漢方でスキンケア~肌は内臓の鏡~その8
シリーズでご紹介してきた乾燥症候群~ドライシンドローム~
いかがでしたか?ロコティブシンドロームなどとならびまだまだ注目がすくない症状ですが、生活の質の向上には欠かせないことです。
ぜひ日々の養生にて症状を悪化させないように、ドライシンドロームにならないようにしておきましょうね。
さて、今回はドライシンドロームにオススメの生薬のご紹介です。
①百合(ひゃくごう・ゆり)
見てのとおり、美しいゆりの事です。
中国では古くから薬用で使われ西暦200年頃の中国の医学書である「金匱要略」では百合根のことがこのように紹介されています。
「百合病(100の病気が合わさったような複雑な病気⇒現代風にはイライラや神経症のような症状)に百合根を煎じて飲むと効果があると記載があります。
百合はユリ科の植物で百合の鱗茎(りんけい~園芸では球根と呼ぶところ)を乾燥した物。日本では多くの場合「ササユリ」を用いているようです。
中国では古くから「潤肺止咳」(肺を潤し咳をしずめる)
「寧心安神」(心落ち着ける)
このような方に使われている生薬だと言われております。
女性にはオススメの生薬と言えるかもしれませんね。
②玉竹
先程の百合と同じくユリ科の植物。日本では「アマドコロ」とよばれており、日本の山地で普通に自生している植物です。珍しいものではありません。
玉竹は韓国で「ドュングレ(玉竹)茶」としても人気があるそうです。
中国では古くから「滋陰潤肺」(カラダの陰を補い肺を潤わす)「養胃生津」(胃を養う)の働きがあると言われている生薬です。
③北沙参
セリ科の植物・ハマボウフウ(浜防風)の根です。
その名のとおり浜辺に自生している植物です。新芽は食用としても食べられているそうです。
中国では古くから「滋陰清肺」「清虚熱」「潤燥止咳」として使用されているそうです。
う~ん、漢字を見ただけでも潤いそうな生薬ですね~
ドライシンドロームは生活の質の低下を招くだけでなく、放っておくと思わぬ病気の原因となります。今回ご紹介したことが少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
気になる症状があればわたくしまでお気軽にご相談くださいね。



