『更年期』を『幸年期』に変えよう〜その②・更年期を軽やかに乗り切る養生法
どうも!
最近朝の雨が多くて、朝のお散歩ができない寂しさよりもカルガモ親子を見れない寂しさの方を強く感じます。
もしかして寂しいのかな?
さわたや薬房の早川です。
冗談さておき、毎朝のように散歩コースにいるカルガモの親子を見ていますが、すくすく成長していてすごく可愛いんです。
子供を先に行かせたり、逆に引き連れたり、カルガモの親がどんな風に子供たちを育てているか見ていると実際の子育ての役にも立ちそうですね。
いつ頃巣立つのかわかりませんが、もうしばらく成長の様子を見ていたいですね。
さて、今年の梅雨は本当によく振ります。僕の住む山梨県では例年の3倍の雨量も振っている相談なので、果物などの栽培も心配ですね。
ご案内ですが、7月30日(木)に第4回目の僕が皆様にオンラインで健康に関する講演を行う
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今回は多くの方が健康法としても実践されている『温泉&入浴を活用した養生法』についてお話致します。
お風呂は美容と健康のための大切な養生法、それだけに正しい方法で取り入れたいですよね。
僕は国際中医師という漢方の専門家だけでなく、実は『温泉入浴指導員』という入浴と健康の専門家でもあります。
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さて、今日は先程お伝えした入浴も非常に良い養生になるカラダのお悩みを取り上げたいと思います。
その症状は、僕の漢方相談でも非常に多く寄せられるお悩みの『更年期障害』です。
今回は『『更年期』を『幸年期』に変えよう〜その①・更年期障害がおこる仕組みとは?』というテーマでお届けしたいと思います。
☆誰もが通る道〜更年期〜
更年期と聞くと皆さんどんなイメージを持っていますか?
閉経前後の女性の方の体調不良、というイメージが強いかもしれませんが、ちょっとイメージだけが先行している気がします。
また、『更年期障害』と言うと女性の方ばかりなる、というイメージがあると思いますが、当然男性にも起こります。
男性更年期は別の機会に詳しくお伝えしたいと思いますので、今回は女性の方の更年期についてお伝えします。
まずは改めて『更年期』とはどんな時期か見てみましょう。
☆更年期を考えるにはまず『閉経』がどんなものか知らないといけない。
女性の方の更年期の定義ですが、日本産婦人科学会によると更年期とは
『閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。
更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい
その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。』と定義されています。
ちなみに『閉経』の定義も曖昧に伝わっているので明確な定義をお伝えしたいと思います。
日本産婦人科学会によると
『「閉経」とは、卵巣の活動性が次第に消失し、ついに月経が永久に停止した状態をいいます。
月経が来ない状態が12か月以上続いた時に、1年前を振り返って閉経としています。
日本人の平均閉経年齢は約50歳ですが、個人差が大きく、早い人では40歳台前半、遅い人では50歳台後半に閉経を迎えます。』
とあります。つまり、昨年の5月から月経が一度も来ていない状態が1年間続くとすると、その方の閉経は『昨年の5月』ということのなります。
つまり、更年期とは基本的に閉経を中心として前後5年間のことを指しますので、ここは明確にしておいたほうが良いでしょう。
まれにご高齢の女性が『今になって更年期が出てきた』とおっしゃることがありますが、更年期障害で現れる症状とにているだけで、けっして閉経から20年後に更年期障害が起こるとは考えないのです。
☆更年期障害が起こる仕組みとは?
