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野口由美

健康不安で苦しむ患者の心身を親身にケアする心療内科医

野口由美(のぐちゆみ) / 医師

クリニック千里の森

コラム

アルコールを控えた方がよい5つの理由

2023年8月17日

テーマ:病気、症状の解説

コラムカテゴリ:医療・病院

毎晩、晩酌を楽しみにしている方は多いと思います。

実は、不調の方はアルコールを控えた方がよいことをご存知でしょうか。

今回は、アルコールを控えたほうがよい理由についてお話ししていきます。

アルコールの代謝にビタミン、ミネラルが大量に必要

アルコールを分解、解毒する際、「ビタミンB群、ナイアシン、亜鉛」などのビタミン、ミネラルが大量に消費されます。

そのためアルコールを毎日摂っていると、ビタミン、ミネラルは簡単に欠乏状態に陥ります。

アルコールの利尿効果によりミネラルが排泄される

アルコールには強い利尿作用があるため、お酒を飲むとトイレに行きたくなり、尿とともに水分が失われます。

この強い利尿作用により、水分とともに、ミネラルも排出されてしまうのです。


上記にあるように、アルコール代謝のために大量のミネラルを消費しています。

そのうえ、利尿効果によりミネラルの排出が重なると、飲酒後はミネラル不足に拍車がかかります。

飲酒により活性酸素が発生する

アルコールを分解、解毒する際、活性酸素が生じます。

この活性酸素に対抗するため、抗酸化ビタミンであるビタミンC 、Eが大量に消費されます。


ここまでの3つの理由から、アルコール摂取によりビタミン、ミネラルが多く失われることがわかります。

不調の方はもともと、ビタミン、ミネラルが不足していることが多いため、飲酒の習慣により、ビタミン、ミネラルが欠乏すればさらなる体調不良に陥ってしまいます。

低血糖に陥りやすい

アルコールは肝臓で代謝されます。

そのため飲酒後の肝臓はアルコールの解毒に精一杯となり、肝臓のそのほかの仕事はおろそかになってしまいます。

すると肝臓の重要な役割である、「グリコーゲンをグルコースにして血液中に放出して血糖を調整する」仕事ができなくなります。

そのためお酒を飲むと、低血糖になりやすいのです。

飲み会の後、締めにラーメンが食べたくなったり、甘いスイーツを食べたくなるのは、このためではないかと言われています。


さらに、肝臓が働くためには糖が必要ですから、低血糖になると肝臓の働きは低下します。

すると、さらに低血糖を助長し、アルコール解毒も低下してしまうのです。

睡眠の質が低下する

アルコールは睡眠の質を落とします。

さらに、飲酒後の低血糖症も加わると、眠りが浅くなるのは必須といえるでしょう。

お酒をやめて、炭酸水を選ぶ

このように、アルコールをとると、ビタミン、ミネラル不足、低血糖症、肝機能低下をもたらします。

消費される栄養素を食事から摂取できており、ビタミン、ミネラルを十分に消化、吸収できるのであれば、飲酒も問題ないかもしれません。

けれども不調の方は、もともとビタミン、ミネラルが不足気味で、低血糖症でもあり、肝機能も低下傾向です。

体調を改善するには、アルコールを毎日とるのはやめた方がよいでしょう。


アルコールが飲みたくなったら、お酒の代わりに、炭酸水を試してみてください。

和食、洋食、中華とどんな食事にもあいますし、アルコールっぽいキレのよさもあり、お酒を飲んでいるかのような満足感も得られます。

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