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高橋道成

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高橋道成(たかはしみちなり) / 職人

高橋塗装株式会社

コラム

プロが教える外壁塗装のプチ講座

2018年10月22日

テーマ:絶対に後悔しない外壁塗装

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 外壁塗装

「DIYが好き」「家の修繕を自分でやって、少しでも安く済ませたい」など、さまざまな理由で外壁塗装を自分でする人は少なくありません。

外壁全体の塗装を業者に依頼するとなると、数十万円から場合によっては100万円以上の費用がかかることもあります。そのため、「時間を見つけて少しずつ自分で…」と考える人は多いでしょう。

今回はプロが教える「自分で外壁塗装を行う際のポイント、注意点」についてご紹介します。

外壁塗装の流れ

自分で外壁塗装をする際、まず知っておくべきは「どういった順番で塗装を行っていくのか」ということです。

外壁が汚れてきたから、塗装が剥げてきたから「上から新しく塗装すればOK」というわけではありません。正しい流れに沿って塗装をしないと、またすぐに剥げてしまい、かえってコストがかかってしまいます。

(1)外壁の汚れを落とす
新しい塗装をきれいに仕上げるために、もっとも重要な作業です。埃、サビ、カビなどを洗浄道具を使ってしっかりと落とします。

可能であれば高圧洗浄機を使うことが望ましいですが、ない場合は外壁用の洗浄剤を使い丁寧に汚れを落としてください。

(2)塗料の選択
外壁を塗る塗料はアクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系など複数の種類があり、それぞれに特徴、耐用年数、仕上がり具合が変わってきます。

また防水、防カビ、遮熱、断熱効果を備えたものもあるため、色だけで決めず、販売店に相談しながら、最適なものを選択してください。

(3)足場設立
DIYで外壁塗装をする際、もっとも気を付けなければいけないのがこの足場設立です。

費用を抑えるためにDIYでやるのだから、ハシゴや脚立で行いたいと思われるかもしれません。しかし、プロでさえ足場を組んで作業を行うわけですから、素人がハシゴや脚立だけで作業するのは非常に危険です。

最悪転落して大ケガをする場合もあるため、DIYとはいえ、足場設立は専門業者に依頼し、必ず行うようにしてください。

(4)養生
窓枠や玄関など、塗料を付着させたくない部分の養生を行います。DIYの場合、布テープにビニールが付いたマスカーを使うのが簡単で便利です。

また塗料が飛散した場合、隣家に迷惑をかけることになるため、特に隣家と壁が近い場所の塗装をする際は、配慮が必要です。

(5)下地処理
外壁にひび割れ、凹凸があった場合、塗装前に補修をします。

また外壁にサイディングを使用している場合、サイディングボードのつなぎ目を埋めるシーリングが剥がれていたり、劣化していたりする場合があれば、程度によってその部分だけ、もしくはすべてを付け替えます。

(6)下塗り
外壁の塗装は1回塗れば終わりではありません。下塗りはこの後の中塗り、上塗りした際に塗料がしっかりと壁に密着するためのものです。

(7)中塗り・上塗り
下塗りが終わったら、中塗り・上塗りを行います。ポイントは乾燥時間をきっちりと取ることです。

塗料が乾燥してない状態で中塗り・上塗りを行うと、塗料が剥がれやすくなるなど不具合が出る可能性が高まります。


ここまでが一般的な外壁塗装の流れです。期間としては、DIYの場合、仕事をしながらになりますので最低でも3ヶ月はかかります。

しかし、塗装を始めてから間を空けると塗装にムラができたり、仕上がりが凸凹になったり、美観を損ねる問題が出てきます。できるだけ間をおかずに、早めに施行することがきれいに仕上げるポイントです。

DIY外壁塗装の費用相場

費用を抑えるためにDIYにしたいといったものの、実際、外壁塗装をDIYで行った場合、どの程度の費用がかかるのでしょう。

もちろん使う材料、塗料、家の大きさによっても変わってきますが、ここではDIYを行う際の、一般的な外壁塗装の費用についてご紹介します。

■足場設立
足場設立は専門業者に依頼、レンタル、購入の3つの方法があります。

もっとも費用がかからないのは、専門業者への依頼です。一般的な2階建て住宅で10万円前後が目安になります。レンタルは1ヶ月で20万円前後かかるうえ、自分で組み立てる必要があります。また購入になると100万円近くする場合もあり、現実的ではありません。

■塗料、マスカー、刷毛ほか
塗料は種類によって価格も異なりますが、下塗り、中塗り、上塗り合わせて約10~20万円。マスカーは約2~3万円、シーリング材は約1,000円(容量300ml以内)、刷毛、ローラは1本約1,000~5,000円、家庭用高圧洗浄機は約1~3万円など足場設立と合わせて30~50万円程度が相場です。

DIY外壁塗装のデメリット

プロに依頼した場合、数十万~100万円前後はかかる外壁塗装。それがDIYであれば30~50万円となれば、何とか自分で塗装したいと思われるのではないでしょうか。しかしDIYの外壁塗装は費用を抑えられる反面、デメリットもあります。

DIY外壁塗装の一番のデメリット、それは塗装中に落下してケガをする可能性があることです。しっかりと足場が組まれた状態でプロが行う場合でも、そういった危険と隣り合わせで何事も万全ではありません。慣れない素人がやるとなればなおさらで、常に危険が伴います。

また塗装においても、乾燥が不十分でムラができてしまう、施工不良ですぐに塗膜が剥がれてしまうといった問題が起きる可能性も少なくありません。自分でやってみて上手くいかずにプロに依頼するとなると、余計に費用がかかってしまいます。

家の内部の修繕であれば、素人のかたでもDIYでやることはそれほど難しくありません。しかし、外壁塗装など家の外部の修繕は危険と隣り合わせのうえ、外観のイメージが変わるため、失敗した時のダメージも大きくなります。

もし自分でやるという場合は、専門家に相談する、依頼できる部分は依頼するなどして、万全の体勢で臨むことをおすすめします。

この記事を書いたプロ

高橋道成

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