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ジメジメに負けない!漢方的梅雨時の健康対策〜後編〜【山梨 漢方 さわたや】

早川弘太

早川弘太

テーマ:梅雨の健康法

【湿邪・梅雨ダルにならないための食養生】


前回のコラムでは『なぜ梅雨の時期は体調が悪いのか?』ということをお伝えしました。





どんな病気や不調も『原因ありて結果あり』


不調の原因を知らなくては対策も立てようがありませんよね。

症状だけ追いかけても根本的な対策にはならないので、原因からしっかり考えて対策を立てることは何事も大切なことです。

梅雨ダルの原因をおさらいすると

1)水分過剰摂取

2)汗をかかない生活環境(エアコン・シャワーだけの生活等)

3)胃腸が弱く体内で水がはけない

4)腎虚(体の水の流れをコントロールすると中医学では考える)により腎臓や膀胱などの機能低下で水が溜まってしまう

このような原因で体の中がジメジメする『湿邪』

余分な水が体にたまる『水毒』になってしまい様々な不調が起こると考えられます。


梅雨時の適切な水分のとり方とは?


では、カラダの中がジメジメしないようにするための梅雨時の適切な水分のとり方とは?どうすれば良いのでしょうか?



まずは水分のとり方ですが

『1日◯リットル』

と決めつけないことが大切です。

どれ位汗をかいたか?

どれぐらいおしっこがでるか?

など体内でどれぐらいの水が出せるかは生活習慣、年齢、体調によってことなります。

基本は

『喉が乾いたらゆっくりすするように、唾液を混ぜるように飲む』

を基本としましょう。

一度にがぶ飲みすることだけはご注意を。

水は流れが大切・入れたらしっかり出すことも意識


また、水分はどうしても皆さん『取ること』だけに意識がいきがちですが、どれぐらい出しているかも考えいましょう。

農作業や屋外でお仕事をされている方のように汗をたくさん日中かいている方はしっかりと水分補給をすることが大切ですが

一日エアコンの中で仕事をしている方はどれぐらいの水分が必要でしょうか?


日本のように四季がある国では季節により水分のとり方が変わるのが当たり前。


中医学でも季節にあった養生をすることが基本なので、梅雨には梅雨の水分のとり方があります。


水分というのは体の中に入れて出してワンセットです。

入れっぱなし状態だと前述の湿邪や水毒になってしまいます。

日中エアコンの中にいる方は体をしっかり動かして運動で汗をかければ良いですがなかなか運動ができないとい方にオススメな発汗法があります。

運動で発汗できないときも入浴を上手に活用


それが

『ゆっくり入浴』

です。


お風呂は日本人の伝統的な健康法。

湿度が高い日本人には入浴で毎日適度な発汗をすることは非常に良いことなのです。

『暑いから』


とシャワーだけで済ませると清潔はたもてますが

体に溜まった湿邪を出すことができないので、時間が取れたらゆっくりと入浴しましょう。

入浴時間は体調により異なりますので

『うっすら額に汗が出る程度』

を目安に入浴をしてみましょう。汗をかきにくいかたは無理すると湯あたりなどを起こしやすいのでくれぐれも無理しないようにしましょう。

41℃以上の高温浴よりは

梅雨時は38℃〜40℃ぐらいの微温浴がリラックスにもなりおすすめです。

なお、入浴は医療機関で治療中の疾患がある方などは思わぬ事故につながることもあるので、必ずかかりつけの医師にご相談してからにしてくださいね。


梅雨時におすすめの食養生とは?



そして漢方的は梅雨ダル対策で大切なのはなんといっても食養生です。

食事を活用して健康管理をすることは漢方の大きな特徴の1つ。

漢方では季節の物にはその時期にちゃんと食べる意味がある、と考えられています。

体に余計な湿が溜まりやすい方は『ウリ科』の野菜を


まずカラダに余計な水分が溜まりやすい、日頃から水分を取りすぎる方

浮腫みやすい方

トイレが近い方などは夏野菜を活用しましょう。

近年は季節に関係なく一年中夏の野菜、キュウリやナスが食べれますが実はこのような野菜の真価が発揮されるのがこれからの時期なのです!!

