カラダ、体内の湿気・ジメジメ〜水毒の原因とは?〜【山梨 漢方 さわたや薬局】
前回から短期集中で「夏の水分のとり方」についてお届けしています。
前回のコラムでは「水のめブームの危険性」についてお届けしました。
では、古来から続く東洋医学では水分のとり方についてどう示しているのでしょう?
〜東洋医学と水分〜
「脾は湿を悪む(にくむ)」・・・脾(いわゆる消化器官を指す)は湿(ジメジメした状態)を悪む
「肺は水道を主る(つかさどる)」・・・肺(いわゆる呼吸器全般)は水の通り道をつかさどる
「腎は水を主る」・・・腎(腎臓含めた膀胱など含めた器官)は水をつかさどる
と言われています。水分を過剰に摂取することは脾・肺・腎を弱めますよ、と言っているのです。
ようするに、水分はきちんと必要な量を取ることも大切ですが、取り過ぎても当然カラダのバランスを崩す原因になるということです。
古くから「過ぎたるは及ばざるが如し」といわれますよね。
〜実際に水分どれくらい取ればいいの?〜
僕は相談に来られたお客様に水分のとり方をお伝えする際、植物を例えると良いと教えていただき、そのようにしています。
花を育てたことがある方ならすぐにわかると思いますが、一番やってはいけないのが、そうです、「水のやり過ぎ」です。
水をあげなければ当然枯れてしまいまが、逆に水をあげすぎた植物は根腐れをおこしてしまったり、病気になったり、良い状態を維持しにくくなります。
人間のカラダも当然ですが同じです。
また、植物にもいろいろなタイプの物があると同様に人間の体質や生活環境も千差万別です。
〜水分のとり方・あなたは水草タイプ?サボテンタイプ?〜
植物はその性質に合わせて水のあげ方が決まっています。では人間は?
これも大先輩から教えていただいた説明の仕方ですが、植物には様々な種類があり、水に漂ってないと生きていけない「水草」もあれば、ほとんど水をあげなくてもしっかりと成長できる「サボテン」もあります。
そして育っている環境も大きく関係しています。人間で言えば、気温の高いところで過ごす時間が多い人、エアコンの効いた涼しい部屋で1日を過ごす人では当然ですが水分のとり方は違います。
水分を排泄する尿の回数も関係してきます。
前述の水草に水をあまりあげなければどうなるでしょう?
逆にほとんど水がいらないサボテンに大量の水をあげたらどうなるでしょう?
当然ですが、両方とも元気に成育しませんよね?
これがいわゆる「体質」というものです。
カラダの中で常に大量の水分を使い、沢山の水分を必要とする「水草」のような人もいます。
サボテンタイプの人は「少ない水分でもちゃんと生きていける人」です。裏返すと、水分を溜め込む、水はけがわるい」とも言えるでしょう。
サボテンはどんなところで生活していますか?雪の降る寒いところで成育していますか?
伊豆のサボテン公園ではありませんが、一年中温室にいないと枯れてしまいます。サボテンはとても寒がりなのです。
人間も同じで、一般的にはカラダに水を貯めこむ、体が水浸しの人は寒がりで、冷え性の方が多いように思います。
体が暖まりにくく、水分を溜め込むので、サボテン体質の人は汗もかきにくいと言われます。
心臓病や腎臓病の人は水分の摂取制限を受けます。裏返すと水分過剰摂取は心臓や腎臓に負担をかけるといえるでしょう。
そういう人たちがブームに乗って水分を取り過ぎたら・・・
日中汗をほとんどかかないような環境にいるのに、「夏で暑いから」とガブガブ水分をとったら・・・ちょっと怖いですよね。
サボテン体質の方は気をつけないと、代謝の悪い、水太りタイプになりやすいかもしれませので、注意が必要です。
次回も水分のとり方についてお届けします。
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