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鈴木敏広

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広(すずきとしひろ) / 一級建築士

まちの大工さん 鈴木工務店

コラム

WB工法を採用して10年 その2~1995年 二つの悩み

2015年5月8日 公開 / 2021年2月9日更新

テーマ:WB工法を採用して10年

コラムカテゴリ:住宅・建物

1995年の阪神大地震後、住宅業界は地震に倒壊しないことが第一にいわれるようになりました。
それと同じ頃、地球温暖化などの環境問題が話題となり、住宅の省エネ化のため断熱性能を上げることが問われるようになりました。私の悩みとは耐震性能と断熱性能の二つを同時に上げることでした。

阪神大震災では、筋交よりも合板を面材耐力壁として使った家の方が被害の少ないことがわかり、面材耐力壁の強さを知らされました。しかし、その頃の面材は一般的に合板でした。合板は湿気に弱く、壁の中で結露(内部結露)すれば、築数年で家の強度は落ちてしまうため耐力壁として使用することに抵抗がありました。日本の気候に合わない材料に重要な耐震性能を預ける気にはなれなかったからです。

当時は、節文で耐力壁をつくっていましたが、筋交にも問題がありました。圧縮と引っ張りで強度が異なることと、何よりも筋交いを入れると断熱材は三角に切らないと入りません。
断熱性能を上げるためには、厚みの厚い断熱材を隙間なく入れないといけなくなりますが、筋交いのために断熱材を三角に切って断熱性能を落としていてはより省エネな住まいなど不可能だと思ったからです。
耐震性能を上げることと断熱性能を上げることは別々の問題ではないのです。
WB2

次回は、『WB工法を採用して10年 その3~1998年 ダイライトの発売』です。

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