肺・大腸・鼻が秋に弱る?中医学的秋の養生法
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どうも!
『特別な日だけビールを飲もう』
と決めたのですが最近は
『土曜日だからビールを飲もう』
『今夜はプロレスのタイトルマッチがあるからビールを飲もう』
『ニャンコが可愛いのでビールを飲もう』
など『特別な日』のはずが『なんでもない日おめでとう』状態になっていることに気がついた
さわたや薬房の早川です
#ディズニーランドも2年行ってないですね
不思議の国のアリスのような不思議なおじさんにならないように気をつけたいと思います。
さて、日に日に秋も深まってまいりました。秋の不調と言えば以前もお伝えした
『秋バテ』
が最近ではメジャーですが、中医学では秋は
『肺・大腸・鼻』
が弱る時期と言われています。普通の方なら『秋に肺?鼻?大腸が弱る??』と考えると思います。
そこで今回は中医学的になぜ秋に『肺・鼻・大腸』が弱るのか?という理由も含めて皆様にお伝えしたいと思います。
『肺・大腸・鼻』〜秋は空気に触れている場所の養生を
というテーマでお届け致します。
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【秋になぜ『肺・大腸・鼻』が弱る?】
今回は秋も深まってきたので秋の養生についてお伝えします。
以前お伝えした『秋バテ』は気温差、台風などの天候変化や気圧変化、夏の疲れの蓄積などが原因で心身のバランスが崩れてしまう状態です。
そもそも秋は本来、暑くもなく、寒くもなく、春と同じく一年で一番快適に過ごせるはずの季節ですが、昨今の異常気象(毎年のことなので異常ではなくてこれがスタンダードになってくるのかも知れませんが)
による急激な温度変化により夏や冬などのはっきりした季節に比べると体調管理が難しい季節になってしまったかもしれません。
そんな秋ですが、前述の通り中医学では『肺・大腸・鼻』が弱る時期と言われています。
『肺と大腸と鼻がつながっている?はぁ?』
という声が聞こえてきそうですが、これは中医学の整体観念なので、今の西洋医学的な考えだと理解は出来ないでしょう。
『そういうものだ』と割り切ってご理解いただくか、簡単に説明すると中医学には肺の働きが幾つかあると言われており、その働きの一つが栄養物質の下方への運搬、清気の吸入、老廃物の排泄があると言われています。
肺は外部と呼吸により直接つながっている臓器なので、このような働きがあると考えられたのでしょう。
なので、肺が弱ると機能が低下して、外に老廃物を出す場所である『大腸』や空気の取り込み口である『鼻』も弱ると言う風に昔の人が考えたのかもしれません。
(本来は経絡など色々難しいことが関係しているので、ここでは極々簡単にイメージしやすいようにこのような簡単な説明にさせていただきました。興味のある方は色々調べてみても面白いと思います)
【肺も鼻も大腸も空気に触れている?】
また、これも面白い共通点なのですが、肺も、鼻も、大腸も実は
『空気に触れている場所』
なのです。
この感覚ご理解いただけるでしょうか?
