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鈴木敏広

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広(すずきとしひろ) / 一級建築士

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コラム

横浜マンション傾斜の記事から1~二つの疑問

2015年12月25日

テーマ:新聞、雑誌等の記事から

コラムカテゴリ:住宅・建物

10月に杭が支持層に届いていないため横浜のマンションが傾斜しているというニュースがありました。マンションにお住まいの方は本当にお気の毒だと思います。

私もすべての報道に目を通したのではありませんが、今まで私が見たニュースについて二つの疑問があります。

一つ目はどれだけ傾いているのか、そしてその理由が杭工事にあるとされている理由はなぜかということです。
手摺りの写真と屋根の部分がずれている写真がよくでますが、これだけでは傾斜しているのか沈下しているのかわかりません。傾斜しているのなら、各階のずれている量が少しずつ違い上に行くほど大きくなるはずです。なぜか、各階のずれた量が異なっている報道はありません。

横浜M1

各階ずれていなく全体に下がっていれば傾斜したのではなく、沈んだことになり杭工事又は基礎工事に原因があると思います。傾斜しているのならどこかの階の柱などの構造体の施工ミスも考えられると思うのですが、なぜか、杭工事のミスで他の理由は皆無です。
「傾斜している=杭工事のミス」となる理由が私にはよく分からないのです。

二つ目は設計者が出てこないことです。杭が支持層に届いていないから、杭工事の担当A建材の責任になっているようですが、A建材は設計の通りに工事したのであれば設計のミスはないのでしょうか?
12月になって同じ土地に以前に建っていた工場(解体してこのマンションを建てた)の図面に、問題とされている杭の場所付近にはマンション建設よりも長い杭が施工されていた報道がありましたが、設計のミスはないと元請けのMS建設は言っています。設計時の計算にミスがないのなら、事前の地盤調査不足は認めるのでしょうか?それも設計の責任だと私は思いますが…。

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