孤食〜『ぼっち飯』だって養生になる〜②〜
どうも!
アイデンティティ田島さんの野沢雅子で歌う『プリテンダー』YouTubeが面白すぎて1日1回は見ています。
ちょっと疲れているのかもしれません。
さわたや薬房の早川です。
今回も五つの味についての続きをお届けしたいと思います。
前回は酸味と苦味についてお届けしました。
酸味と苦味に比べると今回の甘味、鹹味、辛味は普段から口にする機会の多い味だと思います。
それだけに上手に活用する方法を知っていただきたい味だと思います。
まずは「甘味」についてです。
☆みんな大好き!『甘味』
甘いモノは基本的にみなさん好きですよね。
僕もカスタードクリーム系を中心にかなり甘いものには目がありません。
中医学的な『甘味』の考え方ですが、
甘味は脾(いわゆる解剖学的な「脾臓」ではなく、ここでの脾は消化系の臓器をさす)を養う。
脾は口に反映する。
脾は消化吸収や栄養物、水分を全身に運んだり、統血(血液が漏れ出さないようにする)作用があると考えられております。
甘味には調和、補う作用があると考えられています。
ここで注意!!
「そうか、私は胃腸が弱いから大好きな甘いものをもっとたくさん食べていいんだ~」
とならないようにしてくださいね。
大前提として、ここで言う「甘味」というのは砂糖を沢山つかった『甘味』ではありません。
自然にある食べ物が持っている甘味です。砂糖を使用して甘くした料理などではなく、素材が持っている自然の甘味を指しています。
甘味のある食材の代表格は
かぼちゃ、鶏肉、栗、さつまいも、山芋、バナナ、など多数の食材が「甘」に属しております。
甘味に属する食べ物の多くが様々な形で糖質を含んでいます。糖質は最近何かと目の敵にされています。
薬膳的な甘味からちょっと離れますが、糖質はとっても大事なので少しここで触れておきたいと思います。
糖質が目の敵にされている理由、これは食べすぎの現代人がさらにカラダに溜め込む原因となるので、糖質のとりすぎには様々な所で注意喚起がなされております。
糖質はそんなに悪いものなのでしょうか?
自然の甘味を持つ食材は先程紹介した物の中でも鶏肉以外は糖質を多く含んでいます。
糖質は僕らが生きていく上で欠かせない三大栄養素の一つです。
甘味は『脾』の働きを整える、というお話をしましたが、脾は陰陽五行説では自然界では『土』
万物が生み出される『母なる大地』であり中心にあるものと考えられます。
その脾を養う甘味は他のどの味より僕らに必要な味なのかもしれません。
☆甘味・糖質は様々なエネルギーに
大前提として糖質=薬膳的甘味
ではありません。
甘味は『砂糖』で取るのではなく自然な甘味で取りましょう。
お米や糖質を多く含んだイモ類などを食べて取ることが理想的です。
糖質は脳のエネルギーとなり、筋肉のエネルギーともなります。糖質が足りなくならないように普段は筋肉の中でグリコーゲンとして蓄えられています。
糖質を摂取しなさすぎると低血糖になってしまい、最悪の場合は命の危機に瀕するほど重要な栄養素です。
ダイエットのためにと無理な糖質カットダイエットをしてしまうと、筋肉に溜め込まれたグリコーゲンを浸かって脳のエネルギーにするので、どんどん筋肉も弱ってしまい、10代、20代の方でも筋肉の不足で長時間立っていられない、座りたがる、カラダが冷えるなど筋力減少によるカラダの不調が多く現れます。
普段の食事での注意点は甘味を多く含む物も過不足ないようなバランスを意識してほしいと思います。
☆朝はとくに甘味を取ろう
甘味はしっかり取るのであれば朝がおすすめです。
朝はカラダのエンジンをかける意味でも脳のエネルギー源であり、栄養を消化する『脾』の働きを活性化する『甘味』多く含む糖質はしっかりとっておくと良いでしょう。
『ご飯(白米・玄米など)』
『イモ類・かぼちゃ』
『パンなど粉もの』
のいずれかの主食はしっかり取るようにしましょう。日中のパフォーマンスが違います。
活動する朝昼は手量りで言う『こぶしの大きさ』ぐらいの甘味のある糖質を摂りましょう。
朝の立ち上がりが悪い方は特にきちんと食べるようにしてみましょう。
☆食養生は多面的に考えよう
食養生については多面的に物事を見ていくと良いと思います。
①栄養学的な見方
②美味しく食べるための料理的見方
③薬膳的な働き
この3つに注目して考えていくと「食」というものの見方が多面的になりとっても面白くなると思います。
僕のお話は薬膳的な考え方が中心となりますが、栄養学的な話、食べ方なども織り込んでいるのはそのためです。
せっかくなので
『栄養学だけ』『料理的見方だけ』『薬膳的見方だけ』
にならずいろんな見方をしてみましょうね。
大切なカラダをつくる「食」
ぜひ楽しみながら学んでいきたいですね~
今回は『脾』をやしなう甘味のお話をお届けしました。
途中から糖質の話も入ってしまったので、辛味と鹹味については次回お届け致します。
くれぐれもご注意願いたいのは
『自分はお酒が好きで健康診断で肝臓の数値が悪かったので、酸味をたくさん取れば肝臓が元気になるってことですね!今日から毎日酢の物を食べて、お酢を飲んで、酢飯にします!!!!』
というような極端な事をやったりしないでほしいと思います。
繰り返しになりますが五臓も五味もバランスで成り立っています。普段からバランスの良い味付けで食べることを心がけて、極端にならないようにご注意くださいね。
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次回も五つの味の続きをお届けします。
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