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意外と知らない薬の正しい知識①【山梨 漢方 さわたや薬房】

早川弘太

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テーマ:健康全般

お薬に対する正しい知識は健康を自己管理すること、いわゆる『セルフメディケーション』能力を高めるにはとても大切なことなのです。


『セルフメディケーション』

一度は耳にしたことがある方も多い言葉だと思います。簡単に説明すると、自分の健康は自分で管理する、軽度の不調やケガなどは自分でケアできる知識と準備を整えておきましょう、というものです。

セルフメディケーションはけっして病気やケガを自己判断で対応することではありませんが

自分の健康は自分で管理する、守る、そういう意識付けがとても大切です。

具体的には、風邪をひいた時に自宅にある風邪薬を服用したり

ケガをして絆創膏を貼り付けたり

病気の予防と治癒力を高めるために滋養強壮剤を服用したりすることがセルフメディケーションと言えるでしょう。

今回はお薬の正しい使い方などをお伝えする前に、このセルフメディケーションについて改めてそのメリットと、注意点などをご紹介したいと思います。

◆セルフメディケーションのメリット

1)日常の健康管理の習慣が身につく・・・これは日々自分のカラダの状態に興味を持つことで、
こまめに体重を測ったり、血圧を測定したり、ちょっとした不調に気が付きやすくなったりする
ことで未然に病気を防いだり、重症化することを予防することができます。また、運動、食事、
ストレス対策などの生活習慣に気を配ることも様々な疾患の予防とカラダをいたわることに繋がります。


2)医療や薬に対する知識が身につく・・・治療も薬もお医者さん任せではいけません。

自分が受けている治療や薬がどんな治療法・どんな作用の薬なのか?そして、どんなことに気をつけて、どんなことをすれば効果が上がりやすいのか?

正しい知識を身につけることで受けている治療や服用している薬の効果を高めることができます。

3)疾患の種類によっては病院を受診する手間と時間を省くことができる・・・これは決して医療機関の受診を控えたり、自己判断で対応することを良しとしているわけではありませんが

軽微な症状での医療機関の受診は医療費の高騰、医療機関の混雑などを生んでしまいます。

適切な医療を地域に提供するためにもセルフメディケーションは欠かせない知識なのです。

お薬を服用するということはある意味もっとも身近なセルフメディケーションと言えるでしょう。市販薬はもちろんですが、お医者さんで処方された薬を正しく服用することもセルフメディケーションの一環だと思います。


◆活用していますか?お薬手帳

持病をお持ちで通院中の方はもちろんですが、病院のお薬を服用しながら市販薬やサプリメントを購入する場合は必ずおくすり手帳を持参しましょう。

『めんどくさいから』『知られたくない』理由は様々ですが、自分の身を守るために
もぜひおくすり手帳を活用してください。

「自分のカラダは自分が一番わかっているから大丈夫」

「薬は自分で様子見て調整している」

「前も大丈夫だったから今回も同じで大丈夫」

このような自己判断が大きな事故を招く原因になります。きちんと専門家に相談することはセルフメディケーションの基本です。


☆薬が効く仕組みとは?


それでは『意外と知らない薬の基礎知識』

ここからお薬の正しい知識についてお伝えしたいと思います。どんなこともまず『仕組み』を知ることがとっても大切です。

仕組みを知ることで応用することができます。お薬もどのようにしてカラダの中で働いているのかを知ることで、注意すること、より効果的に使用することも可能です。

口から入った薬の大部分は胃で溶かされ、十二指腸や小腸から吸収されて肝臓に運ばれます。

一部は肝臓で分解され、残りの成分が肝臓で血液にのって、カラダの様々な場所で薬としての効果を発揮します。

その後、体内を巡った薬や肝臓で分解された薬は腎臓で濾過されて、ほとんどが尿で排泄されます。

錠剤やカプセル、粉薬以外の外用薬はカラダに直接貼ったり、塗ったりする薬です。皮膚や粘膜から吸収されて患部に直接吸収されます。


座薬は肛門から挿入して直腸から直接吸収されて血液に送り込まれるので効き目がとても早くなります。

注射薬、点滴は直接血液にいれるので、血液中の濃度が早く高まり効き目が出やすいのです。

☆血液中の濃度で薬の効き方がちがう☆

飲み薬は血液中の濃度が一定以上にならないと効果を発揮できません。

決められた1回に飲む薬の量や1日に飲む回数は、カラダに必要な場所で効果が現れる血中濃度になるように調整されているのです。

☆勝手に薬の量を増やすのは危険!☆

漢方薬など一部の例外もありますが、病院で処方される薬、一般の市販薬などは薬の飲む量を勝手に増やすと血中濃度が必要以上に高くなり薬が効きすぎて副作用を引き起こす恐れがあります。

また、逆に飲む量や回数を減らすと血中濃度が低くなりすぎて、薬の効果が現れません。効果的なセルフメディケーションのためには、決められた時間、量や回数を守って薬を服用することが大切なのです。

『倍服用すれば2倍効く』

『この薬は強すぎるから少なくしている』

と医師の指示がある場合はこの限りではないですが、自己判断で勝手に薬を増やしたり、減らしたりせず、量や回数を守って使用することが大切です。

当然ですが『薬を飲み忘れたから2回分一緒に服用する』『面倒だから医者には朝夕と言われた薬を朝に2つ飲んでいる』などは言語道断です。

次回もお薬の正しい知識についてご紹介します。

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早川弘太
専門家

早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

医療機関などでは、忙しくてなかなか話を聞いてもらえなかったご経験ありませんか?まずお客様のお話をゆっくりとお聞きさせていただき、一緒に不調の原因を考えていきます。漢方相談と健康相談を行っています。

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