女性の心とカラダのバランスをとってくれる
『卵巣ホルモン・エストロゲン』
その名の通り卵巣で作られています。
その分泌量などは脳の視床下部の性ホルモン中枢というところで管理されています。
エストロゲンが足りなくなると、視床下部から女性ホルモンを作る司令が出て、それを受けて卵巣はエストロゲンを作り、血液中に分泌します。
逆に血液中のエストロゲンの量が多くなりすぎると、視床下部からの司令が止まります。
更年期になり、卵巣の機能が低下してくると、視床下部がいくら指令をだしても十分なエストロゲンを作ることができませんので、視床下部は興奮し続けることになります。
エストロゲンが出ないことで興奮する視床下部には自律神経の中枢があり、性ホルモン中枢の興奮が自律神経にも影響し、バランスが崩れてしまい、様々な症状が起こるというのが更年期障害が起こる理由です。
カラダの仕組みから考えていくと、ホルモンバランスが乱れることで自律神経のバランスが乱れることで不快な症状がおこると考えられてます。
☆中医学的に更年期障害の原因を考える。
西洋医学的、体の仕組みである生理学的に更年期障害の原因をご紹介したので、次は僕の専門分野でもある、中医学的に更年期障害の原因を見ていきましょう。
中医学の世界では女性は7の倍数で年齢がカラダの変化が起こると考えられています。
これは西暦1年に書かれたと言われている中国最古の医学書「黄帝内経(素問ー上古天真論)」にかかれている内容です。
その内容とは
(黄帝内経素問上古天真論より)
岐伯曰く、女子七歳、腎氣盛にて齒生え替わり髮のびる(乳歯から永久歯に生え変わる)
二七(14歳)天癸に至りて、任脈が通り、太衝脈が盛んにし、月の事に以って時に下し故に子有りせる。
(月経が始まる)
三七(21歳)、腎氣平均し、故に真牙(親知らず)が生え成長極る。
(親知らずが生えて心身が整う)
四七(28歳), 筋骨堅く、髮長く極まりて、身體(=体)盛んにして充実す。
(腎精のピークで筋骨や髪が豊かになる)
五七(35歳)、陽明脈衰えて、顔やつれ始め、髮墮ち始める。
(髪が抜け始める)
六七(42歳)、三陽の脈衰えて上に於いて、顔皆やつれ、白髪が始まる。
(シワ、白髪が増えてくる)
七七(49歳)、任脈虚して、太衝脈衰えて少なくし、天癸つきて、地(血/形質)の道通わずして、故に形壊れて子うめ無くす也。
(閉経を迎える)
そして次の56歳で老化へと向かっていき、腰痛や排尿トラブルなどが出てくるとも考えられています。
要するに黄帝内経では『女性は7の倍数で成長していき、7の倍数で弱っていく』と考えたのです。
ここで大事なのが、7の倍数で何が弱るのか?ということです。
それは中医学の考えて『成長・発育・生殖機能』をコントロールする五臓の中の『腎』の働きが変化すると考えたのです。
腎には生命力の源『精』があると言われており、腎の機能は28歳をピークにして少しづつ下降していき、早い人だと中医学でも42歳頃から更年期が始まると考えます。
中医学的な腎という場所が今の生理学の卵巣なども含んでいることから考えると昔の人もカラダの仕組みを何の検査もできない時代だったにも関わらずよく理解していたことがわかります。
☆更年期障害で起こる症状とは?
それではここからはそんな『更年期障害』と言われる状態になるとカラダにどんな症状が出るのでしょうか?
その症状を見ていきましょう。
更年期障害というと様々な症状が起こるというイメージがあると思います。
それもそのはず、先程お伝えしたとおり、更年期障害はエストロゲンそのものの減少による自律神経のアンバランスが原因なので、いろいろな症状がおこりうるのです。
そしてどんな症状が現れるかはその人の体質や体調次第です。
◆更年期障害で起こる主な症状
・頭痛 のぼせ 動悸 発汗 うつ症状 めまい 耳鳴り 不眠 めまい 肩こり
冷え性 皮膚疾患(肌荒れ ニキビなど)関節痛(指の痛みなど) 頻尿 尿失禁 しびれ 腰痛 性交痛 膣炎 など
症状が起こる場所は本当に様々、頭の天辺からつま先まで、様々な症状が起こります。
しかし、そんな更年期障害ですが、世の中すべての女性が苦しむわけではありません。
更年期障害は誰もが通る道ですが、すごく険しい道になってしまう人、楽に通り過ぎれる人、ほんとうに様々です。その違いは何処にあるのでしょうか?
次回は更年期を快適に、幸せに暮らせる『幸年期』にできるような対策と養生法をご紹介したいと思います。
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