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西川智子

遺言・任意後見など「老い支度」のプロ

西川智子(にしかわともこ)

西川智子法務行政書士事務所

コラム

どんな時に成年後見制度が必要?

両親、あるいは自分自身の老い支度として成年後見制度について考えておきたいという人が増えています。
この記事では、どのような時に成年後見制度が必要になるのかについて詳しく解説します

成年後見制度を利用しようと思ったきっかけ

成年後見人を利用しようと思ったきっかけとしては「本人の預貯金の管理をするため」というのが多いです。他には、介護施設入所等のための介護保険契約を結ぶためとか、身上監護、不動産の処分、相続の手続きのため、といった理由がよく挙げられます。
それでは次に、成年後見制度を利用しようと思ったきっかけとなった具体的な事例を見ていきましょう。

■「預貯金の管理や解約」についての事例
・脳梗塞で倒れた父の病院代を本人の口座から支払いたいが、本人以外は引き出すことができない。
・認知症の父が1ヵ月に100万円使うなど、お金の使い方が正常ではなくなった。
・障がいのある息子がいるが、親に万が一のことがあった場合、息子の面倒を見てくれる親族がいない。

■「介護保険契約」にいての事例
・父が施設に入所することになったので介護保険を契約しようとしたが、息子や娘が本人の代理で手続きができなかった。

■「身上監護」についての事例
・病気やケガなどの説明を医師から受けるときに、認知症で判断力が低下した父の代わりに同席して話を聞いてほしい。
・判断能力が十分でない高齢の母の代わりに、健康診断などの受診や治療の手続き、入院費用の支払いなどを誰かに代行してほしい。
・高齢の母に認知症の症状が出始めたが、家族の留守を狙って他人が入り込んだ形跡がある。また、見慣れない高価な品物を母が持っている。

■「不動産の処分」についての事例
・認知症の母が所有するマンションを売却して、母を預けている老人ホームの施設利用料にあてたい。
・亡くなった父の財産の一部を認知症の母に継がせないと、母の生活が危うくなる。

■「相続手続き」についての事例
・亡くなった父が遺言書を残さなかった。そこで、相続人全員で話し合い(遺産分割協議)をすることになったが、相続人の一人が認知症になり意思決定能力が低下しているので、遺産分割協議ができない状況にある。
・障がいのある方の両親が亡くなったが、本人に判断能力がないので、相続登記に必要な遺産分割協議ができない。

成年後見人はどんなことができるのか

成年後見制度は、認知症や知的障がいなどによって判断能力を活用できない人が不利益を被ることがないように作られた制度です。判断能力が衰えた本人の代わりに、成年後見人は、以下のような生活の支援を行います。

■認知症になった人の遺産相続を支援できる
遺産分割をしたいが、相続人の中に認知症の方がいて遺産分割協議ができない場合は、認知症の方の代理となる成年後見人を選任すれば、遺産分割協議を進めることができます。相続人の中に障がいがある方がおられた場合も同様です。

また、認知症になった親名義の家を売りたいと思っても、子供が自由に売却することはできません。この場合も同じく、親の成年後見人を選定し裁判所の許可をうければ、売却が可能になります。

■遠方に住んでいる親を見守ることができる
また最近は、親が認知症になっても、子供が遠方に住んでいるため世話をすることができないことも多いと思います。そのような場合にも、成年後見制度が役に立ちます。

成年後見人を選任すれば、金銭面の管理や生活上の世話を委ねることができるので、判断能力が衰えた親が詐欺などにあっても、成年後見人が契約を取り消すことができます。

■兄弟間のもめごとを防止しやすくなる
認知症の親がいる場合、兄弟の間でもめごとが起きることがあります。例えば、親と同居している子供が、親のお金を自分のために使ってしまうことがあります。
また、認知症の親の介護をしている子供が誠実に世話をしているにも関わらず、他の兄弟から、親のお金を勝手に使い込んでいるのではないかと疑われてしまうこともあります。
そのような場合、成年後見人を選任すれば、もめごとが起きるのを防ぐことができます。

■老後に備えることができる
自分に子供がいない人、また、いても遠方に住んでいるので頼れない方は、老後の金銭管理について不安な気持ちになるのではないでしょうか。そのような場合、自分に判断能力があるうちに、年をとった時のための後見人を選任しておくことができます。(任意後見)

後見人制度を利用中に問題が起きた時

最後に、後見人制度を利用中に問題が起きた時、どのように対処すればよいのかをご説明します。

■父の後見人になった兄が、父の預貯金を勝手に使ってしまった。
このような場合は、家庭裁判所に解任の申し立てをすると成年後見人を解任することができます。

■妻が認知症になり症状が進行した。夫が成年後見人になったが、高齢のため職務をこなせなくなったので成年後見人を辞任したい。
いったん成年後見人になると、個人的な都合で勝手に辞任をすることはできません。しかし、病気や高齢、遠方への転勤など、正当な事由があれば家庭裁判所に辞任許可の申し立てをして辞任することができます。
この場合は、高齢ため後見人の職務が負担になったことで辞任を希望しているので、正当な事由に該当すると思われます。

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