早川の~漢方健美講座~「水はけの良いカラダ対策②」恐るべし湿濁~
前回までは漢方の基礎的な理論『気・血・津液』の中から『気』の不足や回りの悪いタイプの対策をご紹介致しました。
今回は『血』(けつ)のバランスを崩しているタイプの中から『血虚』タイプついてご紹介いたします。
『血虚』とは一言で、血液が不足しているタイプの方のことです。
『血虚』の主な症状は・・・
・冷え性、手足が冷える
・髪の毛が細くて抜けやすい
・爪が薄くて割れやすい
・立ちくらみ、めまいがする
・眠りが浅い、夢をよく見る
・生理が遅れやすい、経血の量が少ない
・気分が落ち込みやすい
・血圧が低い
・便意はあるが便が出にくい
このような症状が出やすくなっています。ストレスが多い方や不規則な生活をしている方、産後の体調管理が上手く出来なかった方などに多く見られます。
~血虚の方に出やすいお肌のトラブル~
☆顔色が悪い
☆乾燥肌
☆小じわが気になる
このような症状がよく見られます。
中医学では女性の健康と血液は切っても切れない縁と考えます。血液の量が不足すると顔色が悪くなり、皮膚や頭皮は艶を失います。
これはある意味当然のことですが、皮膚のトラブルで皮膚科を受診しても残念ながら体全体のバランスを見て血液を補うという方法は取られていません。
ここで漢方・中成薬の登場です。
血虚タイプの方にオススメの生薬は『補血』作用のある生薬です。
当帰 熟地黄 阿膠(あきょう) 何首烏などが代表的な生薬です。
方剤としては、なんといっても『当帰養血膏』『参茸補血丸』などと呼ばれている漢方薬がおすすめです。症状によっては帰脾湯や四物湯などもよいでしょう。
生活上の養生法としては、なんといってもカラダの冷えを予防することが一番です。血液不足で冷えているカラダを余計冷えさせないことと、寒さにより血管が収縮して血流も悪くなるのを防ぐ為です。
食養生では人参やひじきなど赤い食材と黒い食材をしっかりと取ることをおすすめいたします。
胃腸の調子の悪い方、便秘をしている方はそちらもあわせて改善をして行かないと、せっかく摂取した食べ物がきちんと血液になりにくくなりますので注意が必要です。
胃腸が弱っているのにせっせとサプリメントをとっている方も要注意です。
血液はカラダの大切なガソリン。しっかりと食べ物から給油して、それを前進にしっかりと、タップリと巡らすことが肝腎です。
前にご紹介した肌の状態や症状がある方は血虚の可能性が高いです。ぜひ一度ご相談ください。