きゅうりやウリ科の野菜は薬膳では

『利水』

と言って

体の余計な水をはかせる手伝いをしてくれると考えます。

また『清熱』と言って暑さより体に熱がこもった時は熱を冷ます働きもあるので、暑いところで仕事をしている方などにもおすすめです。

ただし冷え性の方は食べ過ぎにはきをつけましょう。

美味しいだけじゃない!冷奴に薬味を乗せる意味



また、この時期おすすめの食材の2番めは湿をとり、発散作用のあるしょうが、ネギ、サンショウなどの薬味を料理のアクセントで使うといいでしょう。

冷奴に薬味をのせるのには美味しく食べる以外にもこんな意味もあったん
ですね!

シソなどもオススメです。

カラダに余計な湿気がたまりやすい人の特徴として、水分代謝の悪いことがあげられます。

水分代謝の悪い人は体内に湿を溜め込みやすく、湿気の多くなる時期になると

頭痛や吐き気などを中心とした様々な症状により体調が悪くなります。

胃腸が弱く『湿』をためやすい人には・・・


また、胃腸の調子が悪い方、胃腸虚弱の方も食べたり、飲んだりしたものがしっかりこなせずカラダに余計な湿気が溜まりやすくなります。


こういうタイプの方におすすめなのが

お米、長芋、かぼちゃ、ナツメなど

胃腸の機能を補うものです。

過剰な水分でダメージを受けた胃腸をこれらの食材は元気にしてくれます。

また

水分代謝の悪い方には先程も出てきた利尿作用のある夏野菜

キュウリやゴーヤなどのウリ科の野菜や

苦味のある野菜なども熱を冷まし、カラダの余計な水分を出してくれると言われていますので上手に活用しましょう。

蒸し暑い時期もやっぱり温かいものを


蒸し暑くなる時期の食事の注意点といえば、忘れてはいけないのが『冷たい飲食』。

冷え冷えのビール

アイスクリームなどは夏の楽しみでもありますが、冷たい飲み物は、ついがぶ飲みしがちで、かつ胃腸を一気に冷やしてしまいます。

冷たいものだとせっかく摂った水分を十分に胃腸で吸収できないため、夏でもできるだけ常温の物、体温に近いぐらいの温かいもの飲みましょう。

そうは言っても冷たい飲み物は暑い時期には美味しいものです。

ひんやりとした冷感は口の中だけで楽しんで、冷たいものを飲む時は

『噛んで飲む』

ぐらい口の中で常温にしてからゆっくりと飲むことを心がけましょう。


唾液を混ぜながら胃腸に入れていけば冷えることが少なく、冷たい食感も楽しめます。

お子様などで唾液を混ぜる飲み方ができないことが多いので、そんな場合は氷を舐めたり、レモン果汁などをつかった酸味のある飲み物(酸っぱいものはガブガブ飲めないので)などを使って工夫をしましょう。

肉類・油っぽい物が好きな方も湿邪に注意


カラダが湿気やすいこの時期、もう一つのタイプとして注意したいのが

体内に熱をがこもってしまいやすい脂っこいものや辛いものが大好きなタイプの方です。

これはジメジメした湿気に熱が加わった『湿熱』タイプと漢方では言われます。

カラダが『熱帯雨林』のような状態

といえばわかりやすいでしょうか?


湿邪に熱がくっついたこの「湿熱」(しつねつ)タイプの特徴は

ネバネバのウンチ(便器にくっつくような便)

ニキビ

ノドの渇き

口臭などの

様々な不調が起こります。

メタボリックな方はほぼこのタイプを持っていると思います。


大作としては何度も登場しておりますが、湿をとるキュウリやニガウリ、トマトなどは積極的に食べるようにしなが

このタイプはとにかく食べすぎに注意をしましょう。

『何を食べるか?』より『何を食べないか?』

の方がこのタイプは大切です。

お酒や脂っこい肉類を食べ過ぎると体の中がドロドロジメジメ『熱帯雨林状態』になるので注意しましょう!

暑い時期はただでさえ胃腸の弱る時期。


それに加えて冷たい飲み物

冷たい食べ物

エアコン

朝晩の寒暖差など


内臓機能と自律神経のバランスを崩すことがたくさんあります。注意しておきたいですね。

カラダは常に「カラッと」晴天の時のような状態が1番。

今回ご紹介した養生を活用して少しでもカラダの除湿機をしっかり働かせましょう。

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早川弘太
専門家

早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

医療機関などでは、忙しくてなかなか話を聞いてもらえなかったご経験ありませんか?まずお客様のお話をゆっくりとお聞きさせていただき、一緒に不調の原因を考えていきます。漢方相談と健康相談を行っています。

早川弘太プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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