春は『貧血』に要注意!鉄欠乏性貧血の原因とは?
シリーズでお伝えした更年期対策ですが、最終回の今回は
『更年期障害にならないため』
『なっても楽に過ごすため』
の対策法をお届けしたいと思います。
この方法は現在更年期の方はもちろん、更年期予備軍の皆さん、そして過去に更年期障害で辛かった経験を持つ方も日頃からやっておくことで、元気で長生きな生活のための養生になりますので、ぜひご覧ください。
☆初回の内容
更年期対策3回シリーズの初回は
『そもそも更年期とは?更年期障害とは?』
ということについてお伝えしました。
★初回の主な内容
☆これからの方も・経験者の方も・知っておきたい更年期の仕組み
☆女性は7の倍数で変化する
☆更年期障害の定義とは?
☆更年期障害が起こる理由とは?
詳しくは初回の内容をぜひご覧ください。(初回はこちらから御覧ください)
☆2回目の内容
そして2回目は『更年期障害の症状』『更年期障害になりやすい人』『更年期障害のち療法』などについてお届けしました。
☆前回の主な内容
☆更年期障害の症状とは?
☆更年期障害で起こる主な症状
★更年期障害は誰にでも起こるわけではない
★こんな人は更年期障害になりやすい
◆閉経は決してネガティブな状態じゃない
★更年期障害の時に病院で行われる治療とは?
今回は前回に続き、まずは更年期障害の治療法についての続きからお届けしたいと思います。
☆更年期対策で漢方が注目されている理由
前回は一般的な婦人科で行われている更年期障害の治療法、ホルモン補充療法についてお伝えしたところで終わりましたが
医療機関では更年期障害と言うとホルモン補充療法、精神的は症状が中心であらば向精神薬などの処方をすることが治療の中心ですが
近年では漢方薬を使った治療も非常に注目を集めています。
それは漢方薬が体質や気質、症状、体調によって方剤(漢方薬の種類)を使い分けることができ
「異病同治」
という異なった病気をカラダのバランスを整えていくことで同時に治していく、という漢方の基本的な考えが、様々な不定愁訴が起こる更年期にはまさにうってつけだと言えるからかもしれません。
☆更年期障害で漢方を使う際の難しさ
しかし婦人科で漢方薬を処方されたり、ドラッグストアやネット販売などで漢方薬を更年期障害で服用したけど全然改善しない、という方がいる、ということをたまに耳にします。
また命の母などに代表されるようなCMをたくさんしている有名な生薬製剤の市販薬を購入したけど全然効き目がなかった、なんていう話もたまに耳にします。
では漢方薬って更年期障害には効果ないのでしょうか?
決してそうではありません。市販薬の命は母や、他の漢方薬などもちゃんとした効き目があるはずです。でなければ何十年と販売されていないし、漢方薬などは何千年も前から残り続けている処方ですから、効き目がなければなくなっているはずです。
では効果が出る、出ない、その違いって一体どこにあるのでしょうか?
それを知るには漢方の基礎『異病同治』の考え方を知ることが大切です。
☆漢方薬の基本は『同病異治』
漢方の基礎『異病同治』ってご存知ですか?
漢方では同じ病気でも原因や体質、体調によって使う薬が異なるのが基本なので、薬の選び方が非常に重要です。
たとえパッケージの効能効果に『更年期障害』や当てはまる疾患名が書いてあってもどんな人の更年期にも効くわけじゃありません。
きちんと原因や体質にあったものを選ばないと効果がありません。
例えばストレスで更年期障害が酷い方に冷えから更年期障害が来ている方の漢方薬を使っても効果ないですよね。
また、血が不足して更年期障害が起きている方に、ストレスから更年期障害が起きている薬を使っても効果ないのと一緒です。
さらにそこから細分化をしていくわけですから漢方薬を服用の際はきちんと症状や体調、体質にあったものが重要なのです。
病院での処方、薬局での購入、どちらにしても自己判断で選んだりせずにキチンと専門家の入るところで相談をしてから服用してくださいね。
☆更年期障害対策の養生法
それでは更年期を元気に乗り切るため、更年期障害を予防するための養生法についてお伝えしたいと思います。
漢方的養生は体質、体調、気質、原因別で異なるので、今回は誰がやっても間違いない、そんな養生法をご紹介したいと思います。
【漢方では現れる症状によりカラダのどこが弱っているかを判断して対策を取る】
漢方ではカラダに起こる症状とその方の体質や気質により『カラダのどこが弱ってその様な症状が出ているか』を非常に大切にしています。
もちろん痛みなど、目の前の不快な症状を緩和する治療も行いますが、同時に原因も治すことができる、病気になってしまったカラダを建て直すことができるのも漢方の特徴と言えるでしょう。
更年期症状も同じで、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れが更年期障害の原因とお話をしましたが、大切なのは
「なぜ??」
ホルモンバランスが乱れているか?
