240【マンスリーマンション】「ヤミ民泊と同じやん」から始まった調査 正常化の第一歩は「情報の共有」 報道機関から業界団体・企業へ

竹下昌成

竹下昌成

テーマ:賃貸経営実務



240【マンスリーマンション】「ヤミ民泊と同じやん」から始まった調査 正常化の第一歩は「情報の共有」 報道機関から業界団体・企業へ


「普通の分譲マンションで、
宿泊業やっちゃダメでしょ!?」

「ヤミ民泊やん」

僕が最初に思ったことです。


「住居」として不動産会社へ貸した僕のマンションが、

実際にはマンスリーマンションとして
営業利用されていました。

そこから調査を始めました。

すると、

管理規約。

転貸。

保証会社。

保険会社。

旅館業。

消防。

宿泊税。

予約サイト。

警察。

次々と問題がつながりました。

さらに別の事業者では、

418件の物件掲載を確認。

「7日以上30日未満」

という短期プランも多数あります。


僕のマンション1室だけの問題ではないかもしれない。

そう考えて、

調査と情報提供を続けています。


■ 239のコラム完成後、報道機関へ情報提供


239では、

警察への相談と、

24ページの「告発状案」を作成した経緯を書きました。

そのコラム完成後、

不動産投資メディア。

不動産業界紙。

地方紙。

週刊誌。

テレビ局。

複数の報道機関へ情報提供しました。


全国ではどうなのか。

他の事業者ではどうなのか。

行政は実態をどこまで把握しているのか。


僕には調べられないこともあります。

必要なら、

報道機関自身に取材してもらえばいい。

そのための情報提供です。




■ 事業の成立には予約サイトがポイント


マンスリーマンションは、

部屋を用意するだけでは
事業になりません。

利用者を募集する必要があります。

そこで大きな役割を持つのが、

予約サイトです。


全国の物件を掲載する。

利用者が検索する。

料金や利用期間を比較する。

申し込む。


マンスリーマンション事業の成立、拡大には、

予約サイトが大きな役割を持っています。


だから僕も、

かなり早い段階で
予約サイトへ質問しました。

この時点では「使用権原」を質問しています。

管理会社やオーナーの承諾をどう確認してるのか?、という点です。

まだ「1ケ月未満のスーパーショートプラン」の問題に僕も気づいていない時期です。


正直、

簡単に回答が来ると思っていました。

ところが、

最初から弁護士の見解を踏まえたメールでの回答。

社長までCCに入っていました。


僕が指摘した問題は、

弁護士を含めて検討され、

経営側にも共有されています。

あとから「スーパーショートプラン」の問題まで分かってくると、

「最初から弁護士対応だったのは、こういう背景もあったのかな?」

と思うようになりました。

■ マンスリーマンションの業界団体もある


マンスリーマンションには、

業界団体も存在します。


ただ、

今回僕が質問した予約サイト運営会社と、

この業界団体は
実質的に同じ運営主体です。


予約サイト。

業界団体。


それぞれに同じ問題を伝えても、

実質的には同じところへ
話をしていることになります。


■ 京都では「30日未満」が掲載されていない


ここで興味深いのが、

京都です。


京都市では2024年、

「ウィークリーマンション等」と称する施設を調査。

違法「民泊」に該当するとした267施設すべてについて、

営業中止・撤退を確認しています。


そして現在、

僕が調べた同じ予約サイトでは、

京都の「30日未満」の短期プランは
掲載されていません。


一方、

福岡では、

「7日以上30日未満」

の短期プランが多数掲載されています。


同じ予約サイトです。


なぜ、

京都にはなく、

福岡にはあるのか。


京都市の対応と関係があるのか!?




もちろん、

30日未満ならすべて違法、

という単純な話でもありません。

実際の営業形態によります。


ただ、

国の通達がある。

京都市の具体的な事例がある。

予約サイトにも直接質問した。


それでも、

福岡では短期商品が多数掲載されています。


同じところに何度も
是正を求めても仕方がない。


そこで、

情報提供先を広げることにしました。


■ 関係者だけに知らせてもダメ




目的は、問題があるなら、

正常化することです。


そこで、

直接の関係先だけではなく、

立場の違う団体、企業、行政、議員、研究者、報道機関へ

情報を共有することにしました。


■ 一般社団法人全国銀行協会


金融機関のコンプライアンスという観点です。


仮に、

法令や契約との整合性に問題のある事業であれば、

融資や金融取引によって、

その事業の継続、拡大を
支えることにもなります。


■ 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会
家賃債務保証事業者協議会


僕のマンションでは、

住居専用の賃貸借契約書で申し込み、

住居用の家賃債務保証が付いていました。


実際の利用は、

マンスリーマンション。


保証会社は、

知らずに保証していた側でもあります。


住居用保証と実際の利用形態。

保証会社のリスク管理。

公平性。


保証業界にも
知ってもらう必要があります。


■ 一般社団法人日本旅館協会


ホテルや旅館は、

必要な許可を取り、

消防設備を整え、

衛生管理を行い、

必要な税金を納めて営業しています。


もし、

同じ短期滞在需要を扱いながら、

必要な負担をしていない事業者があるなら、

公平な競争という問題が出てきます。


■ 一般社団法人日本旅行業協会(JATA)


