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薬食同源~5つの味「辛味」~

早川弘太

早川弘太

テーマ:漢方 薬膳

薬食同源ということで5つの味、「五味」についてご紹介しております。

しつこいようで申し訳ありませんが、何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」

先日もこのコラムを見てくれた友人よりこんなことを言われました・・・

「こうちゃん、プロのHPのコラムみたよ!俺は医者で肝臓の数値が悪いと言われたから、酸っぱいものをうんと喰えばいいちゅこんだね~」


「ちがうちゅーこん、ほうじゃねーだよ!ちゃんとよんでねーら。とりすぎも逆に肝臓にわるいんだよ。それに酢の摂り過ぎは胃を荒らすから結果的には肝にも良くないんだよ。」

というようなやりとりがありました・・・


是非皆様も極端な一品集中の食生活は「百害あって一利なし」です。ご注意くださいね。

さて、今回はお題のとおり、「辛味」いわゆる辛い味についてです。


~辛味は「肺」を養う。肺は皮毛、鼻に反映する。
肺は呼吸によって「気」の生成に関わると言われています。

この「気」は中医学では大変重要な考え方で、人間のカラダ(内蔵など含めて)を動かす元となるものであり、免疫や気力などもふくめて生きる活力の元になると考えられています。

辛味はイメージ通りカラダを温めて、発汗作用を高めたりするので体の中のものを外に発散させたり、体内の循環を良くする働きがあると考えられています。

辛味の食べ物の代表は唐辛子や胡椒などの辛味の香辛料でしょう。

カラダの中をあたためるというイメージが強く、多くの薬膳などに関する資料でも唐辛子や胡椒はカラダを温める物、と紹介されています。

実は僕の考え方は少し異なります。

辛いものは少し、ほんの少し使うのであればカラダを温めると思います。
(汗をかかない程度・ほんのり汗をかく程度)

しかし、ほとんどの辛味の香辛料を使う料理では大量に使われています。

韓国料理・アジアの亜熱帯地域の料理、中近東の料理など・・

辛味の香辛料は大量に取る場合は発汗をさせることにより逆に体温を下げる働きがあり、カラダを冷やすのだと思っています。

ですから当店では辛い料理は冷え性の方には食べ過ぎないように伝えております。

また、辛味の料理は発汗により体の中の「陰」(潤い・みずみずしさの元になるような物)が損なわれてしまいますので、いわゆる「陰虚体質」の方やお年寄りにはおすすめできません。

ぜひ適度な量にしておくようにしましょう。

この辛味、まさに「過ぎたるは及ばざるが如し」の典型的なパターンですね。。

次回は「五味」の最後、「鹹(しおから)味」についてお届けいたします。

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早川弘太
専門家

早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

医療機関などでは、忙しくてなかなか話を聞いてもらえなかったご経験ありませんか?まずお客様のお話をゆっくりとお聞きさせていただき、一緒に不調の原因を考えていきます。漢方相談と健康相談を行っています。

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