医薬品個人輸入の危険性〜低用量ピルの場合〜【山梨　漢方　沢田屋薬局】

（前回からの続き）

医療機関にも問題が

個人輸入で入手して服用するというようなことは論外ですが、残念ながら医師の中には5分程度の簡単な問診ですぐに処方したり、副作用についても製薬メーカーのパンフレットを渡して終わり、というようなお粗末な方がいらっしゃるのも事実です。

ちなみに血栓症の主な症状は以下のとおりです。

血栓症とは？

手足、脳、肺、網膜などの血管に血の塊が詰まる病気です。死に至ることもあります。ピルを服用の場合は服用後、3ヶ月前後に多く発症するので、飲み初めの時期は特に注意が必要ということです。
主な症状
1）手足の血流が悪い場所が腫れる、赤くなる。痛み、むくみ、脱力、麻痺
2）突然息切れする。胸が押しつぶされるような痛み
3）激しい頭痛
4）舌がもつれる、話しにくい
5）突然目が見えなくなる

簡単に処方する医師にも問題がありますが、今の安易にピルを服用する風潮もどうかと思います。つらい症状を和らげる為には必要なときもあると思いますし、ピルのお陰で辛い状態から抜け出すことができた方も大勢いるだけに、その適正な使用はしっかりとしなければ行けないと思います。

ピルを使用する場合も根本的には女性の方、一人ひとりが持っている体のリズムを取り戻すことで症状が改善します。化学薬品系薬剤（上中下薬でいうところの下薬）の難しいところはツライ症状だけをみると有効な薬なのですが、どうしても体の他の部分には悪い作用が出てしまう物があるので、きちんとしたリスク管理、自己管理、自分の体で治す力（いわゆる自然治癒力）をつけていかないといつまでも病気が治らないというところです。

たいした問診もしないということは患者さんの心と体のことをきちんと理解せずに薬だけを処方しているような物です。このリスクを避けるためにも『自分の健康は自分で守る』という意識が必要でしょう。

健康は財産です

『健康は財産です。かけがいのない財産です。財産管理は人任せにせず、自分の意志と努力で守っていきましょう』

私が尊敬する薬業界の方に教えていただいた言葉です。利便性の裏側にある危険性をしっかりと認識して、自分の健康を守っていきましょう。


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