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菅谷伊佐央

「失敗しない安心な家づくり」を提案する建築家

菅谷伊佐央(すがやいさお) / 一級建築士

センターホーム 株式会社 菅谷工務店

コラム

家づくりに重要なお金の話その三~住宅ローンの選び方~

2015年3月31日

テーマ:☆家づくりに重要なお金の話☆

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 住宅ローン 借り換え住宅ローン 固定金利住宅ローン 審査

~住宅ローンの選び方~


金利だけでなく支払い期間の長さも考えましょう!


★返済方法は元利均等型と元金均等型の2種類★

今や様々な金融機関から沢山の住宅ローンの商品が出ていて、

どれにすればいいか悩んでしまいますよね?

でも、事情の異なるこのコラム読者の方全員に、

「この商品が絶対にオススメ!」

とは、残念ながら申し上げられません…。

そこで、ここではどの住宅ローンがいいかあなた自身が選べるようになる、住宅ローンの

基礎知識や選ぶポイントなどについて押さえていきたいと思います。

まずは、住宅ローンの種類についてです。

住宅ローンを返済方法で分けると、

「元利均等型」

「元金均等型」

の2種類になります。

それぞれの特徴は、「元利均等型」は返済計画が立てやすく、「元金均等型」は

返済する総額が少なくて済むいうそれぞれのメリットがあります。

先の見えない今、少しでも将来の負担を軽くしたいという方は、頑張って最初に

ガンガン払っていく「元金均等型」を選ぶ手もありますよね。


★現状は低金利の変動金利型が人気★

次に、住宅ローンを金利で大きく分けると、

次の3タイプになります。

タイプ1:全期間固定金利型
融資実行時の金利が借入期間中ずっと変動しない。
もっとも金利が高い。

タイプ2:変動金利型
融資実行時の金利が半年ごとに見直される。
金利がもっとも低い。

タイプ3:固定金利選択型
融資実行時の金利の見直し時期を、
3年、5年、10年など選べる。


このうち、タイプ3の固定金利選択型がかつての主流でした。

でも、現在は変動金利型を利用する方が大半を占めています。

国土交通省「住宅市場動向調査報告書」の中にある民間金融機関の

住宅ローン貸出動向をみると、2007年までは全体の30パーセント以下だったタイプ2の変動金利型が

2008年度から急上昇し、2011年度には6割を占めていること。

そして、タイプ3のうち金利見直しが3年以下の固定金利期間型が、

2005年に半数近く占めていたものが2011年に6.7パーセントまで激減していることが読み取れます。

低金利に慣れてしまった今、金利が上がる=総支払額増加のリスクよりも、金利が一番低く

今現在で一番総支払額が少ない変動金利型に人気が集まっているようです。


★実はかつてない低金利の全期間固定金利型★


低金利に慣れきっている今、金利上昇なんてあり得ない!と思っていませんか?

でも、少し過去まで遡って金利をみると、この25年のうちで金利がなんと、

8.5パーセントだったこともあるんです。

「そんな高金利のピーク時の話は極端だ!」

と仰る方もいるでしょう。

では、この25年の金利を平均してみましょう。

すると、大体4パーセントくらいになるんですよ。

ですから、今が異常に低金利であり、ここ何年で金利が上昇して何倍にもなるかもしれない、

という見方もできるわけです。

タイプ1:全期間固定金利型以外の住宅ローンでは、金利アップのリスクがあります。

特に、タイプ2:変動金利型なら半年ごとの金利見直しなので、すぐに毎月の

支払額アップに繋がってしまうのです。

逆に、タイプ1:全期間固定金利型の場合はここ25年で平均金利が4パーセントなんですから、

支払期間が35年でも金利が2パーセント程度というのは、実は凄いことなんです。


★支払期間が長いことを考えて選択する★

住宅ローンは、金利ばかりに目が行きがちですが、実は支払期間が

長いということに注目していただきたいんです。

35年返済で変動金利を選択した場合、金利の見直しは70回あります。

逆に、35年金利固定の場合は金利が変動しないので、総支払額が確定しますよね。

安心感を求める人にはこちらのほうがよいかもしれません。

たとえば、フラット35という商品は、最長35年までの長期金利固定ローンです。

金利は各金融機関で決められるので1.940~2.890パーセントとバラバラですが、

最も多く金融機関に採用されているのは1.940パーセントです
(2012年7月現在。毎月見直しされるので、利用前に必ず確認してください)。

今後、景気が上向き金利が上昇すると思われるなら

固定金利を中心に住宅ローンを検討してみてください。

ちなみに、フラット35を検討するときは、

①建物が完成してから融資の実行までに時間がかかる
②団体信用生命保険がお施主様負担となる

という2点で民間の金融機関の住宅ローンと違うことに注意してください。

↓過去のコラムはこちらから

家づくりに重要なお金の話その二

家づくりに重要なお金の話その一

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