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コラム
相続の基本(9)遺言を書けばいいというものではありません
2017年9月14日
相続対策として「遺言書」を残すことは有効な対策になります。
しかし、遺言書さえあれば安心、とはなりません。
遺言書の内容がもとでもめてしまう、ということもありますのでご注意を。
遺言書を書くときに大切なのは、相続人、すなわち「遺される人たちへの想い」です。
遺言者が残される人のことを考えずに作った遺言書はかえってもめる原因になりかねません。
例えば、
個人事業主や、オーナー企業の社長さんが複数のお子様の誰か一人を後継者として相続するような場合には資産継承と事業継承の両方を考慮しなければいけません。
不動産を相続するにあたって、相続人の共有で相続することとした場合には処分をする際などに非常に手間がかかることになります。
兄弟の誰か一人に介護などで負担をかけていたような場合にはそのことを配慮し、かつ配分について「なぜそのように配分しようと考えたのか」という気持ちとともに遺しておくべきです。
日頃から一緒にいるのでわかっているだろう。
兄弟は仲が良いからもめないだろう。
と思っていると思わぬ落とし穴があったりします。
生前、元気なうちから話をしておいたほうが良いでしょうし、「このように遺言するから」と相続人是認に話をしておくことも必要な場合があります。
遺言者が相続人を「信用」して遺言書を残せる環境を作っておくことが重要になります。
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