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天候変化に負けないために〜気象病のセルフケア〜【山梨 漢方 さわたや薬房】

早川弘太

早川弘太

テーマ:天候と健康

3回に渡ってお届けしてきた天候で体調が変化する

『気象病』

天候変化で体調があまり変わらない方からすると

『なんて天候変化ぐらいで体調が悪くなるの?』

と思うかもしれませんが、昔から天候と健康には深いつながりがありました。

それははるか昔から僕ら動物にとって天候変化による

『暑い』『寒い』『雨で濡れる』

などは下手すると命に関わることだったからです。

今でこそ雨が降っても、風が吹いても、雪がふっても僕らは家もあるし、暖房や冷房で暑さや寒さもしのげます。

そして温かい食べ物や冷たい飲み物でカラダの内側からもケアできます。

しかし今でも野生の動物達は

雨がふったら雨をしのげる場所に避難し

寒さから身を守るために温かい土地を目指したり

暑さでやられないように涼を求めたり

そんな風にして自然環境に敏感に対応して必死に生きています。

気象病の原因については前回のnoteでお伝えしましたが、人間は進化の過程でそのような最もシンプルなカラダへのストレス

『気候変動』

をクリアしたように見えますが、ストレスや慢性の疲労によって気候変動に対応するためのシステムが故障してしまうと思わぬ不調が僕らのカラダを襲うのです。

そこで『気象病シリーズ』最終回の今回は

天候変化に負けないために〜気象病のセルフケア〜【漢方的セルフケア】

#漢方的セルフケア

というテーマでお届けいたします。


【気象病対策のセルフケア】

さて、初回は気象病で起こる症状について

2回目で気象病の原因についてお届けしたので、今回は気象病の予防と養生法についてです。

気象病の対策はその発症の仕組みを考えると基本的には自律神経を整える養生法がそのまま気象病対策になる、と言っても良いでしょう。

その時その時の環境に合わせてカラダをコントロールしてくれる自律神経。

精神的にも肉体的にも状態が安定していて変化が少なかったり

変化がゆっくりであればしっかり対応できるので自律神経も大きく乱れることはありません。

しかし急な心へのストレス

急なカラダへのストレスがあると、さすがに自律神経でも対応しきれずに様々な不調が起こります。

そうならないためには日頃からある程度の負荷に負けないカラダにしておく必要があります。

それと同時に天候変化は湿度の変化もおこります。

海洋性気候で高温多湿な気候の日本はちょっとカラダに湿気が溜まっただけでも不調が起こりやすくなります。

カラダに余計な水分が溜まっている方は湿度の変化も起こる気象変化に対して非常に弱い方が多いので

日頃からカラダの水はけを良くしておくこと重要で、それを行っておくことでも気温差や湿気などに左右されないカラダにつながります。

【自律神経のケア&水はけの良い体作り】
それではそのための具体的方法をご紹介しましょう。

・ゆっくり入浴
まずは気象病対策の中でも自律神経のバランスが崩れることで起こる様々な不調、特に痛み系の不調が多い方には『入浴』がおすすめです。

温かいお湯につかることで、血行が促進されて、自律神経のバランスを整えてくれるからです。

39℃ぐらいのちょっとぬるめのお風呂は副交感神経を優位にしてくれて、中医学的には気の巡りを整えて心身をリラックスさせてくれます。

急激な気候変動で緊張したカラダを緩めてくれたり、血の巡りを整えてくれます。

また、入浴は適度な発汗を促してくれるので、カラダに溜まった余計な水(湿邪)をはかせてくれるので一石二鳥の養生と言えるでしょう。

・適度な発汗とがぶ飲みに注意

次は水分摂取の仕方です。

初回のnoteにて五苓散という水はけをよくする漢方薬が『天候変化でおこる頭痛』という売り方をされるぐらいですから、実際、カラダに余計な水が溜まって天候変化に弱くなっている方が多いのも事実です。

日頃からおしっこの回数が少ない

口が渇く、水分を取る量が多い

お酒をたくさん飲む

下がボテッとしており

歯型が舌の両脇につく

むくみ

下の血圧(拡張期血圧)が高い

暑がりの寒がり

冷え性

これらの不調がいくつか当てはまる方は漢方的にはカラダの水はけをつかさどる『腎』の弱りの可能性があります。

このような方は五苓散でとりあえずカラダに溜まった余計な水を出すことも大切ですが、根本的に

『なぜ水がたまってしまうのか?』

ということを水分摂取量を確認したり(入り口から入りすぎ)

尿や汗の出方などを確認して(出口から出なさすぎ)

入り口に問題があるのか?出口に問題があるのか?両方なのか確認しながら

次に紹介するカラダの水はけがよい状態にする養生をしてみてください。

☆水はけの良い体作りのために

・水分を取る時はがぶ飲みしないで少しづつ

・冷たいものは控えてできるだけ温かい飲み物をとる

・カラダを冷やす生野菜やお刺身や冷蔵庫から出して直接食べるようなものはできるだけ衛生面で問題がない程度に常温にしてから食べる

・適度な運動で汗を軽くかいて水はけを良くしておく

このような養生を日頃から行っておきましょう。

【最後はやっぱり・・・】
2回に渡り気象病対策についてお届けしました。

入浴、水分摂取を中心に養生法をお伝えしましたが、何より気象病の予防に大切なのは気象変化に負けない体づくり、基礎体力を作ることです。

カラダが強ければちょっと気圧が変わっても、ちょっと気温が変わっても、晴れていようが曇っていようが、雨だろうが雷だろうが元気でいられます。

カラダが弱っている人は間違いなく天候変化にも影響されがち

日頃から快食・快眠・快便をしっかり維持できるような規則正しい生活を心がけて心身の疲労を溜め込まないようにしましょう。

また、気候変化で悪くなるのは結局は『血の流れ』です。

常日頃からカラダを適度に動かし、ストレスを溜めないように心がけ、良い血流の維持も疲れをためないのと同じぐらい気をつけて起きましょうね。

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早川弘太
専門家

早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

医療機関などでは、忙しくてなかなか話を聞いてもらえなかったご経験ありませんか?まずお客様のお話をゆっくりとお聞きさせていただき、一緒に不調の原因を考えていきます。漢方相談と健康相談を行っています。

早川弘太プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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