読書日記「百年の孤独」
熱帯雨林に住むトカゲや昆虫が襲われないように葉っぱや木に擬態している写真集を先日購入したが、生物が種族、自らのDNAを残すための努力はすさまじい。
トーマス・マレント「熱帯雨林の世界」という写真集で、16年にわたり熱帯雨林で撮影してきた労作である。事務所に置いてあり、子どもが来て騒ぐ時に大人しくしてもらうために漫画などと一緒に置いてある。売上の一部がイギリスの熱帯雨林保護団体に寄付されるので、熱帯雨林の保護にも役立つというすぐれものである。
上手く擬態して鳥などに襲われなかった種族が残ったのであろうが、本当にこの写真集は面白い。
どうやって擬態していったのか、どうしたらこんな風になるのか本当に興味はつきない。種族を残すため擬態しているというところまでは解説されているが、具体的にどのようにして自らを葉っぱにしか見えないように変えていったのかという生物学的システムはどのようになっているだろう。完全文系男の私には想像すら出来ない話である。
この点、眼が誕生したことから、他人から姿が見えるようになったことから、自らを変えていったがために、カンブリア紀には大進化が起こったという仮説から書かれた「眼の誕生」アンドリュー・パーカーという作品も少し前に読んだのだが(これも大変面白い作品。)、擬態している姿を見ると本当に生物の「生き残る」為の生存競争はすさまじいと感心させられる。
熱帯雨林保護の為にも是非購入して欲しい写真集である。ちょっと高いけど(7000円以上する)。
知り合いであれば事務所に来たら見せてあげます。