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5月病を予防する生活習慣&漢方的養生法

早川弘太

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テーマ:メンタルケア 漢方

3回に渡りシリーズで5月病についてお届けしてきましたが、今回で最終回。

初回は5月病がおこる仕組みについて

2回目は5月病の大きな原因となるゴールデンウィーク中の過ごし方について

そしてラストの今回は

5月病を予防する生活習慣&漢方的養生法

というテーマでお届け致します。

☆5月病を予防するために取り入れたい生活習慣

今回は5月病を未然に防ぐため日頃から取り入れたい生活習慣についてお届け致します。

今回お届けする内容は5月病独特の方法でなく、日頃から取り入れておくことで様々な不調の予防につながる養生です。

5月病は初回にお伝えしたとおり、環境変化による負荷(ストレス)と春独特の基本変化、気圧変化、天候変化によるカラダへの負荷(ストレス)などが原因です。

そして中医学的には五臓の『肝』が弱ると5月病のような症状が出やすいと考えます。肝は中医学では血液の巡りと自律神経のコントロールと関係深い場所なのです。

なので、結論から言うと5月病の養生で大切なのは

『自律神経を整える方法』

がもっとも有効な予防法であり、養生法なのです。

自律神経のケアについては色々お伝えしてきましたが、中医学的な『肝』の養生も加えながらお伝えしていきたいと思います。

☆安心してください!殆どの養生は皆『無料』です

今回の養生は、みなさん安心してください!

ほとんどすべての養生に特別は器具や特別な場所に行く必要が無い養生・無料の養生法ばかりです。

最初に『無料より高いものは無い』なんてお話をしておいて掌返しのようですが、養生に関しては本当に無料でできることがいっぱいです。

春は5月に限らず冬から夏に季節が移動する変わり目の時期。秋同様夏のように暑い日があったり、冬のような格好でも寒いぐらいの日があったり、日によって、1日の中でも激しく気温が変動します。

気温変化にカラダを対応させるのは自律神経。

また、『春の嵐』『春雨』に代表されるようにお天気が変わりやすいのも春の特徴ですが

高気圧で交感神経優位に

低気圧で副交感神経優位になるのでこれまた入れ代わり立ち代わり自律神経が乱れやすくなります。

ここに生活環境のストレスが加わるので『自律神経受難のシーズン』と言っても良いぐらいです。

そんな自律神経を整えることができる養生は意外なほど無料な物が多いです。

まずは『日光浴』

特に『朝日を浴びること』が大切です。

5月病はゴールデンウィークで体内時計が狂ってしまうことも原因の一つと前回お伝えしましたが、朝日をしっかり浴びることで体内時間のズレを調節してくれるし、自律神経を日中活発になる『交感神経優位モード』にしてくれます。

曇りや雨の日でも窓際等、普段日光の入る場所で良いので外の明るさをできるだけ感じておきましょう。

次は『朝食』

次は朝食です。これも特別な物を食べるわけじゃないので、無料ではありませんが特別なお金がかかるわけじゃありません。

朝、とりあえずは何でも良いので(もちろん質の良いもののほうが良いのは当たり前ですが)

