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衞藤憲太郎

時計修理、修復とビフォーケアのプロ

衞藤憲太郎(えとうけんたろう)

株式会社ハナブサ

コラム

機械式時計(自動巻き・手巻き)の正確さ

時計の取り扱い方

2015年3月12日 / 2015年3月17日更新

ロレックス・オイスター

機械式時計の精度


電波時計は別として
通常クオーツ時計は「月差±10秒」「年差±10秒」などと表記されますが
一般的に機械式の場合は「月差」ではなく「日差」で表記されます
すなわち クオーツに比べて機械式時計は「差」が遥かに大きいということです

着用中に時計の向きは文字板面が上を向いたり、横を向いたりと様々に変化します
機械式時計の場合、時計の向きで精度(進み・遅れ度合い)が異なります
これは地球の重力や部品同士の摩擦等が時計の動作に影響を与えるからです

また一人一人の使い方にそれぞれ特徴があるため
進み・遅れ度合いに一定の特徴が出ます
その上 同じ方のご使用環境でも日々精度は微妙に変化します
時計の向きで精度が異なる特性を利用し
使わないときの時計の置き方を配慮することで
着用中に生じた精度の誤差をある程度ご自分で補正することができます

取扱説明書に記載されている精度は
一般的な使用を想定して設定されたもので
ご使用になる条件によっては精度に変化がみられることがあります
携行時間、温度、腕の動き、巻き上げ量、置かれている時の姿勢など
微妙に影響を受け、進み・遅れの大きさは変化します

高温時には時計の精度を制御する部品が伸び
動きもやや緩慢になるため、一般的に遅れがちになります
逆に低温時は、進みがちになります
真夏や真冬など極端に寒暖の差が激しい季節には
精度の範囲を超えてしまう場合があります

機械式時計の日差は 1日だけで判断せず
少なくとも1週間から10日程度の平均値を確認することが大切です

千分の1秒まで測定出来る時代だからこそ
この曖昧さが愛おしく感じられるのが
機械式時計の魅力だと思います

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衞藤憲太郎

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