肺や鼻は呼吸と関連深い場所なのでイメージが湧くと思いますが、大腸も空気に触れている、というと驚く方がいるかも知れません。
実は胃も腸も空気に触れているのです。
口、喉、食道、胃、小腸、大腸、肛門とカラダの中の筒のようなもので、常に空気に触れているのです。
大きな『ちくわ』を想像してみてください。僕らのカラダは『大いなるちくわ』のようなもので、ちくわの外側が肌、内側の空洞がさきほどお伝えした
口、喉、食道、胃、小腸、大腸、肛門とカラダの中の筒です。
それ以外の臓器、心臓も肝臓も、腎臓なども空気には触れていませんが、実はカラダの内側でもこのように実は空気に触れているのです。
【秋は『燥邪』に注意】
そんな空気に触れている場所が弱ってしまう理由としては秋に注意したい外邪(カラダに病をもたらす外からやって来る悪いもの、というイメージで考えるとわかりやすいと思います)が
『燥邪』
と言って空気の乾燥による邪気だからだと中医学では考えます。
台風シーズンや秋雨の季節まではそれなりに湿り気のある空気ですが、それ以降、紅葉が始まり、落ち葉の季節になると一気に空気が乾燥してきます。
空気の乾燥は皮膚や粘膜などを弱らせて、空気と繋がり深い『肺』『鼻』そして『大腸』の状態を弱らせるという風にも考えられます。
実際、鼻や喉の粘膜は空気が乾燥するとホコリやウイルスが付着しやすくなり風邪やインフルエンザ、そして当然ですが新型コロナウイルスなどにも感染しやすくなります。
また、肺は皮毛と言ってカラダの表面の皮膚ともつながりが深いと中医学では考えるので、秋は肌トラブルも増える時期なのですが、これも空気の乾燥とつながってくるので、昔の人はよく考えたものだなぁ、と感じます。
肺・大腸・鼻のこんな症状が出たら弱りのサイン
では、実際に秋の燥邪で『肺・大腸・鼻』が弱るとどんな症状が出るのでしょうか?弱りのサインとしての症状をご紹介しますので、こんなサインがいくつか出ている方は最後に紹介する秋の養生をぜひ実践されてみてください。
◆肺の症状
疲れ 咳や痰が出る 声がれ 喘息・息苦しい カサカサ肌 アトピー肌 じんましん かゆみ 風邪
◆大腸の症状
下痢 便秘 ガスが多い おなかが張る おなかが鳴る 食欲低下 汗が多い 汗がでない
◆鼻の症状
くしゃみ 鼻水 鼻詰まり 起床時の口の乾き(口呼吸) 喉の痛み 鼻水が喉に流れ落ちる(後鼻漏) 頭重・頭痛 目の奥が痛む 耳が詰まった感じ 匂いがしない
これらの症状は一部ですが、このような症状が当てはまる場合は秋に弱る肺系統の弱りのサインかも知れませんので早めのケアが大事です。
【肺・大腸・鼻を養う秋の養生とは?】
それではここからは秋に弱る『肺・大腸・鼻』を養う養生をご紹介したいと思います。
◆疲労の回復
まずは秋バテでもお伝えしましたが、カラダの疲労をしっかり取ることが大切です。カラダが疲れていると体力が低下して、口呼吸より力を必要とする鼻呼吸ができなくなります。
疲労倦怠感のある方はまずは睡眠時間をしっかり確保する、そして寝ている時にしっかりカラダのメンテナンスが出来るように夕食は早めに、軽めに、消化の良いものを食べましょう。
カラダが疲れていたらどんな他の養生も、どんな栄養素を補給しても意味がありません。
◆肺を養う『辛味』の食材を活用
肺は五臓六腑とつながっている5つの味『五味』の中では『辛味』が肺を助けると言われています。
辛味、というと激辛料理を思い浮かべる方がいるかも知れませんが、毎度のことながら『過ぎたるは及ばざるが如し』です。
激辛料理まで行くとカラダにとってマイナスなので、決して激辛料理のことではありません。
辛味とは自然の食べ物が持っている普通の辛味です。
食材では
生姜 にんにく ネギ 胡椒 唐辛子 ターメリックなどを食事の時に『ピリッと辛い』程度使って見ましょう。大量に使わないようにご注意を。
程よい辛味は発汗、血行促進を促して、気や血の巡りを良くすると中医学では考えます。
◆肺を潤す白い食材を
もう一つの食養生は『白い』食材です。肺は陰陽五行論という中医学の考えでは5つの臓器に当てはまった5つの色があるのですが、実は肺の色は『白』なのです。
薬膳的には例外もありますが、白系の食べ物は『カラダを潤す』と考えられており、空気の乾燥・燥邪によりダメージを受けたカラダには最適と言えます。
食材では
白米 麺類 白キクラゲ 白ごま 白菜 大根 カブ 蓮根 ゆり根 玉ねぎ ネギ 豆腐 鶏肉 白身魚 うなぎ イカ タコ カニ りんご 梨
などの食材が代表です。
カラダを冷やさないためにもサラダなどでなく、鍋料理やスープなどにして温かい状態で食べるようにしましょう。
◆運動は激しい運動よりも呼吸を整える軽めの運動で
肺の弱っている方の運動は呼吸と繋がり深い場所の養生なので、当然激しく息を切らすような運動でなく、軽めのジョギング、ウォーキング、ストレッチなどがおすすめ。
適度に水分補給をしながらのびのびとカラダを動かしましょう。
今回は中医学的に秋に弱る場所『肺・大腸・鼻』の養生についてお届け致しました。