マイベストプロ神戸
坂部智子

介護サービスのプロ

坂部智子(さかべともこ)

神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ

コラム

最近の日々

2011年10月3日 公開 / 2011年10月4日更新

テーマ:母の介護

コラムカテゴリ:医療・病院

10月になって、めっきり涼しくなった。
自転車に乗っていると、もう心地良いを通り越している・・・寒~~!!!

敬老の日も、福祉用具の日(10月1日)も終わり。
こういう仕事や、母の介護をしていて、最近特に感じるのは、
“老い”や“介護”のことが当たり前の日常であればあるほど
なんだか、イベントめいたものが、とても遠い。
仕事柄、もちろん関わりはあるのだけれど、
私が本当に伝えたい、知ってほしいと思うのは、もっと生々しい現実。
というか、当たり前に繰り返されているその日常のあれこれ。

生々しいというと、マイナスなイメージになりかねないけれど、
けっこう、そうばかりでもない。
「母の介護」について言えば、家に戻って、毎日一緒に過ごすようになってもうすぐ3年になる。
3年前よりも今のほうがずっとずっと落ち着いて過ごせている。
母の認知症は明らかに進んでいるが。
この3年で、できなくなったコト、わからなくなったコトは、膨大。
3年前には、母の言動のちょっとしたことが、受け取りきれなくて、あれこれ思い悩んでいた。

当時の日記には、「もうあかん、ほんまかんべんしてくれ」
「いらいらする。自分が情けない、でもどうしようもない・・・」などなど
ほぼ毎日、どっかでこっそり泣いていたと思われる記載がある。

あのころの自分に、言ってあげたいことが、今はたくさんある。
こういう仕事をしている“プロ”としての気負いや、頭の中での知識やらに
がんじがらめに追い込まれているなあ~~というのが、今の私には見える。

以前に、“知恵カフェ”の「家族に介護が必要になったら」でも書いたけど、
やっぱり、一番しんどいのは、この、介護に向き合うようになる最初のところ。
“向き合う”、“受け取る”ということが なによりの大きな山。

どうやって、そこを通り過ぎたのか・・・と聞かれると、具体的な解決策は、無い。
ただ、時間が、一緒に過ごす日々の中で、
怒って、泣いて、絶望して、それでも諦めきれなくて、何かにしがみつこうとして、
そうやって、もがき倒した、たくさんの時間が少しずつ積み重なって、
気が付いたら、明らかに3年前とは違う気持ちで、過ごせていた。

最初からわかっていたのは、“こころ”の葛藤については、自分で超えるしかないということ。
知識としてわかっていた。
そのことに、かえって追い込まれた・・・という気もする。

けれど、本当に、ここだけは、誰にも変わってもらえない。
逃げたり、ごまかしたり、見ない振りしたり、先送りにすると、
それだけ、しんどい時間が長くなる。

介護の環境を整えることや、介護の技術面での援助など、
いろんなサポートはあるし、いろんな選択ができる。
イベントで、メインになるのは、やっぱりいつもココ。
ある意味、ココは、どうにでもできる。

伝えたい。
“こころ”の葛藤時代は、自分で乗り越えることだけど、その先には必ず、光があることを。
果てしなく続く、介護の渦中であっても、その光を感じることはできるということを。

そんな想いが ますます強くなっている今日この頃デス。


この記事を書いたプロ

坂部智子

介護サービスのプロ

坂部智子(神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ)

Share

関連するコラム

坂部智子プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
078-647-3152

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

坂部智子

神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ

担当坂部智子(さかべともこ)

地図・アクセス

坂部智子プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ神戸
  3. 兵庫の医療・病院
  4. 兵庫の介護・福祉
  5. 坂部智子
  6. コラム一覧
  7. 最近の日々

© My Best Pro