腸の働きこんなにあるの?腸の元気はカラダの元気~山梨 漢方 沢田屋薬局~
春の健康と関係が深い『腸の健康』についてお届けしております。
前回は1〜5まで腸の働きについてお届けしてきました。
腸の健康に関する前回までのコラムはこちらから
今回は腸の働き〜その6〜からです。
ご存知ですか?免疫と腸の関係〜腸管免疫〜
⑥『免疫』・・・腸管免疫がカラダの8割ちかくの免疫を占めている
花粉症対策のコラムでご紹介した腸と免疫の関係ですね。お腹によい
食品が免疫力を高めると言われている由縁でもあると思います。カラ
ダの免疫の8割ちかくを占める、とありますが、文献や著者によっては9割なんて言う方もいるぐらいです。
ただし、お腹の調子が良いからといって病気にならないわけではございませんので、ご注意くださいね。
そのイライラ・不眠・腸能力低下が原因かも??
⑦『精神安定』・・・神経伝達物質セロトニンはほとんどが腸で作られている
心と体のバランスを保ってくれる神経伝達物質であるあのセロトニン、
実は腸でそのほとんどが作られているのです!
心の不調を抱えている方の多くが実は下痢や便秘など腸の調子を崩していることは非常に多く見受けられられます。腸の調子が悪いとセロトニンがしっかりと作られず、心と体のバランスが崩れてしまうことも少なくありません。これは最近の研究で腸でセロトニンが作られているといことがわかってきたのですが、実はお腹の調子と心の調子がとても密につながっていることは昔の人もよく理解をしていました。
その証拠に、昔から「断腸の思い」「腑に落ちない」(腑とははらわた・腸を指す言葉です)「腹がたつ」『腹がすわっている』なんて言葉があるくらい、昔から腸と神経につながりがあると考えられているんですね。
⑧『排泄』・・・不要な老廃物と毒素を便として排泄する
最後にでてきました。腸の代表的な役割。毒素を外に出すことは血液の状態を良くしておくためにも非常に大切なことなのです。これがしっかり働いてくれないと食べたもの、水分を吸収する腸が汚れてしまいます。この汚れた腸で吸収された物から血液が作られて、僕らの内蔵や肌、目、骨などを作るもとになるのですから、そんな入り口が汚れているというのはどうでしょうか?当然ですが、その汚れが皮膚に出れば皮膚病、ニキビなどもでますし、そのゴミが多い血液で子宮内膜を作ったら赤ちゃんが着床しやすいフカフカのベッドや使わなくて排泄する際にスムーズに排泄されやすいでしょうか?
実は僕の漢方相談で多い子宝相談や婦人科のご相談でも便秘はきってもきれない縁があるのです。ではなぜ、腸にはこれほどまでに様々な働きがあるのでしょうか?それは動物の進化の過程が関係している壮大なストーリーが関係しているのです!
もともとアメーバから進化して原始生物が食べ物を取り込むために筒状に進化(ちくわみたいな形・原始的なイソギンチャク的なもの)したものが腸の始まりと言われているそうです。
だから、取り込んだ食べ物や物質を有害なものと食べれる物とを区別したり、防御したりするため、免疫や神経が発達しているのです。ある意味すべての臓器の出発点は『腸』といえるかもしれませんね。
腸のケアは一人ひとり原因が違うのでオンリーワン。「◯◯飲めば大丈夫」ではありません。原因を考えながら、大切な腸のケアをしっかりしましょうね。
次回は腸の健康を漢方体質別にご紹介します。
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