温泉入浴指導員・早川の冬場の入浴方法③・自律神経にも関係が!?~山梨 漢方 沢田屋薬局~
春は肝臓が弱る時期・・・ということで皆さんがカラダの中でも最も気になる臓器の一つ肝臓を特集しています。
肝臓はとても興味深い臓器で、中医学的な目線と、解剖学的な目線で肝臓をみると本当に肝臓の大切さ、ありがたさを感じます。
じっと黙って黙々と仕事をこなす職人さん、そんな貫録さえ感じます(^_^;)
前回のコラムにて肝臓の大きな働きの一番目として「胆汁の生成」ということをご紹介いたしました。
今回は肝臓の働きその②ということで・・・
②栄養素の貯蔵と加工
肝臓は門脈と言われる血管を通って肝臓に送られてきた栄養素を貯蔵したり、自分の体に適合した形に加工・再合成し、必要に応じて血液に乗って全身に送り出す働きを行います。
たとえば・・・
炭水化物⇒ブドウ糖・・・グリコーゲンの形で貯蔵し、血糖(ブドウ糖)に変えて全身へ
タンパク質⇒アミノ酸・・・必要な形のタンパク質(細胞を作る素材、酵素や、ホルモンの合成)に再合成される。
脂肪⇒グリセリン脂肪小球・・・一部貯蔵、大部分は血中に入り全身の脂肪組織へ
これだけ見ても肝臓の働きが悪いと、食べたものをきちんと体内の栄養素にしたり、吸収したりすることができないとがわかりますよね。
肝臓が弱いと疲れやすい、などと言われている理由かもしれませんね。食べたものがきちんと栄養にならないと元気でないですよね。
中医学でもストレスなどで「肝」の働きが悪くなると胃腸の調子が崩れたりすることがある(肝の疏泄作用の失調による脾胃の運化作用の低下など)とかんがられています。
※中医学的には「肝脾不和」「肝胃不調」などといいます。小難しい言葉はどっちでもいいですが・・^^;
それほど食べていないのに太ってしまう、食べているのに体力がない、そんなかたも多いと思います。
いくら食べてもそれが体の中の必要な形に加工されないと、無用の長物になってしまいます。消化する胃、吸収する腸、ここまでは誰でも気にしていると思います。
しかし、肝腎なのは、それを体の中で必要な形に変えてくれる「肝臓」だと僕は考えます。
肝臓は本当にギリギリまで症状にも出さず、数値にも現れず、黙って頑張ってくれています。逆に数値に出てしまっている、自覚症状が現れてしまっている・・・・そんなかたはすぐに大切な肝臓のお手当をしてあげてくださいね。
どうして肝臓に負担をかけてしまったのか?その原因を考えて改善のお手伝いをすることが大切だと思います。薬を飲んで数値を下げるだけでは、ほんとうの意味で「治った」といえないと思います。
次回は、肝臓と栄養素に関するその2です~