四月にあるカフェで100パーセントの女の子に出会うことについて【山梨 漢方 メンタル ストレス さわたや薬房】
6月に入ったばかりの梅雨の入り口のある日
僕はアパートの窓を少し開けておいた方がいいのか、きっぱり閉めた方がいいのか、決断しかねていた。
外の空気は湿気を含んでいて、まるで濡れたタオルを絞らずに首にかけたような
そんな空気感だった。
その空気感は嫌でも僕に「梅雨」という季節を感じさせた。雨と紫陽花、そしてでんでん虫。
僕はエアコンのリモコンを手に取り、スイッチを入れかけて、それをやめた。音がうるさいからだ。
どうも最近、胃が重い。
胸やけがして、夜中に何度も目が覚める。
ひどくむくんでいて、靴がきつく感じられる。
おまけに階段をのぼるとき、耳の奥でカチリと音がして、世界がほんの一瞬、傾いて見えることがある。
そう、ピアノの調律が狂ったみたいな感覚だ。
「それ、水毒ってやつじゃないかしら?」
と、彼女はおもむろに僕に向かってそう言った。
彼女というのは、僕が月に一度だけピアノの調律を頼んでいる女性だ。
年齢不詳で、女性にしてはいささか低めの声をしているがとても耳心地の良い声だ。
彼女は毎回、靴下のまま僕の部屋に入り、無言でピアノの蓋を開け、チューニングハンマーを取り出す。
そして、音叉のように簡潔に、毎回僕の体の不調を言い当てる。
「水毒?」
「そう。体に余計な水分がたまりすぎてる。汗もかかずに、シャワーばっかり浴びて、エアコンばっかりつけてるから。あと、胃腸も弱ってる。たぶん、食事中に水ばかり飲んでるでしょ?」
図星だった。
「水って、飲めば飲むほどいいって思ってたけど」
彼女は調律の手を止めて、こちらを見た。
「湿気の多いこの国では、そう単純じゃないのよ。島国っていうのはね、もともと湿が溜まりやすいの。巡らない水は、毒になる。あまりテレビとかの情報に振り回されないほうが良いわよ。」
彼女の言葉は、冷蔵庫に入れて3日ほど経過したレタスのようにしなびた僕の心に張りを与えてくれた。
「じゃあ、どうすればいいの?」
「まずは風呂。ちゃんと湯船に浸かって、汗をかくこと。それから、食べ過ぎ飲み過ぎをやめる。あとね、舌、見せてみて」
彼女の勢いに押されて僕が舌を出すと、彼女は
「やっぱり」
と言って、僕の冷蔵庫から勝手に生姜を取り出した。
「これをお茶にして飲みなさい。あと、梅雨が明けるまでは、夜更かししないこと。音楽を聴きすぎるのも、あんまりよくないわよ」
「ピアノの調律師がそんなこと言うの?」
彼女は微笑んだ。それはまるで、湿気の中に差し込む木漏れ日のような笑みだった。
そして彼女は、最後の音を確かめるように低く鍵盤を押し、静かに立ち上がった。
「調律って、実は人の体にも必要なのよ。狂いっぱなしで放っておいたら、どんどん響かなくなる」
それから彼女は靴下のまま玄関を出て、雨が降る前の空気の中に消えていった。
僕はピアノの前に座り、調律された鍵盤をひとつ、静かに叩いてみた。低いドの音が、梅雨の湿気を少しだけ押しのけるように、部屋に響いた。
100%完璧な調律だ。彼女はいつだって100%なのだ。
【解説】もともと島国で湿度の高い日本では水分の過剰摂取は「水毒」と言われる不調の原因となります。
もちろん、脱水は命に関わるので、適度な水分補給は大切ですが、梅雨時に
慢性鼻炎、喘息、いびき、後鼻漏、めまい、耳鳴り、冷え、下半身デブむくみ、重だるい、肩こり、腰痛、関節痛、頭痛、頭重感、逆流性食道炎消化不良、吐き気、胃痛、胸やけ、食欲不振下痢、二日酔いしやすい、高血圧、頻脈、頻尿、カンジタ、水虫おりものが多い、不眠、体重増加、など
様々な不調が起こりやすい方は一度ご自分の「カラダの水はけ」
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