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田口恭一

“心”と“身”を育む空手指導者

田口恭一(たぐちきょういち) / 格闘家

国際空手道連盟 極真会館 東京城西世田谷東支部

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コラム

「勝ち」「負け」に意味はない

2011年3月7日 公開 / 2011年6月17日更新

テーマ:試合

コラムカテゴリ:スクール・習い事


 昨日、3月6日(日)、東大和市民体育館において、当、極真会館城西世田谷東支部の、支部内交流試合が開催されました。

 幼稚園のクラスから、小学生、中学生、高校生、一般、壮年の各クラス、約170名の選手が熱い戦いを繰り広げてくれました。

 試合には、数え切れないほど学びがあります。

 大勢の観客の前で、試合場に上がり、思い切りたたき合う緊張感。

 仲間の応援のありがたさ。

 審判、スタッフがあってこそ試合ができるという感謝の心。

 試合前、これから殴り合う相手に礼をし、終わったら両手で握手をする。「礼に始まって、礼に終わる」という精神。

 その中で、必ず「勝ち」「負け」がつくという事にも大きな学びの場があると思います。

 試合には必ず「勝者」と「敗者」がいます。

 優勝、入賞した人は、これまでの努力の成果が出たわけで、本当に素晴らしいと思います。

 残念ながら、負けてしまった人は、本当に悔しい事でしょう。実際、昨日も試合に負けて、何人もの子供が悔し泣きをしていました。

 しかしながら、そこにはただ「勝ち」「負け」という事実があるだけで、そこに意味はありません。

 大切なのは、勝った人、負けた人がその事実にどのような意味づけをするかということです。

 同じ優勝した人でも、

 Aさんは「優勝したから、僕は強いんだ」と天狗になり稽古をさぼるようになる。

 Bさんは「優勝したけど、さらに上の大会を目指して頑張ろう」と更に一生懸命稽古に励む。

 Cさんは「優勝は関係ない。これまで通りに稽古を続けよう」とこれまで通り淡々と稽古を続ける。

 人によって、無数の意味をつける事ができます。

 負けた人も同じです。

 Aさんは「負けたのは向いてないからだ」そう言って空手自体をやめてしまう。

 Bさんは「悔しい。次は絶対に勝つ。そのために頑張る」と、更に稽古に励む。

 Cさんは「本当は負けていない。審判が悪いんだ。」と、原因を他のせいにして、言い訳ばかりしてしまう。

 同じ負けでも、いろんな意味をつけることができます。

 そして、その意味の付け方で、今後の行動が変わり、結果も変わってしまいます。

 指導者や、保護者は、短絡的に「勝ち」「負け」にとらわれずに、いかなる結果でも、常に前向きな意味づけができる様にサポートしてあげることが、大切だと思います。

 そして、試合での前向きな意味付けが、将来、受験や、社会に出たときに活かされてくれればいいな、といつも思っています。

 昨日の試合に参加したすべての人が、良い意味づけをして、今後の稽古、生活に活かしてほしいと思います。


国際空手道連盟極真会館
城西世田谷東支部
支部長 田口恭一

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