読書日記「百年の孤独」
数年前、仲のよい事務所同士で投げ釣りに行こうということになり、宮津まで泊まりがけで釣りに出かけた。
私の元ボスのF弁護士も、「ふんふん。N村君が行くんやったら僕も行くわ。僕は次の日舞鶴で会議があるし、ちょうどいいわ。釣りはしいひんけど」ということで総勢10名で金曜日の夕方から出かけた。
電車に揺られて、電車の中でもビールが出て、着いた頃にはほろ酔い気分である。
宿は民宿のような宿でこじんまりした宿であった。
酒を飲みながらゆったりと飯を食べ、お酒が入って調子が出てきた私が、「もうちょっとゆっくり呑みたくなってきたな」と食事をしているところでいうと、給仕をしてくれていた女性(中年、紙の毛はチリチリパーマで、茶髪)が、額に血管を浮き上がらせて、「明日は朝が早いのやから、あんまり呑まないで寝たらどうやな」とびしっと言われてしまった。
どうも近所から食事の為に通っているようで、終わる時間が遅くなると自分が自宅に帰る時間が遅くなるのでさっさと飯を食べてしまって欲しかったようであった。
おおこわ。
3階建ての宿で、わいわいといいながら早くに就寝。翌日に聞くと、2階には事務員達(女性陣)が泊まっていて、私とN村弁護士の声はよく通っていたとのことであった。
うーむ。いらんこと言わなくてよかった。
翌日5時に起き出して見ると小雨である。前の夜にたらふく酒を呑んだN村弁護士はぐうぐう寝ている。それを尻目に私と若者数名はレンタカーで一路釣り場へ向かう。
あらかじめ調べていた途中の釣具屋でエサを買って状況を聞くが、「今年は水温が上がっていないので、あまりシロギスは釣れない。また、水草が先日の台風で流れてきていてそれが投げるのにじゃまやね」とのことであった。
釣り場に着くと、誰もいない。
その釣り場は防波堤で、投げるには格好の足場であった。
6時15分から釣りを開始。
小雨は相変わらず降り続いていた。
つづく。