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鈴木敏広

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広(すずきとしひろ) / 一級建築士

まちの大工さん 鈴木工務店

コラム

内装に本物の木材が使われなくなった⑫~余談 巾木のない家

2023年7月4日

テーマ:住宅の変化

コラムカテゴリ:住宅・建物

今回は余談です。
④でメーカーの家で天井と壁の境に廻り縁がない家のことを書きました。昨年、内装業者から巾木のない家の施工をしたと聞きました。

その時の会話です。
私「巾木がなかったら掃除機が壁に当たって汚れるじゃないか」
内装業者「掃除機も当たるけど石膏ボードに直に当たると同じ、軽い掃除機でもボードが傷むかもしれない。」
私「そうか、毎日のように掃除機が当たれば汚れるだけで済まないかも…」
内装業者「それに壁と床の境がハッキリしない。(廻り縁がないため)天井も境がないので部屋全体がボケたような部屋になってしまう。」  と言っていました。

内装に木材が使われなくなった⑫

建築で異種の仕上げの場合、何かしらで境を分けることは基本だと私は思います。見切りは費用が掛かると考えているのなら、施工を知らないだけだと思います。壁下地の石膏ボードを隙間なくピッタリ床板、天井に施工する方が手間です。その理由は石膏ボードがかけやすい材料だからです。

何十年かして床を張り替えることがあった時、床をめくるときに少し無理をするだけで壁が傷むことになります。そうなれば壁の補修をする必要があります。もっとも、そうなったら巾木を付けるのかもしれません。

巾木を付けない理由は、デザインでしょうか。設計者は見切りがないことでただの箱のようしたいのでしょうか。

建てるなら、いつか直すと考えて作らないといけないと私は思います。

次回は、『 省エネ基準は検証しなくていいのか①~日本住宅史上の大転換なのに』です。

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