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色と味付けで考える『漢方的バランスの良い食事法』【山梨 漢方 さわたや】

早川弘太

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食べることに対する養生、いわゆる食養生は一番身近で一番むずかしい養生かもしれません。

それだけに皆さんすごく興味もあると思いますし『どんな物を食べたら体に良いか?』『自分の体質にあっているか?』ということはとっても興味があると思います。

漢方では

食べること=薬餌(やくじ)

という言葉があるくらい薬と食事は切っても来れないものであり、漢方薬で使われている物は自然の植物や動物なので、基本的に食材としても食べれるものです。

そんな食事ですが僕らは日頃どんなことに気をつけたら良いのでしょうか?

脂っこいもの、カロリーのとりすぎに気をつける、ということはもちろん、以前のコラムでも紹介した『痩せようと思って生野菜ばかり食べる』というようなバランスの悪い食事がダメなことはご存知だと思います。

では逆にどんな食生活が理想なのでしょうか?

食事のことは最も多いご質問ですし、みんながもっとも興味がある養生だと思います。そんな皆さんの日頃のお悩みの役に立てると嬉しいのですが、今回のコラムは

漢方の知恵を活用した『味と色で考えるバランスの良い食事法』をご紹介します。

☆基本は5つの味と5つの色

漢方の基本的な考え方に『五臓』という考えがあります。

これはすごく簡単に説明すると体の機能を5つに分けたもので、現在の生理学的な内臓に近いニュアンスのものです。

その5つは『肝・心・脾・肺・腎』の5つです。

大事なポイントはこの5つが、肝臓や心臓、肺や胃、腎臓のような内臓的な働きだけでなく、精神的な働き、体に必要な物を貯蔵している働き、といようなニュアンスも含まれているところです。

このあたりは漢方独特の考え(わかりやすいように漢方と表現していますが、正式には中医学です)なのでわかりにくいと思いますから、体の働きを5つにわけている、と言う風に捉えて奥とわかりやすいと思います。

五臓の働きや考えについて機会があればまたお話しますが、この5つがしっかりと働き整っていることが大切で、5つには5つの色と、5つの味が割当られており、それぞれをバランス良くとることが養生の一つと考えられています。

肝臓を含めて肝は色が青(緑)で味は酸味

心臓含めてた心は色が赤で味は苦味

脾、脾はいわゆる字は脾臓の脾ですが白血球やリンパ球を作ったり古くなった赤血球を除去するとうい働きをもったあの脾臓ではなく今風にいうと『消化する所』というニュアンスがわかりやすい、胃をイメージしてもらうとわかりやすいのですが、その脾は色は黄色で味は甘味

肺は色は白で味は辛味

腎は色は黒で味は鹹味(簡単に表現するとイメージ的にはミネラルを含んだような塩辛い味)

この5つに分けられます。

☆味付けと色を献立の参考に

この5つの味、5つの色を日頃の食事に役立てるにはバランスを見ることです。

気がつくと『茶色い食べ物』『甘辛い物』ばかりになっていませんか?

揚げ物、麺類、ご飯物、野菜も緑ばかり・・・など気がつくと好きなものばかり選んで食事も偏りがち。

そんな時に思い出してほしいのが5つの色と味なのです。

食材を選ぶ時にできるだけ5つの色を意識して食材を選んだり、コンビニで買物する時もしょっぱいもの、甘いものばかりでなく、苦味のあるもの、酸味のあるものなどをちょっとチョイスするだけでも日頃の食事にバランスを与えてくれます。

色や味の種類を増やすとそれだけで食卓が華やかになり楽しくなりますし、バランスも取れやすくなります。

赤はトマト、青(緑)はピーマン、黒はワカメ、白は大根、黄色はかぼちゃ、という風に身近な物で十分なのです。

味も酸味は酢の物やもずく酢、苦味は野菜系、甘味はイモ類(砂糖ではなく自然の甘味)、辛味は薬味系、鹹味は海の物(ミネラル入りの塩のイメージ)などを上手に入れていくとバランスが取れると思います。

☆5つの味と色は五臓の弱りにも対応

5つの味と色はそれと対応する五臓も養うと中医学では考えます。

例えば、ストレスを受けやすく、体の血の調節をするという『肝』は酸味が良いとされています。

妊娠して血が大量に必要になると酸味が欲しくなる、よく妊婦さんが酸っぱいものが好きになるというのはこのあたりと関係が深いと思います。

また、柑橘類などの甘酸っぱい物は気の巡りを良くして、気疲れに良いと言われているもこの肝と酸味とのつながりだと思います。

このように、食養生ではそれぞれの場所の弱りをそれぞれの色に当てはまった食べ物や味が整えると考えますが、注意したいのはとりすぎも傷つける、ということです。

☆基本は過ぎたるは及ばざるが如し

酸味が肝を助ける、とってもお酢を飲むようなことをすれば肝を痛めてしまいます。腎も塩辛い味が良いいいますが、腎臓が悪くなると塩分制限がされますよね?

このようにとりすぎだけには注意してほしいのです。

ぜひ、毎日の食事の献立に悩んだときは『5つの色』『5つの味』を思い出して選んでみてくださいね。きっと食卓が華やかになると思います。

体質にあった食養生ができると病気を未然に防ぐことに繋がりますので、上手に活用しましょう。体質にあった食養生も漢方の専門店だとアドバイスをしてくれると思います。

食事面でのアドバイスもしております。僕との漢方相談・健康相談をご希望の方はお気軽にご連絡ください。

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早川弘太
専門家

早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

医療機関などでは、忙しくてなかなか話を聞いてもらえなかったご経験ありませんか?まずお客様のお話をゆっくりとお聞きさせていただき、一緒に不調の原因を考えていきます。漢方相談と健康相談を行っています。

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