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ゴルフレッスンにおいて、プロとの相性って大切ですよ

2018年7月3日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:レッスン

コラムカテゴリ:スクール・習い事

プロとの相性って大事ですよ!
合うプロと合わないプロ。

先日Tさんご夫妻が体験レッスンにお越しになりました。
このTさん、以前あるプロについて習っていましたが、上手くなるどころかメタメタになってしまったそうです。
以来、一生懸命自分で練習するも一向に先が見えず、『もうゴルフなんてやめてしまおうか?』と思っていた時に、大阪北部地震があり東京の友人、Wさんから安否確認の電話をもらったそうです。
この東京の友人W氏というのは、実は私の親友でもあります。
Wさんから連絡をもらい、私のことを聞かされ、彼の勧めなら…と、体験レッスンを受けてみる気になられたとのことでした。
(以下、私は私。TはTさん。HはTさんの奥さん。Wは共通の友人です)

私『お久しぶりです!』
T『もう30年以上になりますか?』
私『えぇ、たぶん32~33年くらい前にお会いしたと思います。まぁ古いことなので、記憶も定かではありませんが(苦笑)』
T『私もです。Wさんからお電話を頂いて、そういえば・・・と思いだしたくらいです。』
しばらく和やかに話が進みました。
T『いやぁ、前に習ったときにね、ここはこうしないといけないとか、ここはこうあるべきだとかを細かくやられましてねぇ。一生懸命こうしなければ!ってやったんですが、やればやるほどおかしくなってきて、しまいには何が何だか訳が分からなくなってしまったんですよ。それで、もうゴルフなんてやめちまおうかな?って思ってた時にWさんからお電話を頂いて、深田さんお話になったんです。』
私『そうでしたか。それはえらい目に遭われましたね。少し詳しく教えて頂けますか?』
Tさんにお話し頂いた詳細は割愛します。
私はその先生を存じ上げませんし、やり方も知りません。
ですから、Tさんからのお話から勝手に推測するしかないのですが、もしかするとその先生は『理想のスウィング』をお持ちなのかもしれないな?と思いました。
『スウィングとはこうあるべきだ』。『スウィングはこうでなければ、上手く球は飛ばせない』といった、理想のスウィングに生徒さんをはめ込むことが、上達の近道だ・・・と、お考えなのかもしれません。
もちろんこれは私の勝手な推測にすぎませんよ(笑)
T『Wさんも深田さんに教わったんですよね?』
私『はは、まぁ去年ここに来てくれた時にちょっとアドバイスしただけですけどね(笑)』
T『それでも凄いですよ、彼にアドバイスできるというのは。』
Wさんは、学生時代から相当な腕前で、実績もかなりある方なんです。
私『ありがとうございます。で、Tさんのお悩みをお伺いしましょうか?』
T『そうそう、そうでした。私はアイアンはまぁ何とか打てるのですが、ウッドが全然ダメなんですよ。』
私はTさんに構えてもらいました。
私『?!』
Tさんの構え、グリップが左右で喧嘩をしています。左はウィーク、右はストロングになっています。
私『Tさん、左手のひらの向きがおかしいです。ここを直しましょう。』
私はTさんの左のグリップを修正しました。これで両手は同じ方を向いています。
私『今直したのはグリップだけです。一度これで打ってみましょうか。』
Tさん、たったこれだけのことで何が変わるんだ?という顔をされています(笑)
T『あれ?!』
しかし、出たショットは今までにない力強さです。
T『前の先生には、グリップのことなんて一言も言われませんでした。グリップだけでこんなに違ってくるもんなんですね!』
言われて私は、唖然としました。グリップをチェックしていない?そんなプロがいるのか?と。
グリップは人間とクラブをつなぐ、唯一の接点です。これを最初にチェックしないなんて、私には考えられません。
私『そうでしたか。』
