冬は閉蔵の時期・気血を蓄える冬だからこそ大切にしたい養生『睡眠』
『暑い中、畑仕事があるから毎日ヘロヘロ、おかげで毎晩バタンキューでぐっすり寝てるよ』
そんな方がこの時期の山梨には多いかもしれませんが、実はちょっと注意が必要です。
バタンキューで寝てしまう状態、それってホントにぐっすり寝ていることになるのでしょうか?
真夏になり、これから寝苦しい日がしばらく続きますが、みなさん、寝るまでの時間、どれぐらいかかっていますか?
本来は寝入りまでには数分から15分程度かかるのが自然な睡眠の流れなのですが『毎晩気絶するように寝ちゃう』なんて人も少なくないと思います。
一見すると『バタンキュー』(この意味がわからない人も増えてきたと思いますが)ベッドに入ったらすぐに寝る、いわゆる気絶するように寝る、「寝落ち」は実はあまり良い睡眠とは言えません。
気絶するように寝ることが常時ある方は、実は睡眠時間が慢性的に不足している証拠なんです。
眠りにつくというより
『睡眠が不足しているので、寝ようとすると、我慢出来ないぐらいの眠気に襲われて、気絶しているのに近い』
ということなのです。
バタンキューは『気絶』のようなもの!?
確かにベッドに入って気絶するように寝るって、よっぽど睡眠に対しての飢えているような感じがしますよね。
規則正しい生活をしている人や、日頃の睡眠がしっかり足りている人は、夜がふけるにつれて徐々に自然と眠くなります。
そのまま布団に入って、すぐにスッと眠れる、という状態は、いわゆる「寝付きが良い」理想的な睡眠スタイルです。
バタンキューでも日中しっかり元気だったら良いのですが、
バタンキュー型睡眠で
「朝起きづらく、昼間眠い」
という人は要注意なんです。
気絶するように寝ているのに、昼間眠い、朝からだるい、こんな状態の場合は「バタンキュー型睡眠不足」を疑ったほうが良いでしょう。
バタンキュー型睡眠不足とは?
バタンキュー型睡眠不足とは、先程もちょっと触れましたが、睡眠リズムの乱れなどが原因で、睡眠に『飢えている』状態のこと。
「規則正しい生活ができていない」
「横になったとたん、5分ももたずに眠っている(気絶するような感覚)」
「寝る直前までスマホを見ていて、いつのまにか寝落ちしている」
これらに心当たりがある方は、バタンキュー型睡眠不足に陥っている可能性があります。
バタンキュー型睡眠不足は次のような悪影響を及ぼします。
①集中力や注意力の低下
②免疫力の低下
③食欲の過度の増加
です。①と②はなんとなく多くの方が想像つくと思いますが、③の『食欲増加』は『ん?』って方が多いかもしれません。
睡眠トラブルが原因で食欲が増加する理由、それはホルモンバランスの乱れによるものです。
人間は睡眠不足になると、食欲を抑えるホルモン・レプチンの分泌が減り、反対に食欲を増進させるホルモン・グレリンの分泌が増えます。
そのためバタンキュー型睡眠不足のように睡眠の質が低下している人は過食傾向になりやすいのです。
バタンキュー睡眠不足の原因と対策は?
そんなバタンキュー型睡眠不足の主な原因は、
「慢性的な睡眠時間の不足」
「睡眠の質の低下」
この2つが主ですが、忙しくて睡眠時間を削りがちな人や、リベンジ夜更かしをしている方。
また、休みの日は夜更かししての朝寝坊、というパターンで休みのたびに睡眠のリズムが乱れてしまっている人はバタンキュー型不眠になりやすいので注意が必要です。
バタンキュー型睡眠不足の養生法は通常の睡眠トラブルと変わりません。
・起きたら朝日を浴びる
・適度にカラダを動かす
・寝る1〜1時間半ぐらい前にぬるめの湯船にゆっくり浸かる
・休みの日でも普段と同じリズムで寝起きする
・寝る前の電子機器の使用を控える
など、できるだけ睡眠の質が低下しないような環境を作りましょう。
今回はちょっと聞き慣れない睡眠トラブル『バタンキュー型睡眠不足』についてお届け致しました。
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