「なぜ??」
自律神経が乱れてしまったのか?というところです。漢方ではそこをとても大切にします。
ある意味漢方薬を選ぶ時に一番大切なことだし、養生法、予防法も誰もが同じでなく、その方の体質や体調、症状によってカスタマイズすることが大切ですよね。みんな同じじゃありません。
☆こんな症状がある方は早めのケアで更年期を楽々クリア!
自分のカラダの弱点、弱いところを知ることで対策を立てることも可能なので、こんな症状がある方は早めにカラダのケアを始めましょう。
まずは月経不順・月経痛・月経前症候群など、もともと婦人科トラブルがある人は更年期障害にもなりやすいので、早めに改善しておきましょう。内分泌(ホルモン)の弱りのサインです。
さらに更年期障害はホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れることで様々な不調が起こります。
病院の検査ではわからない不調など自律神経が弱いと感じている方は早めに自律神経の乱れにつながる頭の疲れを取りましょう。
更年期障害の予防の基本は「内分泌」「自律神経」「免疫」この3つの柱のバランスを崩さないように、基礎体力を低下させないことです。
・無理をする ・食事の不摂生
・ストレス ・睡眠不足
・失望、悩み
このようなことが続くと気力・体力が
低下してカラダのバランスが乱れて更年期障害が起こりやすくなります。
☆おすすめはセロトニンアップ健康法
最後に、万人におすすめの養生法はあまりありませんが、更年期対策を考える際、すべての方に間違いなくおすすめな養生法が実はあるんです。
それが『セロトニンアップ健康法』です。
卵巣機能が低下し、女性ホルモンエストロゲンの分泌が急激に欠乏すると、それに伴って自律神経のバランスを取ってくれるセロトニン神経機能の低下を招き、様々な症状を引き起こします。
エストロゲンが低下することは避けれませんが、エストロゲン低下してもセロトニンがしっかりと働いてくれてさえいればそれほど不調は起こりません。
そのためにも日頃からセロトニンがしっかり活性化されている体調を維持することが大切なんです。
◆セロトニン活性化おすすめ養生
【①太陽の光でセロトニンは増やせる】
太陽の光をしっかり浴びる、日光浴はとっても手軽なセロトニン活性化法です。太陽の光を浴びることで体内時計も整い自律神経も整います。
曇や雨など天気が悪い日は皆さん体調がいまいちですよね。これは日光にあたることができず、セロトニンが活性化されにくいことも原因のひとつなんです。
ちょっとした休憩時間、洗濯物を干す時、通勤通学時などでも大丈夫なので、1日数回は日光を浴びましょう。時間は日焼けするほど長くなくても大丈夫。
1回数分程度でも良いので室内にいる時間が長い方はぜひ意識して日光浴しましょう。
【②リズム運動でセロトニンアップ!】
2つ目は運動です。運動は目的別が基本ですが、セロトニンアップのためにおすすめの運動は『何を』するのかではなく『どう』運動するか?が大切なんです。
セロトニンアップのためには『リズミカルな運動』がおすすめ。
音楽を聞きながらや、リズミカルに行なう運動は通常の運動に比べてセロトニンの活性に繋がることがわかっています。
音楽に合わせて行うラジオ体操や、音楽を聞きながらのウォーキング、スクワット、ヨガ、フラダンスなどがおすすめです。
リズムよく運動することで自律神経も整います。
【③人や動物とのふれあいで共感する】
最後の3つ目は『ふれあい』です。
セロトニン神経は人や動物とのふれあいでもっとも活性化すると言われています。手を繋いだり、ハグをしたり、マッサージや肩たたきなど簡単なスキンシップも効果的です。
握手など含めて誰かと触れ合う瞬間って温かい気持ちになり幸せな気分になりますよね。恋人や家族などとそんな時間を作っても良いですし、触れ合いは人でなくてもOKです。
犬や猫などの動物を抱っこしたり、撫でたりすることでもセロトニンは活性化されますので日頃からちょとしたふれあいを大切にしましょう。
セロトニンアップ健康法はすべての世代に有効な体調管理法です。
現在、更年期の方はもちろん、これから更年期の方、すでに乗り越えた方も日頃の体調管理法としてぜひ取り入れてみてください。
機会があれば漢方的な更年期対策食養生などについてもお届けしたいと思いますが、今回のシリーズはひとまず今回で閉じたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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