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坂部智子

介護サービスのプロ

坂部智子(さかべともこ)

神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ

コラム

食事の姿勢

2011年5月1日

テーマ:母の介護

コラムカテゴリ:医療・病院

昨日の晩ごはんから、急に母の食事の様子が変わった。
今までは、“ガッつく”ぐらいに、一心不乱に、すごい集中力とスピードで
器用にお箸を使って食べていたのに。

椅子から体がずりずりと前にずれてきて、
お箸の持ち方も変。
箸先が揃っていないので、上手く挟めていないのに 大量に口に運ぶので
途中でほぼ全部がボロボロと こぼれる。
今朝は、おみそ汁のお椀もひっくり返した。

対応その1
姿勢の改善のために、背中(肩甲骨辺り)にクッションを突っ込んだ。

今までからも、高級レストラン並みのサービス(?)で
母が座りやすいように後ろから椅子を引いて、「プリーズ」などと言いながら
きっちり腰掛けてもらい、その後、父とせ~ので、テーブルを母の体の際まで引いていた。
食べこぼし予防で、食器はトレーにのせ、食べる様子を見ながら
食器を置き替えたり、下げたりしていた。
エプロンは、紐をつけたクリップ二つで手ぬぐいをはさんでかけていた。

・・・介護の仕事をしておきながら、どれだけ“あるもん”で済ませているのやら・・・
本当には何が必要で役に立つのかを知るため という大義名分の元(笑)

ガッつく意欲があった時は、自然に体が前かがみになるので、
こぼすと言っても しれていた。

お尻が前にずれて、体が反っている状態では、口までの位置は遠くなるし、
飲み込む時にむせたり、いわゆる嚥下障害を起こしやすい。

背中にクッションを突っ込んだことで、少しは前かがみになった。

対応その2
ここは、選択。
お箸をやめて、すくいやすい介護用のスプーンなどに変えるか・・・
いやいや、
もう少し、お箸でガンバってもらおう。
一度に大量には挟むことが出来ないように、
粘度と、サイズを工夫する。(とろみや、刻み食などではありません)

対応その3
食事中のテレビをやめる。
今更ですが、テレビがついていると、集中力が薄れる。
特に野球などなら、母の目の前の席にいる父の視線は、テレビにくぎ付け。
体の向きまでが半分以上 テレビに向けられている。

目の前の人が、よそ方向を向いている・・・というのは、普通で考えても、イヤよね。
私が子供のころは、けっこうしつけに厳しい部類の家だったので、
食事中にテレビを見てはいなかったと思う・・・けど。
その後何十年と、夫婦二人の生活になってもずっと、
「差し向い♡」というような仲睦まじい食事光景などではなくて、
今の調子で、ずっと食べていたんやろうな~と 思う。

食事中も 意識を、母に向ける。

せっかく父も料理をハリキッテいるのだから、
ゆっくりと、視線を交わして味わう楽しみというのも 手に入れてほしいと思う。

ホントに、今さらですが。
はっきり言って、もう 遅いですが。

せめてもう少し、母が自分で 好きなように、好きなごはんを食べられるように。
おいしいね~という笑顔を父に向けた時に、ちゃんと正面で受け取ってもらえたら。

こぼすことや、むせることの対策もだけれど、
ここが一番大切なことだと、思った。

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