不安・心配・恐怖を感じることは成長のチャンス
〜睡眠薬を飲ませても問題の根本的な解決にはならない〜
睡眠薬を乳幼児に服用させることの危険性は前回お伝えしたように薬剤の副作用があることももちろんですが、私が『泣く子に睡眠薬』を服用させることが『危険』だと感じるのは保護者が安易に睡眠薬を使用する恐れがあるからです。
冗談のような話ですが、生まれたばかりの赤ちゃんが夜中にお腹が空いて泣くのは当たり前のことですが小児科の医師に、『夜泣きをするので睡眠薬をほしい』と言った保護者がいるという冗談のような話もあるぐらいです。
『泣く』ということは大切なコミニケーション
乳幼児は感情や気持ちを上手にまだ伝えられないで、『泣く』ということは大切なコミュニケーションツールです。泣くことで何かを伝えたいのですが、その行為自体を睡眠薬で停止させることは発育過程を考えても薬の副作用以上に危険なことだと思います。
また、乳幼児が泣き止まないから睡眠薬を使うという使用法は睡眠薬という薬本来の使用方法とは大きく異なります。病的な原因で睡眠が上手に取れない時、一時的に睡眠が取れるように補助してくれるのが睡眠薬だと私は考えています。
また、一時的に眠れるようにはしてくれますが、眠れなくなってしまった体の弱りを治す薬ではないので、不眠になった原因をちゃんと改善しないといつまでも服用しなければいけません。
問題の根本解決は?
これと同じで、公共交通機関で泣き叫ぶ乳幼児を睡眠薬で『黙らせる』という行為は問題の根本解決にならないと思います。本来であれば乳幼児が気分よく移動できるように、周りに迷惑をかけないように様々な工夫をするべきなのですが、それを差し置いて睡眠薬を飲ませることは大きな間違いだと思います。
『泣く子を睡眠薬で黙らせる』そんな風潮になることは無いと思いますが、薬というものに対してもう一度その役割を考えてみるべきではないでしょうか?
春は『肝』の弱る時期
東洋医学では小さい子供の『疳の虫』『夜泣き』『かんしゃくもち』などは五臓六腑の『肝』の弱りと関係が大きいと考えます。
なれない環境で精神的にバランスを崩すのは大人も同じ。ましてや心もカラダも未発達な子供ならなおさらです。
そのような側面から物事を考えてみても良いのではないでしょうか?
お子様はもちろん、大人の方の心とカラダの健康をサポートいたします。
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