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コラム

家の持ち方

2023年3月19日

テーマ:終活

コラムカテゴリ:住宅・建物

高齢者が住む世帯のうちの約97%が、
高齢者のみ(一人暮らし、夫婦のみ)で暮らす世帯で増え続けています。

こうした背景をもとに、老後の住まいについて今までとは違う柔軟な考え方が必要です。

実際に、私がお受けしている相続相談でかなり多いのが、
「親の家の片付け」と「空き家問題」です。

昔は、家や土地に所有価値がありましたので、
継承する子供にとっても欲しい財産でした。
まして、子供自身がそこに一緒に住む家ですので、なおさらです。

しかし、これからは「負の財産」をつくってしまう可能性が高いです。

現代は、親と子の生きる場所は別です。
仮に子世代がその家に住んで守ることができたとしても、
孫世代までとなると難しくなるのが現実。

皮肉なことに、生まれ育った実家が後に家族を苦しめるという状況が起こっています。

それを踏まえて言えるのは、
①子育て期間→②シニア期間→③後期高齢者期間

という3つのステージごとに、住みかを変えていくという考え方が理にかなっていると私は考えます。

例えば・・・
30代で家を建て、子育てが終わる50代で住宅ローンを完済し売却。
その後は資産が落ちにくく車を持たずに済む中心市街地のマンションを購入し住み替え。
80歳からはそのマンションを売却か賃貸にして、その費用でサービス付き高齢者住宅に・・・。

このように、時代の変化に対応する生き方が、一般的になるかもしれません。
これから必要な「家の持つ人の心得」をまとめてみました。

 家を持つ人の心得
☆新築したとしても、一生涯住めるわけではないと考える
☆子供は、独立したらもう住まないものだと覚悟しておく
☆50代前半か子供の独立時期までに完済するローンの組み方が賢明
☆家を持つということは同時に最後の「しまい方」の責任準備が必要

これから15年間で福島県の人口は約30万人減ると予測されています。
それなのに、実家が空き家になることを感じながら、
相変わらず新築の家は増えています。

空き家問題は急に起こるわけではなく、かなり前に問題になることはわかっています。
家という財産に対する考え方は転換期を迎えていると私は考えます☆

この記事を書いたプロ

長谷川健

老後と相続の問題解決コンサルティングのプロ

長谷川健(株式会社ハセプロ)

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