夏に胃腸を弱らせないために〜タイプ別胃腸の養生法〜
梅雨から夏は胃腸トラブルが増える時期
梅雨から夏にかけては蒸し暑く、1年でも胃腸のトラブルが多い季節です。
胃腸はカラダにとって大切な栄養素が入ってくる入り口です。胃で消化して、腸で吸収する、この流れが詰まってしまうとカラダを動かすためのエネルギーをしっかりと五臓に貯めこむことができないと漢方的にも考えます。
今回の胃腸のケアについては漢方的な考え方を中心に胃の不調の原因、胃の不調のタイプ、そして改善の仕方をお届けしたいと思います。
漢方的な見かたと西洋医学的な見かたはちょっと違う
西洋医学的な見方とは違った見方をすることで、症状が楽になったり、原因の目安になったりすることがありますので、色々な物の見方、胃だけ、腸だけで見るのではなく、体全体として物を見るようなことも大切だと思います。
それでは、なぜ梅雨から夏にかけては胃腸の不調が増えるのでしょうか?まずそこから考えていきましょう。
なぜ梅雨から夏は胃腸が弱りやすいのか?
梅雨や夏にかけて胃腸の不調が増える原因、それは、先月お伝えした『水毒・湿邪』と言われる物が原因だと漢方的には考えられています。
五臓でいう脾(ひ)(消化吸収をコントロールする臓器)には”湿を嫌い、燥を好む“という性質があります。
要するに、水分の摂り過ぎや、湿邪(カラダの中のジメジメ)の侵入により、体内に湿(余分な水分)が溜まると胃腸の働きが低下し、食欲不振や下痢、吐き気、胃もたれなどの症状が現れると考えたのです。
冷たいものや水分の過剰摂取は胃腸を弱らせる
また、冷たいものの摂り過ぎは、胃を冷やすため脾の機能を低下させるので、水分代謝が滞り体内に湿が溜まる原因になると考えたのです。
これも先月にお伝えしましたが、たくさん汗をかく夏はしっかり水分補給をすることが大切ですが、冷たい飲み物はなるべく控え、胃腸に負担をかけないよう心がけましょう。
胃腸は、食べ物を消化吸収して栄養を全身へ行きわたらせるという、健康を保つ上でとても重要な役割を担っています。
暑くなってきたり、湿邪が増えるこの時期はこのような理由で胃腸が弱りやすくなってしまうのです。
胃の不調もタイプはさまざま
胃の不調と一口に言ってもそのタイプや症状は様々です。漢方でとっても大切にしていることは『なぜ胃が不調になったか?』という原因です。西洋医学の場合は原因に関してはあまり重きをおかずにどちらかと言うと現れている症状に合わせてお薬を選んだりします。しかし、漢方では、同じような症状、例えば、同じような胃痛でも、原因によって使用する薬が異なるので、この『原因を知る』ということはとても大切なことなのです。
次回も夏に弱りやすい胃腸についてお届けします。
一口に『胃腸トラブル』と言っても原因も、症状も様々です。なんとなく胃薬を飲んでも調子がいまいちなんてときもありますよね。
胃腸の弱りは決して、胃や腸だけが弱っているわけではありません。大切なのは心も、カラダも、全体を見ることだと思います。
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