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髙岡恭平

人生100年時代の健康寿命リフォームのプロ

髙岡恭平(たかおかきょうへい) / 福祉住環境コーディネーター

森林浴生活株式会社

コラム

壁の結露やカビがひどい時は、無断熱を疑うべき?

2016年1月19日 公開 / 2020年4月24日更新

テーマ:マンション 結露

コラムカテゴリ:住宅・建物

壁の結露が本当にひどいマンションがちょくちょくあります。原因は壁に断熱材が入っていないからです。
そんな馬鹿なと思われるかもしれませんが、実際にあるのです。
アルミサッシやガラス窓につく結露は、当社の木製内窓(特許取得済み)が最も効果がありますが、壁の断熱対策はいろんな取り合いがあって単純にはいきません。
断熱材が必要なのは、外壁に面している壁です。全面的に接しているなら全てですし、外壁に直角に面している外壁では、外壁面から60~70㎝以上は最低必要です。


【断熱材が入っていた横尾団地の最上階】

横尾団地の最上階を改装した時の写真です。
吊り天井(二重天井)を落としたら、天井部全体には断熱材は有りませんでしたが、外壁に面した所には吹付断熱材が施工されていました。
既に解散した神戸市住宅供給公社が売り出したマンションですが、当時の断熱基準としてどうだったかはわかりませんが、外壁からの熱伝導を緩和する効果はあります。
この現場は、断熱部分を石膏ボードで囲み、他の天井部分はそのまま塗装しましたが、生活上の支障は出ていません。


【サンヴェール須磨妙法寺の外壁側の石膏ボードを解体した時の写真です】

吹付断熱材がしっかり施工されていました。壁とサッシ下にもしっかり吹付られています。
ただ、当時は炭酸ガスで膨らませていたようで、経年劣化で若干しぼんだ感じがあります。
徐々にですが断熱効果は低下します。実際、少し結露があったのでしょう。幅木を止めている釘の先が錆びていました。
当時の物件としては問題ないという判断になると思います。


【同じ横尾団地で断熱材が入っていなかった現場写真】

事前に台所が寒すぎるというお客様からの話がありましたので、それなりに断熱材を何種類か準備して取り組んだ現場です。驚いたことに流し台を解体したら、外壁側にも間仕切りコンクリート壁にも断熱材が施工された跡がありませんでした。たぶん、新築時からでしょうね。これは明らかに手抜か、施工忘れ、検査漏れです。


【流し台を据える床にも遮熱シートを敷き込みました】


【コンクリートの外壁と間仕切り壁に遮熱シートを仕込みました】

成形物の断熱材は普通20㎜くらいの厚みがあります。この現場では、流し台の先に窓がありましたので、それだけの空間がありませんでした。
お客様に説明の上、苦肉の策で遮熱シートを使用しました。
これが、想像以上の断熱効果を発揮してくれたおかげで、お客様には十分、満足していただける結果になりました。
このように壁断熱は、どの程度、室内側にせりだしてきても良いかが、お客様の判断になります。
窓があれば、窓枠よりも壁が前に出てくる場合、窓枠のおさめ方を変えなければなりません。
だから、マンションの場合、壁断熱は簡単ではないのです。

まず、壁から伝わる冷えを遮断することを考えましょう。
水分を吸着するのはそれからです。
断熱せずに珪藻土や漆喰などの調湿建材を使うと、3年後にはカビで真っ黒になります。

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