなのに、
なぜ京都市へ質問状を送ったのか。


理由は、

令和6年(2024年)、
京都市が、

「ウィークリーマンション等と称する違法『民泊』」

について、
実際に調査を行っていたからです。


すでに通達等、京都市のHPでも確認できますが、

あらためて確認したいこともあって送付していました。


■ 京都市公式資料

京都市
「ウィークリーマンション等と称する違法『民泊』施設に対する指導結果について」
https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000330379.html

京都市
「貸室業と旅館業の範囲について」
https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000248047.html


京都市は、

ウィークリーマンション等と称して
宿泊者を募集していた施設について調査。


違法「民泊」に該当する

267施設

を確認しました。


そして指導の結果、

令和6年7月18日までに、

267施設すべてについて、

「営業中止・撤退」

を確認しています。


■ 営業者は「許可は必要ない」と考えていた

ここも興味深いところです。

京都市の公表資料によると、

営業者側は、

「ウィークリーマンション等については、
旅館業法に基づく営業許可を取得する必要がない」

との認識で営業していました。


一方、

京都市は平成31年から、

住宅の貸付期間が
1か月未満の場合は、

旅館業に該当する旨を
周知していました。


つまり、

営業者側は、

「これはウィークリー・マンスリーだから、
旅館業の許可は必要ない」

と考えていた。


しかし京都市は、

実際の営業内容を確認し、

違法「民泊」に該当すると判断。


267施設すべてについて、

営業中止・撤退を確認した、

という事例です。


■ 福岡でも「7日以上30日未満」

ここで、

僕が調べている
福岡のマンスリーマンションです。


僕が所有する
福岡市内の分譲マンションの一室が、

外部のマンスリーマンション予約サイトに
掲載されていました。


そこには、

「スーパーショート 7日以上~30日未満」

という料金プランがあります。


さらに、

「1日単位で利用期間を選択できます」

との記載。


契約形態は、

「定期借家契約|貸主」

となっています。


「7日以上30日未満」

「定期借家契約」

「マンスリーマンション」


では、

京都市が営業中止・撤退を確認した
267施設とは、

何が同じで、
何が違うのか。


それを確認したくなりました。


■ 京都市へ具体的な資料を送付

そこで、

京都市保健福祉局
医療衛生センター
宿泊施設適正化担当へ、

質問状を送付しました。


単に、

「マンスリーマンションは旅館業ですか?」

と聞いたわけではありません。


僕の所有物件について、

・福岡市内の分譲マンション

・住居用として法人へ賃貸

・所有者の承諾なく外部サイトへ掲載

・「7日以上30日未満」

・「定期借家契約」

・「貸主」

として第三者へ短期提供


という状況を説明。


さらに、

実際の短期利用募集ページ、

京都市の267施設についての資料、

京都市の「貸室業と旅館業の範囲について」、

本件不動産の登記、

賃貸借契約書なども添付しました。


そのうえで、

京都市の267施設と
僕の所有物件との共通点について、

10項目の質問をしました。


■ 「7日以上」「1週間以上」の施設はあった?

まず確認したかったのが、

これです。


267施設の中に、

当初から、

「7日以上」

「1週間以上」

など、

1か月未満の利用を募集していた施設は
あったのか。


京都市の回答は、

「ある」。


これは、

僕が確認したかった
重要なポイントの一つです。


僕の所有物件にも、

「スーパーショート
7日以上~30日未満」

という商品が掲載されています。


■ 分譲マンションの一室もあった?

次に、

267施設の中に、

分譲マンションの一室を利用した施設が
あったのか。


京都市の回答は、

「ある」。


今回の僕の所有物件も、

普通の分譲マンションの一室です。


この点についても、

京都市の267施設の中に
同様の形態が存在したことが確認できました。


■ 「1か月未満」は京都市だけの基準?

ここは、

かなり確認したかったところです。


京都市は、

「住宅の貸付期間が1か月未満の場合は旅館業」

という取扱いをしています。


そこで、

これは京都市が
独自に設けた基準なのか。


それとも、

旅館業法や
国の通知等を踏まえたものなのか。


京都市へ質問しました。


回答は、

「旅館業法及び国の通知等を踏まえたもの」。


つまり、

京都市だけが独自に、

「1か月未満はダメ」

と言っているわけではない、

という回答です。


■ 「定期建物賃貸借契約」なら大丈夫?

