『葛根湯』寒い冬こそ知っておきたい・もっとも日本で有名な漢方薬について③
どうも!
この季節になるとお外でカレーが食べれません。
ちっちゃな頃から汗かきで、 十五で不良にはなりませんでしたが、汗の量はとどまることを知りませんでした。
さわたや薬房の早川です。
さて、いよいよ全国的に梅雨入りが始まってきました。
僕の住む山梨県も梅雨入り宣言が出され今年もこの時期がやってきましたね。
梅雨時の養生法については6月25日に開催する僕のオンラインセミナー
『さわたや漢方アカデミーオンラインセミナー〜梅雨ダル&夏バテ対策』
にて色々とお話ししたいと思っておりますので梅雨ダルから夏バテまでしっかり予防したいという方はぜひご参加ください。
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さて、いきなり宣伝から始まってしまって申し訳なかったのですが、梅雨時から夏にかけて皆さんが最も気になる身体の生理現象の一つが
『 発汗』
汗をかくことでしょう。
男性も女性も梅雨から夏にかけて汗でびちょびちょになってしまったりすることは非常に不快だと思います。外出先等で汗だくになるのは辛いですよね。僕はすごく汗かきなので非常によくわかります。。。
このように、汗というものは何かと邪魔もの扱いされがちです。
しかしこの汗は人類が進化をする過程で神様が与えてくれた非常に優秀な体のシステムなのです。
今回はこれからたくさん汗をかく時期なので
『ちゃんと汗でていますか?嫌われ者の汗・実は美容にも健康にもとっても大事!』
というテーマでお届けしたいと思います。
☆汗をかく三つの要因とは?
体が発汗するきっかけとなる三つの要因があります。
その三つとは体温調節、緊張したり驚いた時など精神的な発汗、辛い食べ物などを食べた時にかく発汗と3つの要因により汗が出ると考えられています。
それぞれをちょっと簡単に見ていきましょう。
1)温熱性発汗
まずは暑い時や運動をした時に上昇した体温を下げるためにかく汗です。
手のひらや足の裏を除く全身から持続的に発汗されて、暑い時に激しい運動などを行うと1時間に2 リットルも汗をかくこともあるそうです。
2)精神性発汗(緊張汗)
二つ目が精神性の発汗です。
これも非常に身近な発汗で皆さんも何度も体験したことがあるでしょう。
人前に出て緊張した時、驚いた時などに出る汗で
『手に汗かく』
『冷や汗をかく』
と言った言葉に関係しているのもこの汗です。
汗が出る場所は手のひらや足の裏、脇の下などをかけられた分位で短時間に発汗するのが特徴です。
3)味覚性発汗
3番目が味覚性の発汗です。
スパイシーなカレーなどを香辛料が効いた辛い食べ物を食べた時にかく汗です。
味覚の刺激によって反射的にかく汗で食べ終われば自然と汗も引きます。
汗が出る場所は特に額や鼻などからかくことが多いそうです。
☆気になる汗の匂いの原因は?
汗=臭い
というイメージを持ってる方も多いと思いますが、実は出たばかりの汗は無臭と言われています。汗をかいた時に発生するあの嫌な臭いは汗そのものの匂いではなくて、汗や皮膚の汚れを餌にした細菌が作り出した匂い物質のせいなのです。
さらに汗が出てくる汗腺の働きが悪いと、臭いやすい悪い汗が出てくる場合もあるといわれています。
汗の臭いの原因、実は細菌だったのです。
もともと汗は血液からできており体の中に必要なミネラルなどが含まれた状態で出てきますが、体に必要なミネラルが大量に失われないようにきちんとろ過をされて99%水分の状態で本来は汗が出てくるのです。
しかしこの汗腺での汗の濾過機能がしっかり働かなくなってしまったり、 汗の量が大量になってしまうと成分を濾過しきれずに汗にミネラルなどが残される量が多くなってしまいます。
いわゆる汗のろ過はうまくいってる場合は『良い汗』うまくいってない時の汗が『悪い汗』と言われています。
汗腺のろ過機能は汗をかけばかくほど高まるという特徴がありますので日頃からしっかりと汗をかいている人は成分の濃度が薄くて水に限りなく近い匂いや老廃物が少ない汗が出てきますが
日頃からあまり汗をかいていない人の汗は濃度が高くネバネバしていて匂いが強くなったり、ミネラルも余計に出て行ってしまうので慢性的な疲労感や熱中症の原因にもなりやすいといわれています。においや肌荒れにもつながってきます。
なので汗をかくことを毛嫌いして『汗をかかないように、かかないように』としているとかえって汗の質が悪くなり気になるニオイや疲労の原因、肌荒れ等になってしまうと言われています。
☆汗によるニオイが気になる方こそしっかり汗をかいておこう!
汗をかくことで体の老廃物も出て行きます。
汗の匂いなどが気になる方はできるだけ体の中に汗を
閉じ込めよう!閉じ込めよう!
