思春期に多いカラダの不調〜起立性調節障害とは〜その1
可愛い子供たちに元気に夏を乗り切って欲しい、元気な子供たちは地域の宝ですよね。
そんなわけでシリーズで「子供の夏の健康対策」をお伝えしております。
前回のコラムでは中医学的には子供の病理の特徴は「簡単に発病し、症状の進行も早い」
とお伝えをしました。
子供たちの体調の急変に驚いたことがある保護者の方は一人や二人では無いと思います。
さっきまで元気に遊んでいた子どもが級に「グッタリ」
なんてことは日常のことです。
ぜひ注意して体調管理をしてあげたいですよね。
今回ご紹介する特徴は・・・
☆「子供たちは実しやすく虚しやすい」☆
子供は症状が変わりやすいとお伝えしましたが、大人に比べると短期間で非常に大きな体調の変化が見られます。
よくあるのは最初は寒気を訴えていたので「葛根湯」などを使うタイプの症状でしたが、短い時間で症状が代わり発熱が中心の症状の時に使う「銀翹散」などのタイプに変化することがよくあります。体調を細かく見ながらお薬を選んでいかないといけません。
必要なものを補う「補法」で治していくのか?
いらないのものを取り出す「瀉法」でいくのか?
体調や病気の状態を詳しく観察することが大切になります。
☆子供は胃腸が弱いと考えて☆
子供たちの胃腸はまだまだ発達が未熟で胃腸の症状を訴えることが非常に多く見られます。また、子供たちには好きなモノを「自重」したり、「我慢」したりすることができないため、ついつい食べ過ぎや飲み過ぎで嘔吐や下痢などをすることも多いでしょう。
人間のカラダは胃腸から消化吸収された食べ物により出来ています。胃腸の弱い子どもはそれだけ体力の低下もしやすいし、病気になりやすいと言えるかもしれませんので、胃腸の調子を整えてあげるような漢方薬などを上手に使うと良いと思います。
☆子供は高熱を出しやすい物☆
中医学では子供は発育・成長が盛んな「陽」が活発だと考えられています。「陽」の働きが盛んになると簡単に熱の症状が出やすくなってしまったり、発熱の際高熱化しやすくなります。これは子供全体に言える傾向ですので、このあたりを理解しながら対処してあげることも必要かもしれません。
今回最初にこのようなことをお伝えしたのはこの中医学的な「子供の病理の特徴」は子供健康にとって最も重要な「病気の予防」につながると考えているからです。
病気なると重症化しやすい子供たち・・・・
では、病気にならないように予防してあげればいいと思いませんか?
「百の治療より一つの予防」
こんな言葉があります。
病気になって小さなカラダにあれこれとカラダに負担のかかる薬や処置をするよりもできるだけ病気にならないように予防してあげる、病気になってもすぐに治るようなカラダにしてあげる、そういう視点でぜひ考えてみていただければと思います。
次回からは具体的な「子供の夏の健康対策」をお伝えしたいと思います。