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携帯電話、パソコンなど 時計は磁気が大の苦手です

2015年3月18日 公開 / 2020年4月14日更新

テーマ:時計の取り扱い方

コラムカテゴリ:くらし

時計は磁気が大の苦手です。身近な電気製品に気をつけて


時計の不具合で意外と多いのが磁気による影響です

クオーツ式の時計は電池から送られてくる微弱な電流をコイルに流して電磁石を作ります。
コ イルの隣にある永久磁石で作られたローターが
これに反応して回転することで針の動きを続 けています。
ところが携帯電話やハンドバックの留金に使われている磁石は
大変強い磁力を持っていてこのローターの回転運動を止めてしまいます。
この状態が、外部の磁石が遠ざかるまで続きますので、
ハンドバックの磁石に5分近づけていれば5分の遅れ
携帯電話と7分近付けていれば7分の遅れが生じてしまいます

ゼンマイで動く機械式時計の内部には
『ヒゲゼンマイ』と呼ばれる細い金属をぐるぐる巻きにした装置があります。
この『ヒゲゼンマイ』は元々金属で出来た細い線であるため
磁石が近づくとまれに磁化してしまい、
機械式時計はかなりの進み傾向を示すこととなります

その時計本当に止まっていますか?

カルティエ・2針タイプ
毎日 電池交換希望でお持ち込みになる時計の中で
何点かは時計が止まっていなくて 時間が狂っているだけということがあります
上の写真のように秒針が無い時計を見たときに
現在時刻と大きく異なっている場合
「止まり」と勘違いして 慌ててご来店いただくようです

磁気帯びの影響で
時計はちゃんと動いていて時間が狂っているだけの事もあります
電池からの液漏れ予防の為に
前回の電池交換から24ヶ月を経過しているようであれば
これを機に機械診断を含めた電池交換をされるのがお勧めです

しかし 前回の電池交換、メンテナンスから日が浅い場合
何時で止まっているかチェックをして
数時間後に確認をし 遅れの時間が増えていないようであれば
時間を合わせて そのままご使用を続けられても良いと思います

この記事を書いたプロ

衞藤憲太郎

時計修理、修復とビフォーケアのプロ

衞藤憲太郎(株式会社ハナブサ)

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