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小泉達治

京都の街に貢献するデザインのプロ

小泉達治(こいずみたつじ) / デザイン

有限会社コイズミデザインファクトリー

コラム

デジタルとアナログ

2013年12月8日 公開 / 2023年8月12日更新

テーマ:小泉のデザインに関する考え方

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: ビジネスモデル企業ブランディング広告 マーケティング

世の中はまさにデジタル全盛。テレビ放送も何年か先にはデジタルになると盛んに宣伝しています。音楽もパソコンの画面で選んだ曲をダウンロードしたり、再生したり、保存したり。
おおよそ生活のほとんどがデジタル化されているようですが、我々デザイナーや美術家、音楽に携わる人たちは、その流れに押し流されてはいけません。

なぜなら、いくら美しいデザインをデジタルで作成したり、心地よい音楽をデジタル録音しても、出発点と終着点はどこまで行っても必ずアナログだからです。

例えば、どんなにいい曲でも演奏したり、歌ったり、頭で考えて作曲したり、その行為自身は人間が自らしなくてはなりません。これはきわめてアナログな作業であり、デジタルでは模することしかできません。デジタル音源を多用する打ち込み音楽でも打ち込むのは人間の感覚です。いくらそのあとの工程においてデジタルを駆使して効率化し、自動化してもその出発点は絶対にアナログです。
そして、最先端のデジタル技術によって磨き上げられた音楽も、最後はスピーカーによって空気の振動に置き換えられ、人間の耳に到達します。その空気の振動を耳で吸収して、音楽の素晴らしさや心地よさを感じ取るのです。つまり、耳で感じ取るという最後の儀式は人間が自ら行う究極のアナログ作業です。

美術やデザインにおいてもそれは全く同じことで、デジタルはどこまで行ってもただの道具でしかありません。発想という出発点と美しいと感じる終着点は必ず、アナログなのです。

つまり、感じさせる最初の作業と感じる最後の作業は、人間がロボットにでもならない限り、永遠にアナログなのです。
間の作業はいくらでもデジタルで自動化し、効率化できますが、そのアナログの領域はそういうわけにはいかないのです。

言い換えれば、その領域こそが、我々デザイナーや美術家、音楽家などのチカラの見せ所というわけです。間の作業はデジタルによって誰にでもできますが、その出発点と終着点こそ、我々が生きる道であり、価値を問われるところです。

ですから、道具としてのデジタルを磨くことは勿論大切ですが、その最初と最後の感覚というところを常に切磋琢磨し、高めていくことこそが最も重要なことなのです。

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