私は内心を隠して、そうとだけ答え、次の修正に入りました。
私『少し体重がかかとにかかりすぎていますから、もう少し前にしましょう。はい、土踏まずの所から、やや前くらいです。』
Tさん、かかと体重になりすぎてお尻が垂直方向に落ちていました。
T『ややっ!なんと! テイクバックがしやすい!!』
体重がかかとにかかる=お尻が落ちる=軸が起きる=前傾姿勢が保てない=クラブは腕力で上がる=回転で打てない。
これを、体重を土踏まずから垂直方向に上げ、お尻がそのセンターに来る=軸は起きない=前傾姿勢が深いまま保てる=回転で打てる。に変えました。
その後もいくつかの修正の後で、休憩がてらにお話をしました。
T『いやぁ、以前は悪い先生に当たったんですね。今日は目からうろこが落ちました。』
Tさん、私を誉めてくださるのは嬉しいんですが、ひとつ勘違いをされています。
私『Tさん。前の先生が悪かったというより、相性が悪かったんだと思いますよ。スウィングも人それぞれですが、教え方も千差万別です。その先生は、Tさんには合わなかったんだと思います。』
怪訝そうな顔をされていましたので、補足しました。
私『Tさんは、私みたいに理論的に教えるタイプが合っているんですよ。その先生の場合は、感覚的に教えて欲しい人には合うのかもしれません。』
T『あぁ、なるほど!』
私『例えばジャイアンツの長嶋さんが、かつて原辰徳さんを指導された時に「ここでガーっといって、ここからバッと!』という教え方をされていましたが、多くの解説者が「あれで分かるのか?」って言っていましたよね?』
T『そうでしたね。私もガーッといって、バッ!じゃ訳わからんな・・・と思いましたよ。』
私『でも原さんは、すごく納得されていたし、成績もさすがは巨人の4番だったじゃないですか。』
T『そうでしたね。当時、よくあれで理解できるもんだ?と不思議に思っていましたよ。』
私『ですから、ああいった感覚的な指導が向く方もあるんですね。ただ、絶対数が少ない(笑)』
T『そらそうでしょう。あれで分かる方が凄いです(笑)』
私『私にああいった感覚的な教え方をしろ!と言われてもできません。私の教え方は、あくまでも理論に沿って、こうしたければどう構えないといけないのか? この球を打つためには、どういったグリップと体重配分が必要なのか?を、順を追って説明しながら・・・です。ガー!とかバッ!は、私には無理です。でも長嶋さんの指導に対する原さんのように、感覚的な指導が向く、あるいは好きな方もおられるんですよ。』
T『なるほどねぇ。私には理論的な指導が向くというのは、今日本当に良く分かりました。それと深田さんは、『なんでそれができないの?』とは言わなかったですしね。」
私『?私はいまだかつてなんでできないとは一回も言ったことがありませんが、どうしました?』
T『いや、前の先生は『腰をこう廻して!』とか言って、腰をつかんで廻そうとしたりしたんですよ。でもできないじゃないですか。そうしたら『なんでたったこれだけのことができないのかなぁ』って顔をしかめるんですよ。こっちはできないもんだから『すみません』ってなるじゃないですか。なんか情けなくなってきましてね。』
私『それはいけませんね。だって、できないからお金を払って習いに行っているわけでしょう?ならできるように指導するのがプロの務めです。そうですね、例えて言うなら、具合が悪くてお医者さんの所に行っているのに、なんで自分で治せないんだ?って言われているようなものですよ。』
T『あぁ!そういう風に言われると良く分かります。なるほどね、できないから行っているんですから、できないのは仕方ないんですよね。』
私『もちろん、できるのにやらないのとは意味が違いますよ。できないなら何度でも同じことを、できるまでお教えしますが、できることをやらない人には私だって『なんでやらないんですか?』と言います(笑)』
T『やっぱり先生との相性っていうのは大切ですねぇ。じゃあ、先生との相性を知るにはどうすればいいんでしょうかね?』
