腸の働きこんなにあるの?腸の元気はカラダの元気~山梨 漢方 沢田屋薬局~
☆甘く見ると大きなトラブルの原因に!下痢について☆
今年最後の健康コラムは前回までの便秘のお話から続いている『腸の健康』について、お通じのトラブルの2大巨頭のもう一つ『下痢』についてです。
下痢のご相談も便秘と同じか、時期によっては便秘を上回るぐらい多くの方が悩んでいる症状です。
◇便秘同様、下痢の定義とは?
今月のコラムで国際消化器病学会の便秘の定義をご紹介しましたが、今回は下痢の定義です。
まず注意したいのが『軟便』と『下痢』の違いです。
水分量が70~80パーセントの便を「軟便」と言い、80パーセント以上の液状の便を「下痢」といいます。2つの見ための違いは次の通りです。
軟便と下痢の違い
■ 軟便
泥のような形状で、水の中に広がってもある程度形を保っている。腹痛を伴わないことが多く、脂っぽい食事や食べ過ぎ、水分の過剰摂取などによって起こる。
■ 下痢
水に溶けたり、浮いてバラバラになる。腹痛を伴うことが多く、我慢できずに何度もトイレにかけ込むなど頻繁に便が出る。
◇注意したい下痢◇
下痢は食事はもちろん、いろいろの原因で起こりますので気をつけましょう。次のような場合は、 すぐに医師の診察を受けて下さい。
・海外旅行中あるいは帰国後に下痢が起こったとき。
・下痢とともに発熱がみられるとき。
・下痢に血が混じっているとき。
・長い間下痢が続いているとき。とくに体がやせてきたり、腹痛が加わってきたときには要注意です。
急激に下痢が起こったときは、法定伝染病やその他の感染症、食中毒のことがありますので気をつけましょう。また慢性にだらだらと下痢が続く場合には、過敏性腸症候群のことが多いのですが、中には吸収不良症候群や、潰瘍性大腸炎、クロ ーン病など難病に指定されている重大な病気がかくれていることもありますので注意しましょう。
◇止めて良い下痢・ダメな下痢☆
下痢は基本的にはカラダの中にあっては行けないもの、病気の原因になるものを排除する自助作用から来る現象です。
食あたりや水あたりなど毒素がカラダの中に入ったことで引き起こされる可能性がある下痢の場合は闇雲に下痢止めを服用せず、急性の場合は医師の診察を受けましょう。
逆に過敏性腸症候群のようなストレス性の下痢は症状がひどい場合は適切に下痢止めを使うことで一時的に楽になることがあります。根本的な原因の改善を行いながら、下痢止めなども上手に活用すると良いでしょう。
いずれにしてもきちんと専門家の指示を仰いで対処しましょう。セルフメディケーションは健康の自己判断ではなく、きちんと相談する等、自分の健康を自分で守るということなので注意しましょうね。
☆元気の基本!腸能力UP!!!☆
年末年始でたくさんの食べ物、飲み物が通過して1年で一番酷使をする『腸』。疲れも溜まり腸管免疫も低下しやすいので、風邪の予防など含めて、ぜひ日頃から腸のケアしましょうね!
今年も一年、拙いコラムにお付き合いをいただきありがとうございました。少しでも僕のコラムが皆さんの健康のお役に立てれば幸いです。
来年もよろしくお願い致します。
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