旅行会社は、

利用者を宿泊・滞在施設へ
送る立場でもあります。


短期滞在なら、

必要な許可等が確認できる施設を
選んでもらいたい。


利用者の安全。

企業のコンプライアンス。

問題のある事業の拡大防止。


利用する側からも確認できます。


■ 一般社団法人マンション管理業協会


管理会社自身が、

管理しているマンションの一室が

マンスリーマンションとして
一般募集されていることを、

知らない可能性があります。


僕自身も知りませんでした。


管理規約。

居住環境。

防犯。

他の区分所有者への影響。


マンション管理の問題です。


■ 一般財団法人日本消防設備安全センター


火災。

避難。

消防設備。


普通の分譲マンションを、

短期間の利用者が
反復して利用するのであれば、

他の居住者を含めた
安全にも関係します。


■ リロケーション・ジャパン、マイナビ、ハウスメイトにも


業界団体だけではありません。


今回、

株式会社リロケーション・ジャパン。

株式会社マイナビ。

株式会社ハウスメイトパートナーズ。


法人利用、社宅、賃貸住宅などに関係する企業にも

情報提供しました。


こうした企業は、

1社で多くの企業、

利用者、

賃貸住宅とつながっています。


短期滞在施設を利用するなら、

必要な許可等が確認できる施設を選ぶ。


管理する物件なら、

実際にどのように使われているのか確認する。


情報が届けば、

それぞれの立場で判断できます。


■ 福岡市議会議員にも情報提供


福岡市議会議員にも、

これまでの調査内容を情報提供しました。


京都市では、

行政が267施設を調査し、

営業中止・撤退まで確認しています。


では、

福岡市ではどうなのか。


福岡市内には、

「7日以上30日未満」の短期プランが

多数掲載されています。


旅館業。

消防。

宿泊税。

マンションの居住環境。


福岡市に関係する問題も多くあります。


行政への質問とは別に、

市政の立場からも

資料を見てもらうことにしました。


■ 大学・研究者にも情報提供


大学の研究者にも
情報提供しました。


住宅。

不動産。

観光。

マンション管理。


個別の賃貸トラブルとは違う立場から

検証してもらうためです。


■ 僕が調べたこと、考えたことが正しいとは限らない


僕が調べたこと。

僕が考えたこと。

すべてが正しいとは限りません。


だから、

いろいろな立場のところへ
情報を送っています。


銀行。

保証。

ホテル・旅館。

旅行。

マンション管理。

消防。

法人利用。

行政。

福岡市議会議員。

警察。

研究者。

新聞、雑誌、テレビなどの報道機関。


それぞれが判断し、

必要なら対応してもらえばいい。


僕の主張に
賛同してもらうための情報提供ではありません。


■ なぜ、今まで問題にならなかったのか?


なぜ、いままで問題にならなかったのでしょうか?


「オーナーや管理会社など、

関係者自身が

知らない。

気づいていない。」


これが大きいのではないでしょうか。


僕自身、

「住居」として貸した自分のマンションが、

マンスリーマンションとして
一般募集されているとは知りませんでした。


オーナーが知らない。

管理会社も知らない。

保証会社も知らない。

銀行も知らない。

利用する企業も知らない。


そして、オーナーや管理会社が知らないまま営業されているのであれば、

旅館業許可や管理規約との整合性はどうなっているのでしょうか。

そもそも旅館業許可、民泊の届出には、

建物管理規約という大きなハードルがあります。

「普通の分譲マンションで宿泊業はムリ」

だから「ヤミ」で営業する。

しかも、公然と。

僕が最初に感じた違和感は、ここです。

一方、

京都市では、

自治体の方が先行して
調査、対応しています。


まず、

知ってもらう必要があります。


■ コラムが情報共有の第一歩


そのために、

コラムを書いています。


僕が調べたこと。

確認できたこと。

疑問に思ったこと。

行政への質問と回答。

裁判。

警察への相談。


公開しておけば、

誰でも確認できます。


そして、

コラムを作った後なら、

情報提供もしやすい。


概要を書いて、

コラムのURLを送る。


広く情報提供するなら、

メールや問い合わせフォーム。


個別に関係する相手には、

質問状と資料。


重要なところには、

文書と資料を郵送する。


相手と目的によって、

送付方法を変えています。


コラムは、

読んでもらう記事であると同時に、

情報を共有するための
公開資料にもなっています。


■ 正常化の第一歩


最初は、

「普通の分譲マンションで、
宿泊業やっちゃダメでしょ!?」

「ヤミ民泊やん」

という僕の感想でした。


そこから調べて、

239のコラム完成後には、

報道機関。

全国銀行協会。

家賃債務保証事業者協議会。

日本旅館協会。

日本旅行業協会。

マンション管理業協会。

日本消防設備安全センター。

リロケーション・ジャパン。

マイナビ。

ハウスメイトパートナーズ。

福岡市議会議員。

大学・研究者。


情報提供先を広げました。


どこが動くかは分かりません。


確認した事実や資料を共有する。

それぞれの立場で判断する。

必要なら対応する。


問題があるなら、

それぞれの立場で正常化する。

そして、スッキリしたいものです。




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