私『やはり体験レッスンを受けてみるべきでしょうね。それがうちみたいに無料でなくとも、入ってしまってからしまった!と思うよりは、1回分レッスン代を払う方が安いと思いますから。』
そうなんです。オーシャンゴルフアカデミーは、初回に限り体験レッスンを無料で行っていますが、スクール(プロ)によっては、体験価格であったり、通常価格であったりとまちまちです。
中には一切体験レッスンを受け付けていないところもあると聞きます。
先生との相性を知るためには、やはりレッスンを受けてみないと分かりません。
お金を払ってでも、相性を知るためには一度受けてみる必要があります。
教え方は自分に合うのか? 先生の個性は、自分とかち合わないか?
短い時間であっても、レッスンを受ければある程度は分かります。
自分に合う教え方かどうか?は、疑問に思ったことを聞いてみればいいでしょう。
自分が納得できる答え方をしてくれて、そのやりかたはこう!と教えてくれる先生なら、貴方にとって合った教え方と言えると思います。
その時、めんどくさそうにしたり、納得できないから再度質問してもきちんとした答えが返ってこない。
そんな先生だったら、自分には合わないなと思っていいんじゃないでしょうか?
個性がかち合わないか?については、これはもう個人の感覚の問題ですので、ご自身のフィーリングで判断してください。
中には『個性は気に入らないけど、教え方は納得できる』という場合もあるでしょう。
その場合は、かち合うことを嫌う方を優先するのか、上手くなれる方を優先するのかの判断です。
でも大概の場合、感情の方が面倒を起こしやすいですから、技術面で上手いなと思っても、感覚が合わないのならやめておいた方が無難なことが多いと思いますよ。
私『まぁ今申し上げたようなことを判断基準にされるといいと思いますよ。』
T『いや、もう私には必要ありませんけどね。だって私にとっては、素晴らしい場所を見つけましたから。』
私『ありがとうございます(笑)そう言って頂けると、プロ冥利に尽きます。』
T『それとクラブのことなんですが、今のクラブは私に合っているのでしょうか?』
私『最初にこれを言っていいものかどうか?と思っていたんですが、訊いてくださったのでお答えしますね。いいクラブですが、、Tさんにはちょっと軽すぎます。』
T『やっぱり! 私もそうじゃないかな?とは感じていました。』
私『Tさんの場合、前さばき(フォーアームローテーション)が凄く上手なんです。』
T『え?! そんなこと言われたの初めてです。いや、嬉しいけど本当ですか?』
私『はい、本当です。私は嘘もお世辞も言いません。Tさんの前さばきは、かなりレッスンをしないとできないレベルが、いきなりできている感じです。ただ、この前さばきの速さに、クラブが軽すぎて手打ちになってしまっているんですよ。』
T『じゃあもう少し重いカーボンシャフトの方が?』
私『いえ、思い切って軽量スチールにした方がいいと思います。』
T『スチールですか?私に打てますかねぇ?』
私『大丈夫ですよ。次回来られた時に、試打を打って頂きましょうね。』
Tさん、今日は時間がないとのことでしたので、試打は次回に持ち越しです。
その後、クラブをご注文頂けることになりましたが、やはり試打して頂いてからということにしました。
やはり安い買い物ではありませんし、『大丈夫、打てる!』と、安心してからご購入頂きたいですからね。

いかがでしたか?
皆さんも、レッスンを受けようかな?と思われましたら、プロとの相性を良く確かめて、自分に合う人を選んでくださいね。
またできたらクラブの相談にも乗ってもらえる人の方がベターだと思いますよ。
オーシャンゴルフアカデミーでは、皆さんが楽しいゴルフライフが過ごせるように、お手伝いさせていただきます。
どうぞお気軽にお越しくださいね!

この記事を書いたプロ

深田洋史

ゴルフレッスン&クラフトのプロ

深田洋史(Craftsman Golf Shop Ocean CLUB)

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