女性のための漢方的『薄毛』対策【山梨 漢方 女性の薄毛 さわたや】
前回は女性の薄毛の原因について、髪の毛が生える仕組みとホルモンバランスについてお届けしましたが
髪の毛の質を高めるためには整ったホルモンバランスと一緒に良い血流が必須です。
これは前回もお伝えしたように、カラダの構造上、血流が良くなければ髪の毛にちゃんと栄養が行かず、当然質も低下するし、抜けやすくもなりますので、血液がたっぷりある状態を作る必要性をお伝えしましたが・・・
漢方では髪の毛は成長、発育、生殖機能、そして老化とも繋がりが深い五臓の
「腎」
が大きく影響していると考えます。
わかめがよく髪の毛に良い、なんて言われますが、実は海藻類や黒い食べ物は腎を養うものと薬膳では考えられていますし
血液の質を高める「ミネラル」も実は海藻類や黒い食べ物、黒糖、黒ごま、黒豆などは豊富なんです。お米も玄米はミネラルたっぷりだし
牡蠣やアサリなどの貝類、魚ももちろんミネラルたっぷりです。
また、塩化ナトリウムだけの塩と違い、ちゃんと海水や岩塩から作られた天然塩は
「にがり」
が入っており、ミネラルの宝庫なので、海から取れた魚介類がミネラルたっぷりなのもうなずけます。
漢方の内臓機能、五臓の一つ
「腎」
は生殖機能ともつながっているので月経とも繋がり深く、先程のホルモンバランスともつながってくるので、月経リズムを整える、黒い食べ物をしっかり食べる、カラダの冷やさない、などの腎の養生は髪の毛の養生とも言えます。
最近の若い女性に薄毛が多い漢方的な理由は?
髪の毛は生きていく上での優先順位で言えばかなり下位になると思います。
髪の毛がなくても当たり前ですが、命には関わりありません。
なので、カラダがチョット弱ってくるとまず影響が出る場所。
寒くなると生きる上での優先順位が低い指先や足先から冷えるように、カラダに余力がないと髪の毛まで栄養が行き届かなくなるのです。
最近の女性の方に薄毛の方が多いのは昔に比べると漢方で言うところの
「虚証」
胃腸が弱く、カラダがあまり強くない方が増えていることと、痩せている方が多いこと、飽食の時代ですが、新型栄養失調と呼ばれるような今だからこそ起こる栄養バランスの乱れなどがあるからではないかと思います。
また、月経回数が現代人女性は多いなど、昔に比べるとホルモンバランスが乱れやすい方が多い、ということも要因ではないかと思います。
今日は薄毛対策ということで、月経リズムを整えること、血液をたっぷりにすること、腎を養うことなどをお伝えしました。
付け加えると、血行不良になると髪の毛に影響が出るという部分で考えると、女性に多いトラブル
円形脱毛症などもそうですが、ストレスも薄毛の大きな原因となるので、最近ちょっと髪の毛が気になるなぁという方は、頭皮の毛穴などの外側からのケアと一緒におもいあたる弱りに対応する養生をぜひ行っていただきたいと思います。
豊かな髪の毛はエイジングケアの基本
「補腎活血」
腎を養い血流を良くすることで養っていただきたいと思います。
また、さきほど「虚証」と言われるカラダの弱い人が抜け毛が多いという話をしましたが、腎虚や血虚だけでなく、元気不足の
気虚
も薄毛の原因となります。
元気の源「気」が不足すると、気にはカラダに必要なものをとどめておく
「固摂作用」
というものがあると漢方では考えます。
固摂作用が低下すると、よだれがたれやすくなったり、不正出血が起きたり、汗が出ると止まりにくくなったり、髪の毛も抜けやすくなります。
実際にはかなりのレアケースですが、あまりにショックなことが起こると髪の毛が大量に一晩ぐらいで抜けてしまう、なんてことは事例は少ないですが実際に起っていることがわかっています。
なので、元気不足にならない、あらゆる「虚」を補うためにも胃腸の働きを整えて、消化の良い食事をしっかり食べて、何よりしっかり「寝る」
これが何よりの薄毛対策だと思います。
2回にわたり女性の薄毛対策についてとお届けしました。
当然、男性にもつながる養生なので、遅くても35歳以降のプレ更年期世代に入ったら、薄毛対策もできるだけしておきましょうね。
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