242【マンスリーマンション】警察に告発状を提出 1室から始まった問題はどこまで広がるのか

竹下昌成

竹下昌成

テーマ:賃貸経営実務



242【マンスリーマンション】警察に告発状を提出 1室から始まった問題はどこまで広がるのか


2026年9月28日。

博多警察署へ、
マンスリーマンション問題について告発状を提出しました。


今回の対象は、

僕が所有する当該マンション702号室で
マンスリーマンション営業を行っているL社です。


警察にはすでに相談し、
関係資料も提出しています。


今回はそこから一歩進めて、

正式に告発状を提出しました。


警察がどのように判断するのか。

そして、

この問題が702号室だけで終わるのか。


今後の動きに注目しています。


■ 始まりは702号室でした


もともとL社とは、

家賃改定をめぐって
調停、裁判を行っていました。


その過程で702号室の利用実態を確認すると、

住居として貸しているはずの部屋が、

マンスリーマンションとして
一般募集されていることが分かりました。


契約は住居専用です。


歴代の所有者が、

マンスリーマンション営業を
承諾したこともありません。


さらに調べると、

7日以上30日未満などの
短期利用プランも設定されていました。


ここから、

マンスリーマンションについて
本格的に調べ始めました。


■ L社自身が約10年間の運営を認めています


僕が、

「マンスリーマンションとして
使われているのでは?」

と推測している話ではありません。


L社自身が、

僕に対する回答書で、

賃貸借契約締結当初から
マンスリーマンションとして運営していることを認めています。


その期間は、

約10年間。


つまり、

警察に確認してもらいたいのは、

マンスリーマンション営業を
していたかどうかではありません。


その営業実態が、

旅館業法上どのように評価されるのか。


そして、

許可を要する営業が
無許可で行われていたのか。


■ 保健所に確認すると「許可なし」


博多保健所にも質問しました。


共同住宅の区分所有住戸を、

7日以上30日未満などの短期間で
利用者を入れ替えながら反復継続して提供する場合、

契約形式にかかわらず、

実態によって旅館業法上の
「人を宿泊させる営業」に該当する可能性があるのか。


回答は、

「ある」。


さらに、

702号室を具体的に特定して、

旅館業法上の営業許可について確認しました。


回答は、

「旅館業法上の許可→なし」。


この回答も、

今回の告発状に添付しています。


■ 消防署にも確認しました


博多消防署にも質問しました。


短期間で利用者を入れ替えながら
反復継続して提供する場合、

通常の共同住宅とは異なる
消防上の取扱いや対応が必要になる可能性があるのか。


回答は、

「ある」。


一方、

702号室または当該マンションについて、

短期宿泊、旅館、ホテル等の利用を前提とした

消防法令上の届出、

相談、

立入検査、

消防法令適合通知書の交付等については、

「ない」

との回答でした。


■ 「相談」から正式な告発へ


警察には、

2026年9月14日に
すでに相談しています。


その後、

保健所。

消防署。

保証会社。


それぞれから回答を得ました。


客観的な資料が増えました。


そこで、

従来の相談、情報提供から一段進め、

正式に捜査機関による
事実確認と法的判断を求めることにしました。


今回の告発です。


なお、

これまでの調査をまとめた
「竹下レポート」そのものは、

現時点では警察には提出していません。


必要になれば、

追加資料として提出できるようにしています。


■ 告発状は12ページ


今回提出した告発状は、

12ページです。


これまで集めてきた、

警察への相談資料。

保健所回答。

消防署回答。

予約サイト資料。

スーパーショート掲載資料。

L社からの回答。

賃貸借契約書。

調停調書。

管理規約・使用細則。

保証会社からの回答。

行政資料。


などを添付しました。


実際の利用期間。

利用者の入れ替わり。

料金体系。

予約・契約の実態。

本人確認。

生活の本拠。

そして、

なぜ旅館業法上の許可が不要と判断したのか。


こうした事実を確認したうえで、

警察に判断してもらいます。


■ 処罰ありきではありません


告発状にも明記しました。


今回の告発は、

「処罰ありき」

ではありません。


犯罪が成立するのか。

成立しないのか。


僕が決めることではありません。


成立しないのであれば、

その判断も含めて
捜査機関に委ねます。


問題が確認されれば、

必要な対応をしてもらう。


そのための告発です。


■ 問題はL社の702号室だけなのか



ここからが、

僕が今後注目しているところです。


L社が運営している
マンスリーマンションは、

702号室だけではありません。


L社自身が公表している物件は、

86室。


仮に702号室の営業実態について
問題が確認された場合、

当然、

「ほかの85室はどうなっているのか」

という疑問が出てきます。


■ 旅館業法だけではありません


702号室について調べていくと、

問題は旅館業法だけではありませんでした。


宿泊税。

消費税。

消防。

住居専用の賃貸借契約。

住居用の家賃債務保証。

管理規約。

宅建業。


一つの営業実態から、

いろいろな制度との整合性が
問題になります。


例えば、

実態として宿泊に該当するのであれば、

宿泊税はどうなっているのか。


消費税上の取扱いは
どうなっているのか。


住居専用で締結した賃貸借契約と、

実際の営業利用は
どう整合するのか。


管理規約が住宅用途を前提としている場合、

マンスリー営業との関係はどうなるのか。