と意識してしまいますが、実はそれが逆効果だったということがおわかりいただけると思います。
日ごろからしっかり汗をかき、 汗腺を鍛えたり、老廃物を出すことが良い汗を作り出すひとつのきっかけになるので、梅雨時や夏こそ脱水や熱中症に気をつけながら適度な発汗をしておくようにするとよいでしょう。
発汗は疲労を伴います。健康状態によっては発汗することがお勧めできない場合もありますので、ご病気や体調不良などがある方、 体力に自信のない方は専門家にきちんと相談するようにしましょう。
☆上手に汗をかく方法とは?
僕たちが身近に、上手に汗をかく方法は大きく分けて二通りあります。
一つはもちろん運動、もう一つが入浴です。
運動は年齢やその時の体調により負荷のレベルはもちろん異なりますが、疲労困憊になるほどの激しい運動ではなくニコニコしながら続けられる程度の運動で、
終わった後に過度の疲労感が出ない程度の発汗をしておくと良いでしょう。
運動の種類はウォーキングやジョギング、ストレッチやヨガなど皆さんが楽しみでなら出来る方法で良いと思います。
入浴に関しては、暑くなってくるとシャワーだけで終わってしまう方が多いのですが、1日中エアコンの中にいるような方こそ一日一回は湯船に浸かり適度な汗をかくことで体の調子を整えることもできますので
『運動する時間や気持ちのゆとりはないけれども入浴ぐらいは・・・』という感じでうっすら額に汗をかく程度、気持ちいいと感じるぐらいの時間で良いので湯船に浸かって少し汗をかくようにするだけでも体にとってはプラスです。
☆緊張汗の予防法と対策とは?
今までは体温調節や体の老廃物を出すための発汗についてお話をしてきました。
一番最初にご紹介したように、 汗の種類は三つありそのうち二つ目の緊張汗でお悩みの方は非常に多いと思います。
漢方相談でも手汗が止まらない、足汗をかきやすい、というようなご相談は非常に多いご相談の一つです。
デートなどの時に手汗をかきすぎて困ってしまった、というようなご経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
緊張汗は精神性発汗とも言われ、危険の回避や臭いによる種別の判別手段として進化の過程では非常に重要な汗でした。
しかしその大切な機能が現代人であるわれわれには不快な感じになってしまうのも事実です。
緊張汗というぐらいですから人前で話をする、 プレゼンテーションの前、緊張する相手と会話をする時など体温調節とは全く関係ない時に出る汗です。
体温調節でかく温熱性発汗は手のひらや足の裏をのぞく体のあらゆる場所から発汗されるのに比べ、精神性発汗は手のひらや足の裏、脇の下など限られたところからしか出ないと言われています。
精神性発汗のメカニズムは詳しくは分かっていないそうですが、 一説によるとヒトがサルのように木の上で生活している時に木から滑り落ちないような滑り止めのような役割があった、獲物を捕らえたり敵から逃げたりする時に手足が滑らないようにするための名残りだったのではないか?と言われています。
自律神経で言うと交感神経が優位な時に出る汗なので、 我々が精神的に緊張した時に手足の汗、脇汗などが増えるというは動物的本能でもあるのかもしれませんね。
僕らの命を救うために備わっている汗のシステムが現代人のストレスになってるというのをなんだか皮肉な話ですよね。
精神性発汗が ひどい場合のご相談は基本的には過度な緊張が起きてしまったり、 気にしすぎてしまっている原因を一緒に考えて体調全体を整えていくようなご提案をしたりしています。
生活の中での養生法とすれば、非常にシンプルではありますが自律神経のバランスが整えられるような生活習慣をお勧めしています。
ゆっくり深呼吸をしたり、軽めの運動で気分をリラックスさせたり、朝日をしっかり浴びるようにしたりするなど生活習慣で自律神経のバランスを乱してしまうようなマイナスなことがあればそれを減らしつつ、食事や運動を心の癒しを少しずつ加えてあげて整えていくことが良いでしょう。
それと、これは精神性発汗の方だけではなく多汗症の方にも言えることですが、 水分の過剰摂取も必要以上の汗につながるので水分の取り方などにも気をつけておきたいですよね。
☆汗はですぎも困るし、でなさすぎはもっと困る
中医学では『気虚』と言って、体の元気不足の方などは体にエネルギーがなく引き締める力が低下しているため、汗が出だすと止まりにくいという という方もいらっしゃいます。
また汗を上手にかけない方も健康相談の問診をしていると非常に多くいらっしゃることに気がつきます。
暑いとこにいたり、 運動をしたり、入浴をしたりしても上手に汗が出ないという方は、少しずつでも汗をかける体質にするように、汗腺を鍛えていくしかありません。
お風呂に入る前に軽い運動をしてから入浴する、ジョギングやウォーキングの前に念入りにストレッチを行う、体を冷やさないようにする、などできることから始めると良いと思います。
今回はこれからその昨日の本領が発揮される『汗』の大切さについてお伝えしました。
皆さんも汗をかくことを毛嫌いせず、大切な機能だということをぜひ覚えておいてください。
※参考文献:花王株式会社HP・汗の基礎知識
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