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コラム
家を建てたいとき、どうすればいい?その2
2023年11月11日
設計事務所に依頼した場合
前回のコラムでは、まず誰に相談すればよいかについて書いてみましたが、皆さんはどの方法を選択されるでしょうか。価値観はひとそれぞれですから、どれが良い悪いではないと思いますので、ご自分に合った方法を見つける助けになれば幸いです。
さて今回は、設計事務所の立場から設計事務所にご相談いただいた場合のその後の一般的な流れについて、ご説明してみたいと思います。
1.土地を用意
土地の取得方法にもいろいろとありますが、新規に土地を取得される場合は、信頼できる不動産業者さんに相談されることをお薦めします。一般的な住宅地であれば問題ないことが多いと思いますが、意外と後々大きな問題になるのが敷地です。接道条件をはじめとした様々な法的規制はもちろん、擁壁の有無やその地域特有の条例、協定など、調査しないとわからない規制がある可能性があります。
この段階で設計者が決定していれば、その設計者に相談するのが心強いと思います。土地そのものに加えて、その周辺状況によってかかるコストが大きく変わってくる可能性(危険性)があるからです。
たとえば、最近のプロジェクトで鎌倉の豪邸のリフォーム+新築というプロジェクトがありました。オーナーさんはその物件が気に入り、ご自身の活動拠点として活用しようと考えられたようです。広大な北斜面に延床面積400㎡ほどの立派な建物が建っているのですが、いろいろと調べるうち、その建物が完了検査を受けていないものであり、確認申請を必要とするリフォームは出来ない(方法はあるのですが、費用が掛かりすぎて断念)ことが判明しました。また敷地は大きくていいのですが、土砂災害特別警戒区域(いわゆるレッドゾーン)内、道路境界には高い擁壁があり、鎌倉市の風致地区の制限がかかっているなどなど、この上なく困難な計画であることが判明しました。
私としては建主さんのために、最大限の努力で解決案を作り上げたのですが、この困難なプロジェクトとしてはあまりに少なすぎる予算であったため、概算見積段階でどうしても予算に合わず、結果、オーナーさんはプロジェクトを中止し、この物件を再度売りに出すことを決められました。設計者として苦しみぬいた私としても、とても残念でしたが、この敷地を選択した時点で勝敗は決していたようにも感じます。
インターネット等で簡単に情報を集められるせいでしょうか、最近の傾向として、頭でっかちな建主さんが非常に多いように思います。そういう情報を知識に入れることですべてを理解しているように思われるのでしょうが、ネットにある情報というのはほとんどが浅薄なもので、その先に本当の姿があるのですが、そこに気づかれる方は少ないようです。このオーナーさんもネットで拾った平らな敷地に建つローコストな建物の情報を基準に予算を考えていたのではと想像します。
2.設計を依頼
無事に土地が手に入ったら、気に入った建築家に連絡してみましょう。事務所にもよるかもしれませんが、初回の相談は無料なところが多いと思いますので、まずは気軽に相談に乗ってもらいましょう。
初回の相談に必要な情報としては、
①敷地の情報(所在地、敷地図など)
②プロジェクトの予算
③どのような家にしたいかの方向性(家族構成、各種性能、構造種別、階数、必要な室、好みのスタイルなど)の情報
これぐらいあればこの段階としては十分だと思います。
この段階で、設計者からはその後の流れや、設計報酬額の計算方法についてのおおまかな説明があると思います。疑問に思う点があれば率直に質問しましょう。設計者は段階を踏んで重要事項を説明し、建主さんの同意を確認して進めていきますので、後になって手戻りの無いよう、疑問に思いう事柄は同意する前に納得いくまで質問してください。もしもこの段階で納得がいかないようなら、他の建築家にも相談に行ってみるのもいいでしょう。相談だけなら無料ですし、相性という面もありますので、無理をして進めない方がお互いに健全かと思います。
そして、依頼する建築家が決まったら、次は初期プランの提示をしてもらいましょう。
次回へつづく。
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