702号室について一つの判断が出れば、

L社の他の物件についても、

同じ確認が必要になる可能性があります。


■ 保証会社への申込みとの整合性


702号室には、

家賃債務保証が付いています。


保証会社へ確認したところ、

住居専用の賃貸借契約書で申し込まれ、

住居用保証として
取り扱われている旨の回答を得ています。


一方、

実際の702号室は、

マンスリーマンションとして
営業利用されていました。


僕は、

保証会社に問題があると
考えているわけではありません。


むしろ、

住居専用の賃貸借契約。

住居用の家賃債務保証。

実際にはマンスリーマンションとして営業利用。


この状態であれば、

保証会社自身も、

契約時に想定していないリスクを
負わされる側ではないでしょうか。


■ 全国賃貸保証業協会からも回答


そこで、

個別の保証会社だけではなく、

家賃債務保証業界全体にも
関係する問題ではないかと考え、

一般社団法人全国賃貸保証業協会にも
情報提供しました。


すると、

きちんと回答をいただきました。


回答では、

「家賃債務保証業界の適正な業務運営および
コンプライアンス向上に向けた参考情報の一つとして拝受」

したとのこと。


さらに、

「業界の健全な発展に向けた
貴重なご意見・情報提供」

との言葉もありました。


正直、

回答をいただけたこと自体、
少し驚きました。


もちろん、

何らかの違反を認定した回答ではありません。


調査や処分を行うという回答でもありません。


ただ、

単なる個別トラブルとしてではなく、

保証業界の適正な業務運営や
コンプライアンスに関係する参考情報として、

受け取っていただきました。

会社名で調べればかなりの事実がわかるのではないでしょうか?

今後、

保証業界がどのように対応するのか。


ここも見ていきます。


■ 横を見ると、同じ当該マンションにS社が3室




さらに調査すると、

別の広がりも見えてきました。


当該マンションでは、

L社とは別のS社も、

3室をマンスリーマンションとして運営しています。


S社について調べると、

同社全体では、

418室が掲載されていました。


さらに、

S社も予約サイトAを利用しています。


つまり、

702号室からL社86室へ広がるだけではありません。


横を見ると、

当該マンション
↓
S社3室
↓
S社全体418室
↓
予約サイトA

という別の広がりがあります。


■ S社は大手コンサル会社の成功事例


さらに、

S社は、

大手コンサル会社のホームページで、

マンスリーマンション事業の
成功事例として紹介されています。


ここまで来ると、

福岡だけの問題なのか、

という疑問も出てきます。


同様の事業モデルが、

ほかの地域でも行われているのか。


各物件について、

旅館業。

消防。

宿泊税。

消費税。

賃貸借契約。

保証。

管理規約。


それぞれ整合しているのか。


S社についても、

掲載されている418室すべてに
問題があると言っているわけではありません。


それぞれ確認が必要です。


■ 予約サイトAはどう対応するのか


L社もS社も、

予約サイトを利用しています。


一般の利用者から見れば、

普通に掲載され、

料金が表示され、

予約できる状態であれば、

当然利用できる物件だと思うでしょう。


では、

予約サイト側は、

掲載物件について
どこまで確認しているのか。


営業に必要な許可。

貸主の承諾。

管理規約。

消防。


問題が確認された場合、

掲載を続けるのか。


自主的に確認、是正するのか。


ここも今後の焦点です。


■ 管理会社・管理組合はどうするのか


それぞれの物件には、

管理会社や管理組合があります。


住宅として利用することを前提とした
管理規約がある場合、

実際の利用状況との整合性が問題になります。


僕はすでに、

関係する複数の管理会社にも
情報提供しています。


知らなかったのであれば、

情報を得た後にどう対応するのか。


ここも見ていきます。


■ 宅建協会の対応も今後の焦点


L社は、

宅建業者でもあります。


しかも、

702号室の賃貸借契約を媒介した
宅建業者もL社です。


宅建協会にも、

すでに情報提供しています。


これまでの回答は、

個別事案には関与しない、

という趣旨でした。


では、

今後、

警察や行政機関などから
具体的な判断が示された場合、

どう対応するのか。


住居専用で契約した物件。

実際のマンスリー営業。

保証会社への申込み。

管理規約との整合性。


宅建業者として、

どのように整理されるのか。


ここも、

今後の焦点です。


■ 1室からどこまで広がるのか


最初に確認したのは、

僕が所有する702号室でした。


そこから調査を続けた結果、


702号室

↓

L社86室

↓

旅館業法・宿泊税・消費税・消防
賃貸借契約・保証・管理規約・宅建業

↓

当該マンションのS社3室

↓

S社全体418室

↓

予約サイトA

↓

大手コンサル会社の成功事例


と広がってきました。


さらに、

保健所。

消防。

警察。

保証業界。

管理会社。

宅建業界。


いろいろな機関や業界にも
情報が届き始めています。


もちろん、

ここに挙げたすべての事業者や物件に
問題があると決まったわけではありません。


それぞれ、

事実確認が必要です。


今回の告発によって、

どこまで確認されるのか。


そして、

問題が確認されたところが、

どこまで是正されるのか。


警察だけではなく、

行政。

保証業界。

管理会社。

宅建業界。

予約サイト。

事業者。


それぞれの今後の対応を
確認していきます。


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