もう一つ、

重要だと思っていたのが、

契約の名称です。


今回のマンスリーマンション予約サイトには、

「定期借家契約|貸主」

と記載されています。


そこで京都市へ、

利用者との契約名称が、

「定期建物賃貸借契約」

であっても、

実際の利用期間その他の営業実態によって、

旅館業に該当する場合があるのか。


と質問しました。


京都市の回答は、

「はい」。


つまり、

契約書のタイトルだけで
決まるわけではない。


実際の利用期間や
営業実態を見る、

ということです。


■ 京都市自身の資料にも書かれている

京都市の

「貸室業と旅館業の範囲について」

にも、

同様の考え方が記載されています。


利用者との間で
賃貸借契約を締結している場合でも、

「ウィークリーマンション」等と称して、

マンション等の空室に
客を1週間程度の単位で宿泊させるなど、

その営業実態から旅館業と判断される場合には、

旅館業法違反として
必要な調査を行う、

という内容です。


「賃貸借契約だから旅館業ではない」

「定期借家契約だから旅館業ではない」

と、

契約名称だけで判断する話ではないようです。


■ インターネットの募集サイトも調査していた

もう一つ、

僕が面白いと思った回答があります。


京都市が確認した267施設は、

市民からの通報を端緒として、

インターネット上の募集サイト等を
調査することによって確認されたのか。


京都市の回答は、

「はい」。


僕が今回の問題でやっていることと、

かなり似ています。


マンスリーマンションの募集サイトを見る。


何日から利用できるのか。

料金はいくらなのか。

誰が運営しているのか。

どのような契約なのか。


公開されている情報だけでも、

かなりのことが分かります。


京都市も、

インターネット上の募集サイト等を調査し、

267施設の確認につなげています。


■ 京都市と福岡がすべて同じ、ではありません

もちろん、

今回の京都市の回答だけで、

京都市の267施設と
福岡の僕の所有物件が、

すべて同じだ、

と判断することはできません。


今回の質問では、

京都市が把握していない、

とされた項目もあります。


また、

個々の物件における短期宿泊の取扱いについては、

物件所在地を管轄する自治体へ
確認する必要があります。


僕の物件は、

福岡市です。


したがって、

最終的に福岡の本件について
京都市が判断するわけではありません。


■ では福岡は?

京都市では、

「ウィークリーマンション等と称する違法『民泊』」
267施設を確認し、

267施設すべてについて、
営業中止・撤退を確認していた。


その中には、

「7日以上」
「1週間以上」

など、

1か月未満の利用を募集していた施設も
含まれていました。


分譲マンションの一室を
利用した施設もあった。


契約名称が
「定期建物賃貸借契約」であっても、

実際の利用期間その他の営業実態によって、

旅館業に該当する場合がある。


そして、

「住宅の貸付期間が1か月未満の場合は旅館業」

という京都市の取扱いは、

京都市独自の基準ではなく、

旅館業法及び国の通知等を踏まえたもの。


ここまで、

京都市から回答がありました。


一方、

僕が所有する福岡の物件には、

「スーパーショート
7日以上~30日未満」

という商品が、

実際に掲載されています。


では、

福岡ではどうなるのでしょうか。


■ 福岡では警察が捜査へ

前回のコラム243で書きましたが、

本件については、

博多警察署から、

旅館業法違反について
捜査する旨の連絡がありました。


僕からは、

保健所、

消防署、

保証会社、

国土交通省、

厚生労働省、

観光庁、

警察などへ、

これまで集めた資料を
情報提供しています。


そして今回、

京都市からも回答が届きました。


京都市の回答によって、

福岡の本件について
結論が出たわけではありません。


京都市は京都市。

福岡は福岡です。


だからこそ、

福岡では実際にどう判断されるのか。


警察や行政に、

きちんと事実関係を
確認してもらえばいいと思っています。


■ 267施設と、福岡の1室

今回の問題は、

僕が所有する福岡の
たった1室から始まりました。


調べていくと、

「7日以上30日未満」

という短期商品。


定期借家契約。


分譲マンション。


予約サイト。


旅館業。


消防。


保証会社。


そして、

京都市では、

「ウィークリーマンション等と称する違法『民泊』」
267施設を確認し、

267施設すべてについて、
営業中止・撤退を確認していた。


その中には、

「7日以上」
「1週間以上」

など、

1か月未満の利用を募集していた施設も
含まれていました。


今回、

その京都市へ直接質問し、

回答も得ることができました。


では、

福岡ではどうなるのか。


引き続き、

実際に起きたことを
記録していきます。


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