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コラム

相続後の妻と子の決断(事例)

2023年9月11日

テーマ:終活

コラムカテゴリ:お金・保険

終活コンサルティングの事例です。

Yさん(68)女性
1年前にご主人が74歳で他界し、135坪の自宅を一人で相続。
お子さんが2人いるが県外で家庭を持ち別居(長男は信州方面、次男は首都圏)

「この自宅を今後どうしていこうか」という相談でした。

というのもひとり暮らしになった今、広い土地とそこに立つ6LDKの家は広すぎる。
築56年の古い家で老朽化も著しい。
掃除や庭の手入れをするだけでも大変。

移動には車が必須で、固定資産税の負担も小さくありません。

Yさんは、中心街の診療所に務める看護師でスタッフを指導する立場。
院長からもあと10年は現役でと言われており、
本人もまだまだ仕事も趣味も自分のペースで楽しみたいし、旅行もしたい。

70歳を過ぎて、もし、車の運転を辞めても困らない場所で新しい生活がしたいという
考えをお持ちでした。

ご主人からも「父親から引き継いだ家と土地だけれど、
県外で家庭を持つ息子たちが実家に戻って生活することはないだろうから、
自分が死んだら、あとは、お前の判断でいいからな」と言われていました。

まず、様々な選択肢を知ることから始めました。
①住み慣れた今の場所に高齢になった後の独居生活がしやすいような家を新築
②住みやすいようにリフォーム(2階を壊し部屋を減らす減築リフォーム)
③自宅を売るか賃貸用にして職場の駅前のマンションへ住み替え
④土地の一部を売り、残った土地に家を建替え
・・・などのプランをお子さんを交え、オンライン家族会議を重ねました。

大切にしたのは、Yさんの「人生の充実」と次世代への「想続」でした。

そしてその結果、3回忌を機に、自宅をすべて売却し、駅近の築浅のマンションに住み替え、
同時に賃貸用の収益区分マンションを購入することにしました。

Yさんがこの終活で叶えられた希望は次の通りです。
☆運転免許返納も見据え駅前の便利な所に住む
☆年金以外の家賃収入
☆相続税の節税効果と
☆遺産分けの際の分け易さ
☆戸建てより防犯上安全になった
☆新幹線の駅がある駅前のマンションということで子や孫が帰省しやすくなった

大切な家だからこそ、守る事で苦しんだり、持て余してしまったりということや
空き家にしてしまったり・・・という問題を回避しその価値を活用できた事例です。

この記事を書いたプロ

長谷川健

老後と相続の問題解決コンサルティングのプロ

長谷川健(株式会社ハセプロ)

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