朝ごはんを食べると脳が活性化しますし、カラダの時計遺伝子と言われる体内時計システムを整えてくれます。

何かしら朝食べる、という習慣を日頃からつけておきましょう。

起きてすぐ食べれない方もいるので、そういう方はちょっと落ち着いてからでもOKです。

続いては無料の養生の代表『深呼吸』です。

呼吸は『唯一』自分の意志ではどうにもならない自律神経を自分で整えることができる養生法です。

吸う時は交感神経、吐く時は副交感神経が優位になるので、ゆっくりと吐くことをとにかく意識しましょう。

軽く口や鼻から息を吐いた後に『3〜4秒ぐらい』ゆっくり鼻から息を吸って

倍の『6〜8秒ぐらい』かけて口や鼻から息をゆっくり吐きましょう。自然と気分も落ち着くはずです。目を閉じて1日数回は1分程度深呼吸をしましょう。

最後は『歩く』ウォーキングです。

これも自分の足で歩く運動なので無料ですよね。

運動は目的によって運動法を選ぶことが大切だと思います。

『〇〇分歩かないと意味が無い』

などとよく耳にしますが、それは目的によります。

今回は5月病対策で行う運動なので自律神経を整える『ゆっくりウォーキング』がおすすめです。

朝のウォーキングでももちろん良いのですが、ストレス過多で交感神経が優位になっている方が5月病には多いので、夕方から夜の食後などに本当にゆっくり、のんびり、音楽なども聴かないで歩くのもおすすめです。

息の上がるような運動は交感神経を優位にするので、ニコニコ喋れるぐらい、息も切れないような、ゆとりある状態でのんびりウォーキングをしましょう。

夕方から夜にのんびり運動を行うと睡眠の質も良くなり頭の疲れもしっかり取れるのでおすすめです。

☆入浴もおすすめ

この養生もある意味日頃から湯船に使っている方からすると余計なお金がかかる養生ではありません。

5月病対策にはお風呂もおすすめです。温泉入浴指導員の僕が言うので間違いありません(笑)

湯船につかることは自律神経をコントロールする身近な手法です。

41度以上の高温浴は交感神経を優位にします。

38度〜40度ぐらいの微温浴、一般的に『ぬるい』お風呂は副交感神経を優位にするので、リラックスしてぐっすり寝たい夜はぬるめのお風呂にゆっくり浸かり、やる気スイッチを入れたい朝はちょっと熱めのシャワーを浴びると良いでしょう。

(お風呂に関しては健康状態によって危険な場合があるので持病をお持ちの方は主治医にご相談ください)

☆肝の弱りをとって5月を快適に

最後は中医学的な養生をご紹介したいと思います。5月病は中医学的には春に弱りやすい『肝』の不調が大きな原因の一つと考えます。

中医学では肝は血の巡り、気の巡りなどをコントロールして体調だけでなく気分もコントロールすると考えます。

なので肝の養生の基本は『血液たっぷり』と『ストレスケア』がメインです。

中医学では血液をたっぷりにするには『赤と黒の食べ物』が大切と考えます。

赤い食材の代表は人参、トマト、小豆、いちご、さくらんぼ、レバー、タコ、赤貝などです。

また腎を養い血の元になる生命力を高めてくれる黒い食べ物は

黒豆、黒きくらげ、黒ごま、ごぼう、ワカメ、海苔、昆布、しじみ、牡蠣などがおすすめです。

新しい環境で気を使いすぎてしまうと中医学では足りなくなった気を血液で補うと考えるので、血液まで消耗してまい婦人科トラブルやお肌のトラブルなどにもつながります。

睡眠などの養生と一緒に、赤と黒の食べ物、そして血液のもとになる鶏肉や大豆食品などのタンパク質をしっかり取りましょう。

そして味付けは『酸味』と『香りの良いもの』の活用を

中医学では『酸味』は肝を助ける味、と言われていますお酢をがぶ飲みなどはしないで、ポン酢やお酢などを野菜や調味料として活用しましょう。

また、香りの良い食べ物は気の巡りを整えてストレスで疲れた肝を養うで、ハーブや香草類、紫蘇など、上手に香りの良い野菜などを使いましょう。

3回に渡り5月病についてお届けしました。

今からできることがたくさんあるので、環境が変わって明らかに『5月病注意報』が出ている方はもちろんですが、そうでない方も大型連休もあるので、できる養生を是非取り入れて見てくださいね。

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早川弘太
専門家

早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

医療機関などでは、忙しくてなかなか話を聞いてもらえなかったご経験ありませんか?まずお客様のお話をゆっくりとお聞きさせていただき、一緒に不調の原因を考えていきます。漢方相談と健康相談を行っています。

早川弘太プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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