怒りのコントロールができない心の病『おあり運転』も体の不調から【山梨 漢方 さわたや薬局】
先日、ポッドキャスト番組「オーバーザサン」を聞いていたら、パーソナリティの堀井美香さんとジェーン・スーさんが
「かましあい」
というテーマで話をしていました。
さり気なく堀井美香さんが『私、こう見えてけっこう運動神経良いのよ!』とかましたかと思えば
ジェーン・スーさんもさり気なく『まぁ、自虐ネタが多いですが、私、ちゃんと彼氏いますからね!』とかましていることをリスナーから指摘され大爆笑でした。
そのエピソードの内容が非常に面白く、僕も『かます』ということについてちょっと深堀りをしてみようと思って
僕のポッドキャスト番組『コータの漢方RADIO』でお話をしたのですが(これも、僕ポッドキャストやっていますよ、という『かまし』ですねww)
その内容をもうちょっと深堀りしてnoteのコラムにしてみたいと思います。
色々と人間の心理状態や自分自身と向き合うことにもつながるテーマかな?と思うので良かったら最後までお付き合いください。
「かましあい」
とは、日常の会話の中でさりげなく
あるいは時にあからさまに
自慢を繰り出し合うやり取りのことを一般的には指します。
僕はそこには人間の心理や欲望がいろいろ詰まっている気がします。
なぜ人は「かましあう」のでしょうか?
「かます」とは何か?
改めて『かます』という行為についてちょっと深掘りをしてみると
いわゆる「マウンティング」との違いを整理するとわかりやすいかな?と思います。マウンティングは、相手にわかるようにストレートに「自分のほうが上」と示す行為。
たとえば「うちの会社は外資系だから福利厚生がすごいんだよね」とか
『やっぱりマクラーレンは加速が違うよね』とか
「うちの夫はとりあえず大手勤務だからいろいろは安心だわ」
など。けっこうダイレクトに自慢しながら『自分のほうが上でしょ!ウホウホ!』という感じでマウンティングしてくる人もたまにいますよね。
一方「かましあい」はもっと婉曲で
相手に「聞かせたい」気持ちを織り込みながら遠回しに自慢する特徴があります。
具体例
「この間、車で遠出したんだけど、私の車すごく燃費悪くてね〜ガソリン代がかかって仕方ないのよ」→ ここで一般的に相手は「そうなんだ、どんな車に乗っているの?」と尋ねるでしょう。すると・・・「うん、外車だから燃費悪いんだよね」「へえ、何乗ってるの?」「マクラーレンだから車体も大きいし、大変なんだよね〜」
つまり最初から「マクラーレンに乗っている」とは言わず、会話を通じて徐々に“にじみ出させる”のが「かます」技法。
さらにこれにかまし返すなら・・・「そうなんだ〜マクラーレンかっこいいね。私は最近、自分で運転するのが疲れちゃって、運転手派遣サービスを使ってるからもう最近はほとんど自分では運転してないのよ」→ こうなると「運転手を雇う余裕」そして「車に価値観を置くような古い人間ではないよ」というようなことを遠回しに披露する『かまし返し』になります。
その他にも身近な『かまし』事例としては・・・
ファッションかまし「そのバッグ素敵!」「これ?ショップのメンバー限定品でたまたま買えたのよ」→ 『メンバー限定』の一言で「私はこのブランドの上得意様で特別なの」をアピール。
忙しい自慢かまし「最近ほんと寝てなくて。PTAに加えて、夜は海外クライアントとZoomで…」→ 困っているふうで「多忙=できる私」を見せる。
人脈かまし「こないだ某ブランドのデザイナーとランチしてて〜」→ 話題提供のようでいて、人脈を誇示。
けっこう身近な感じでこの世は『かまし』に満ちている気がしますよね。
また、こんな『かまし』もよく耳にします。
資産かまし「うちは土地があるから固定資産税が大変で」→ 実は「資産家です、地主です、不労所得たくさんあります」と伝えたい。
仕事かまし「昨日も急に役員会に呼ばれてさ」→ 僕は役職ですアピール。
趣味かまし「馬主仲間と旅行行ったんだけど」→ 『旅行に行った』でいいはずなのに『馬主』であることを『かましたい』ので頭につけたり『経営者仲間で』などを頭につけることで、財力や人脈を匂わせる。
人はなぜ「かましあい」をしてしまうのか?
かまし合いの事例をピックアップしてこのnoteの記事を書きながら僕自身、他人にかましてしまっていたなぁ・・・と感じる場面を多々思い出します。
これは僕だけでなく、多くの方が『かましている』と思います。僕らはなぜ『かまして』しまうのでしょうか?
僕は、人がかましあう理由は 動物的な本能にあると考えています。
これは自分自身を守るため、自分の種を残すために本能的に群れの中で強く見せたい、優位に立ちたい、そういう本能的なものが、現代では
『会話の中のかまし』という形で現れるのではないかと考えます。
さらに心理学的に見ても『かます』には僕らの心を満たしてくれるようないくつかの大事なポイントがあると思います。
承認欲求「自分は価値がある」と誰かに示したい。
比較癖相手と比べて『自分のほうが上だ』と安心したい。
劣等感の裏返し実は「軽んじられたくない」という不安が強いので『かます』ことで不安を消して安心したい
このあたりが心理学的、というと大げさですが心理的な無意識に『かます』理由ではないかと思います。
本当にカッコいいのは「かまさない人」
今回は『かます』という行為について考えて見ましたが、やっぱり『かまさない』ほうが人としては僕はカッコいいと感じます。
人として魅力的に映るのは
「かまさない余裕を持っている人」
だと思います。余裕がある人ってやっぱりかっこいいですよね。相手をサラッと立てられる人、何も言わなくても自然に尊敬される人。
だからこそ僕たちも、つい「かまし」たくなったときには立ち止まって考えたい。「これ、本当に言う必要あるかな?」と。
その一歩引く余裕が、会話をより心地よく、豊かにしてくれるのだと思います。
「かましあい」とは小さな承認欲求のぶつかり合いだと思います。
でもその正体は不安や劣等感の裏返し。
他人より強くありたい、生き残りたい、そんな動物的な本能の名残りのような行動なのかもしれません。
人間は、というより、動物は弱っている状態ほど精神的にも不安定になったり
『窮鼠猫を噛む』ではないですが弱って追い込まれている人のほうが『俺のほうが強いんだ!』とマウンティングをしたがるのと同じように『かまし』も増えると思います。
漢方的に考えてもついつい『かましちゃう』ときは体調があまり良くない可能性がありますし、心がつかれているサインかも知れません。
自分の1日の会話や他人とのやり取りを振り返り、もし『最近かましが多いなぁ』と感じたら、それはそれでカラダからの弱りのサイン、と思って、ちょっとご自愛をしておきましょう。
世界情勢を見ても一国の主同士がまさに『かまし合い』をしているような状態。世界各国の偉い方々もぜひご自愛してほしいものです。
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