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コラム

改築・改修の容易性と履歴を後世に引き継ぐ

2019年4月1日

コラムカテゴリ:住宅・建物

長期優良住宅の認定基準に「可変性」という、聞き慣れない言葉があります。

これは、ライフスタイルの変化に応じて、間取り変更が容易であることを意味します。

丈夫で長持ちのする家であっても、そのままの形で20年、30年後、住む人の要望に応えられるかと言えば、答えは一つ。当然のごとく「可変性」が求められます。

それは、間取り変更であったり、内外装の取り換えであったり、設備機器の入れ替えであったりします。

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ところが、その段になって工事費がべらぼうに高額となると、飴の代金よりも笹の代金となります。

その過大な負担を後世にまで残さない為には最初が肝心です。

丈夫であると同時に、多様な変化に対応できる構造体であるべきです。

釘・金物に頼る短期的・平面的な構造体ではなく、太くて長い柱や梁などで立体的に組み立てた構造体が望まれます。

更に、構造体と内装や設備が分離され、改装や設備の入れ替えが容易であること。
床下や天井の高さ、壁の幅、点検口、水回りの計画配置等、長期にわたる配慮が必要です。

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人間の健康維持に定期検診が必要なように、家を長持ちさせるには、経験豊富なホームドクターによる点検をこまめにすることが、余分な費用を倹約する予防策となります。

この記録は、家の性能・品質を客観的に証明し、資産価値もはっきりします。


詳しくはホームページ「あがの家・創生プロジェクト」をご覧ください。

この記事を書いたプロ

武石明

木のことを知り尽くした木造住宅設計のプロ

武石明(株式会社研創)

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